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とにかく泣ける話。コミュの君と…4

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やっと仕上がりましたー!!(*^_^*)

1作目⇒http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=70989621&comment_count=6&comm_id=4198707

2作目⇒http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=70999647&comm_id=4198707

3作目⇒http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=71007563&comment_count=14&comm_id=4198707



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俺の名前は貝頭晃(かいがしらあきら)

この名前の由来はよく知らんがとりあえず名字が変わってるよなw


んでもって俺は小学校から有名私立男子学校に入学

まあはたから見たらエリートとかって思う人もいるかもしれないが

こんな経歴のせいで女絡みは0に等しかった

せいぜい母さんと姉ちゃんくらい

…だからいつの間にか女性を避けていた毎日だった




大学に進学し

俺は毎日毎日研究を続けた

だけれどもその研究はたった6年間では終わらず

俺は医学部を卒業した



俺はある大きな病院に就職した

そこの院長とはいがみ合う毎日だった

…院長は患者を金儲けの道具としてしか見ていなかったのだ

移植手術では何十年待っている一般人よりも

ほんの数年しか待っていない金持ちを優先する



俺は医学界に絶望した

なぜならばこの院長は珍しくもなんともない

逆を言うならばこういう院長がどこの大病院をも仕切っているのである




俺は病院を辞めある孤島へ舞い降りた

この孤島はじつは一回観光に来たことがあって

そのときの夕日に包まれる海の景色が忘れられず

ふらっと来てしまったのだ


そこをとある老人が通りかかった

老人をみるととても気分が悪そうだった

だが俺は話しかけなかった


それがあとで後悔することになる



民宿に泊まっていると

なにやら外が騒がしい

『お向かいの90過ぎのおじいさんが道端で倒れとったと…』

おれはその会話を聞き慌てて飛び出した

もしかしたら…


『おじいちゃん…!!おじいちゃああああん!!!!』

子供が泣いている

その隣に涙ぐむ女性と

おじいさんの体を何度も揺らしている男性がいる


俺はその人たちに詫びながらおじいさんの状態を見た

『あんた…だれとですか?!』

男性が興奮して大声を出している

『…医者です』


するとあたりは急に静かになった


俺は必死に心臓マッサージと人工呼吸を繰り返した

だがそのおじいさんが再び目をあけることはなかった…



体温から言って俺がこのおじいさんを見た30分後ぐらいに

息ができなくなっていたと考えられた


俺は後悔した

俺にはできることがあったのだ

俺は医学界を見捨て医学界から見捨てられた男だ

だがしかし医学自体は俺を見捨ててなかった

俺は医学を追い求め続ける

そう決心した



孤島で暮らし始めてから早10年が経とうとしていた


津波がおきた

孤島でも被害は絶大だった


山は崩れ去り

家は流されそれとともに人も流された




翌日俺は犠牲者が島内にいるかどうか

調べに行った


途中倒れている人がいたら

その場で応急処置をして

避難場所まで運んだ



夕方ごろだろうか…

海辺に一人の女性が横たわっていた

その姿はまるでおとぎ話の中の人魚姫のように

美しくそしてどこか晴々した表情だった


俺は一瞬その光景に息をのんだがすぐに応急処置をしようと

その女性の横に腰掛けた

…どうやら人工呼吸が必要だな

そうすぐに察したのはいいが

何故か緊張してしまい

『え〜い!これは緊急事態だからちょうがなかろーうっ!』

と自分で言い聞かせて人工呼吸を始めた


女性は目を閉じたまま何回か咳ばらいをし

肺にたまっていた水を吐いた

そして瞼が少しづつ開けられていく…


…なんて美しい目をしているのだろう

わが身を忘れ顔に表れてしまった


…そう。これが彼女との出会いだった



彼女は記憶をなくしていた

名前を聞いても『わからない』としか言ってこなかった

でもそんなことはどうでもよかった

問題はすごく人見知りで俺以外とは絶対に喋らない

俺としゃべっても必要最低限のことだけ

また表情は無い…






そんなある日だった

海辺で歩いていると

彼女が一人で腰掛けていた

…そこは俺らが初めて出会った場所


『砂綺麗やね』

彼女は俺に気づいていた

『…ぁあ。そうだね』

『でも海は怖くなってもうた…』

そりゃそうだろ。

こんなに流されたら普通そうだよ

彼女は話を続けた

『あたしね…。目が覚めた時晃さんがいて

全然怖くなかったとです。逆に嬉しかったとです』

今まで何も話してこなかった彼女が自分から語り始めので

俺は何も言わずに聞いていた

『たぶんあたし覚えてまへんけど人見知りが激しかったとおもうんです。

だけど…晃さんは怖くなかった…』

『俺もだよ!』

俺は意識しないまま返答していた

彼女が首をかしげていたので

俺はつづけた

『今まで女性とかかわったことほとんどなくて…

それに俺自身も女性とあんまり関わりたくないタイプで

それでも君を見た瞬間、関わりたくなったというか…その…つまり…』

その続きの言葉が言えないままでいると

『あははっ。似た者同士だったとですね!』

いつも無表情な君が初めて笑顔を見せた瞬間だった



…俺は君に恋をした



さて。

状況を理解しようか

俺はその彼女と東京へ来た

そこで彼女の夫だったという男に会った

最初は胡散臭いとは思っていたけれど

その男と話すしたときに男は涙をしきりに流していた

…演技とは思えなかった



だがしかし彼女は俺を選んでくれた

正直ちょっと不安だったけれども嬉しかった




だが今日。

俺の目の前で彼女は変なことを言い出す

誰が好きかわからない?



「何があったの?ねぇ。どういうこと?!」

俺は尋ねた

「ごめんなさい…ごめんなさい」

彼女はずっと頭を床にすりつけていた

でも俺は質問を止めない

「意味がわからないよ。だって俺を選んでくれたんだよね?

俺何か悪いことした?それともなに…俺のことは遊びだったの?

答えろよ…!!」


俺は本心よりもずっとひどいことを言っていた


でも止められずにはいられなかった


すると彼女がやっと顔を徐々に上げていく

「あたし…」

俺は息をのむ

「記憶が戻った…」

すぐにその言葉を理解することはできなかった

きおくキオクキオクきおく記憶記憶?

記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶

俺は呪文のように唱えた

でもすぐにわが身に戻り聞き返した

「…記憶がもどって…それでなんで俺が好きじゃなくなるの?」

すると彼女はまた俯いた





それ以上は俺も聞き返す気力がなかった…









ー・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−



変体漢文を晃さんに説明したこと


子供が商品の袋を破って謝ったこと


どちらも似たような光景を私はずっと前に見ていた

そう感じた瞬間一人の男性の顔を思い出した


それは東京に出てきてからすぐに大学の前で声をかけてきた男性と似ていた

いや。その男性に間違いなかった


それを確信してから一気に記憶が次から次へと思い浮かんできた


私の名前は森美菜子

男性の名前は佐藤航


航とは高校からずっと一緒にいた

今でも鮮明に思い出せる…


自分たちの誕生日はサプライズで祝い合って

七夕は私のほしいもの全部買ってくれてそのせいで自分の買いたいもの買えなくなって

記念日はいつもだったら遊園地だったけど

18歳になった航はわざわざバイクの免許取って

遠出して門限過ぎて二人で怒られて…でもそのおかげで絆が深まって


でも一回大きなけんかをした

それはなんだったかは思い出せないけどとてもくだらないことだった

でも二人とも意地を張って

そして直接告げられた

『俺さ…。考えたんだ。美菜子にはもっといいやつがいるだろ。

それに高校からなんて普通続かない。絶対別れの時が来ると思うんだ。

だったらいつ別れても同じじゃないか?

…別れようよ』



反対しようとした

でもあまりにも衝撃過ぎて何も言えなかった

…こんなことなら素直になっとけばよかった

ずっとずっと後悔した



航と別れてから何人の男性から告白された

航も私よりもずっと美人で頭もよくて

服のセンスもよくて…

そんな彼女と付き合い始めていた


…やっぱり早く忘れないとだめなのかな…

そう思って付き合おうといろいろな男性を考え始めてみるけれど


やっぱりだめなの。航じゃないとだめなの。

バカだってみんなは…航は思うかもしれない

未練たらたらでうざいって思われるかもしれない


…でもやっぱり無理。航じゃないと無理。



そう思って航の今の彼女に会いに行った

そして一言だけ

『彼を私の代わりに幸せにしてあげてください』

航が幸せならそれでいい

彼女は驚いた顔でそのまま去ってしまった

でも彼女を憎む気持ちにはなれなかった

だって彼女は航に愛されているのだから。

航が愛する人を憎むなんて出来なかった。


そう思って私は今まで通り航にも彼女にも接してきたつもりだった

でも航はなぜか私がまだ未練が残っていることをしっていた

もしかしたら彼女が航に伝えたかもしれないけど

そんなことはどうでもよかった

びっくりしたのは航の言った言葉だった

『俺のことなんか忘れろよ!!』


…正直傷ついた

自分にはいつも言い聞かせてきたつもりだったけど

本人に言われるとショックが大きい


航がさっさと私の傍を離れようと歩き始めた


『私、誰が何と言おうとあんたしか好きになれへんねん!』

叫ぶように大きな声を出してしまった

航の足が止まりこちらをふたたび振り返った

『嫌われてもよか。でも…この気持ち…ゆずれへんとよ?!』


涙が流れてしまった

そう思って俯いた瞬間抱き寄せられた

暖かい…

懐かしい…

『ごめんね…』


久しぶりの口づけは涙の味がした





航と結婚した

愛が生まれた


そして津波がきた


記憶を失った


晃さんと出会った


東京に出て航と再会した

航は『誰よりも幸せになってね』

そう言っていた


…私にとっての幸せとはなんなのだろう

記憶が戻ってから考えた

私の幸せとは…



その前に晃さんと話し合わなければ





『…記憶がもどって…それでなんで俺が好きじゃなくなるの?』


無言の状態が続いた

でも言わなければ…

じゃないと私はまた人を傷つけることになる


私は顔をあげて…

晃さんの目を見てはっきりした口調で言った

心はもう決まっていた


『今までありがとうございました。別れてください』










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さて。次が最終回ですね!

なんか主役とヒロインの名前が出てこないのは不思議かなとおもって

名前つけときましたw

そのほうが読者のみなさんも愛着がわくんじゃないかと思って…


あ。あとひとつだけ明かして置きたいことがあります

実は最終回が終わった後番外編があります!

本編だけで十分だよばかやろーって思った方は見なくても全然結構ですわら

番外編はまじ自己満足の世界に浸っているのでw


ではまた感想などあったらコメントおねがいします!

コメント(8)

楽しみにしてました
最終回も番外編も楽しみにしてます
>>[1]

ありがとうございます!番外編もよろしくお願いします(*^^)v
番外編もあるなんて嬉しすぎです(泣)


晃ガンバ!
>>[3]

番外編、たのしみにしてくださってありがとうございます!

晃ファン…ですか?わらわら

ついでに晃はあたしのお気に入りキャラです爆笑
待ってました!
早く番外編が見たいです!
番外編楽しみにしてます♪
さとうわたる… 知り合いにおりまするw 既婚者!!! 娘さん有り!!!爆
>>[005]

大変お待たせしましたっ!!(笑)

番外編も楽しみにしといてください(`∇´ゞ
>>[006]

まじですか?(.д.)!笑
でもどこにでもいる名前にすることがちょっと仕掛けがあります(笑)
たいしたことではないんですけどね( ´ω`)

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