二番町の旧上野家離れ『愚陀佛庵』は、明治28年に建てられ、夏目漱石が松山時代の３番目にして最後の下宿先にしました。日清戦争に記者として従軍中に吐血し、九死に一生を得て帰国した子規は、須磨で入院治療した後、療養のため、松山に帰省しましたが、明治28年8月25日から10月まで『愚陀佛庵』に居候し、二階に漱石、一階に子規の同居生活を送りました。当時の松山市立高等小学校教職員を中心に明治27年3月に結成された俳句同人『松風会』の会員が子規の下に集まって俳句の研鑽を積んだ場所としても有名です。昭和20年の松山大空襲により焼失しましたが、昭和57年に萬翠荘内に移築復元されていました。しかし、大雨洪水警報の発令されていた12日午前7時頃、建物裏手の松山城城山斜面が崩壊して土砂に巻き込まれた『愚陀佛庵』が全壊しました(画像＝産経ニュース)。
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