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オーストラリアキャンプ愛好会コミュのナチュラルブリッジ&土ボタル

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ゴールドコーストで最も有名な観光地ナチュラルブリッジ。そこに生息する土ボタルは訪れた人を魅了すること間違いなし。雨の降った後は特に綺麗です。


ナチュラルブリッジとその周辺部概要

〜ヒンターランド〜
ゴールドコースト(GC)南西部からNSW州北東部には壮大な緑の大自然が広がっています。この一帯はヒンターランドと呼ばれ、その一部は世界遺産にも指定されています。瑞々しいレインフォレストに覆われたこの地域には、世界最古のシダ類をはじめ、様々な種類の動植物が生息しています。
古代より先住民アボリジニの狩猟、そして生活の場であったこの地には赤杉、赤松、そしてユーカリの巨木、ブナ、カシの木などが豊富で、やがてオーストラリア大陸に入植してきた白人たちはその豊富な森林資源を求めて開拓を進め、1920年代後半にはかなり森を丸裸にしたとさえ言われています。現在でも山々のふもとには、かつて
木材切り出しの集落が残っています。
その後世界的な自然保護の動きから、原生林の伐採は禁止され、植林による資源確保へと転換されました。同時に熱帯雨林の森は国立公園に指定され手厚く保護されています。

〜ナチュラルブリッジ〜
GCで土ボタルが見られる場所としてもっとも有名なのがナチュラルブリッジ国立公園です。ナチュラルブリッジとは「自然の橋」という意味で、その類い稀な地形と付近に生息する希少な動植物を保護するため、1959年には国立公園に指定されました。現在では隣接するスプリングブルック国立公園に合併され、1944年にはユネスコにより世界遺産にも指定されています。

〜マウントウォーニング〜
ヒンターランドは世界第2の規模を持つ約2千万年前の死火山で、ナチュラルブリッジを含め隣接するスプリングブルック、ラミントン国立公園にはそのカルデラの外輪山にあたります。このカルデラはかつて火山が爆発を繰り返した際に流れ出た溶岩と、その後の長い大雨の浸食により形成されました。カルデラの直径はおよそ80kmにも及び、その中央にそびえるのがマウントウォーニングです。この山は標高1157m、オーストラリア大陸で一番に朝日が当たる場所として知られています。先住民アボリジニがこの山をWOLLUMBIN(雲をつかんでいる山)と呼んでいたように、雲の多い日にはなかなか山頂を見ることができません。また、山の東側海岸線から沖合40kmまでは、浅瀬や溶岩が露出し船が座礁しやすい場所が多く、1770年5月15日、南から北上してきたキャプテンクックがこの山が見えたら注意しろという意味で「WARNING=警告」と名付けました。



ナチュラルブリッジの形成とレインフォレスト

〜ナチュラルブリッジの形成〜
自然のアーチ(橋)を持ったこの珍しい洞窟もやはり火山の噴火とその後の長い大雨による侵食によって形成されました。
火山の爆発で流れ出した溶岩が固まる際、上部はゆっくりと冷え硬い岩層となったのに対し、その下部は急速に冷えたため崩れやすい層となりました。その後何千年何万年にも及ぶ大雨で流れ出した水は、硬い岩層の上を流れ川となり、下部の柔らかい岩層の露出している部分に滝となり流れ落ちました。柔らかい岩層は硬い岩層に比べ2倍近い早さで侵食されるため、滝は内部へと削られ、やがて洞窟が形成されました。その後も滝内部の侵食は続き、滝はさらに奥へと広がっていきました。
また、長い年月の間には川底の硬い岩層の底の侵食も少しずつ進み、滝の手前の段差となった部分に直径10mほどのくぼみができました。その窪みに流れてきた岩や、大きな石などがぶつかることでついには川底に大きな穴があいてしまったのです。その結果、滝の位置は後退し、初めの滝があった部分はアーチ状に取り残されてしまいました。

〜レインフォレスト〜
植物が成長するには二酸化炭素、そして太陽の光が絶対的に必要な条件です。ところが植物が密生する森では、地面近くにはほとんど太陽の光が届きません。このため植物の光を求めての競争が激しく、少しでも高い位置へと植物は一斉に上を目指します。
空と森とが接する境界面はキャノピー(林冠)と呼ばれ、植物の葉が最もたくさん茂り、光合成も盛んに行われている森の命溢れる部分です。植物により絶対に必要な光の量には違いがあるため、キャノピーの下にも何層かの違った植物の層があるのが通常ですが、いずれにしても下にいくほど光の量は減り、仮にキャノピーの部分で100%の光が当たっているとすれば、地面近くに届く光は10%程度といわれています。
キャノピーを形成する森では、様々な植物がそれぞれ違った方法で自分に必要な光を取り入れています。背丈が何十mにもなり、自身の成長によりキャノピーを目指す植物や、それらの植物に寄生、あるいは着生することである程度の高さまで登り、光を得ている植物もあります。このように様々な生態の植物が、共生、寄生、着生などの方法により、キャノピーを形成する森を総称してレインフォレスト(熱帯雨林)と呼びますが、厳密には気候その他の条件により生息する植物の種類、数は変わってきます。
オーストラリアのレインフォレストを植物相の違いでおおまかに分類すると次の3つに分けられます。

熱帯雨林(Tropical Rain Forest)
赤道または赤道に近い緯度に分布する高温多湿な熱帯の森で、背が高く葉の大きな植物が多いため、ぶ厚いキャノピーを形成しています。このため光を求めて他の木に場所を借りる着生植物なども豊富なのが特徴です。南米アマゾン川流域が有名ですが、オーストラリアではQLD州クックタウンから北の沿岸部に広く分布しています。

亜熱帯雨林(Sub Tropical Rain Forest)
熱帯と温帯の気候が交わる地域に多く、熱帯雨林よりもキャノピーの層は薄くなりますが、基本的な熱帯植物のほとんどを観察する事ができます。GC付近からNSW州の北部にかけて分布しています。

温帯雨林(Warm Temperate Rain Forest)
高山地帯などに多い森で、ユーカリ、カシ、ブナの木などの葉の小さな植物でキャノピーが形成されています。このため着生類などは少なく、コケや地衣類、シダの類いが多くなります。


ナチュラルブリッジの動植物
〜パドメロン〜
パドメロンはカンガルーの仲間で、お腹に袋を持つ有袋類です。大きさは同じ小型カンガルーのワラビーよりも小さくウサギほどの大きさです。大型のカンガルーは主に砂漠や草原地帯などの乾燥した場所に住み、少量の草を食べるだけで生きられますが、パドメロンなどの小型カンガルーは一日に何度も物を口にしなくてはいけません。このため採食が容易な森や山、ゴツゴツした岩場などに生息し、昆虫、雑草、植物の新芽、木の実や果実など様々なものを餌としています。

〜エキドナ〜
日本語ではハリモグラと呼び、卵で産んだ子供を母乳で育てるという大変珍しい生態を持っています。これは珍獣カモノハシと同じ単孔哺乳類に属し、世界でもこの2種類しか発見されていません。動物学者の間では爬虫類から哺乳類への進化の過程にある動物、あるいはその中間に位置する動物ではないかとする考え方が一般的です。
体長30〜50cm程、強力な爪で地面や朽ちた木を掘り起こし、管のように細長い口から舌を出して、なかにいるシロアリ、アリ、虫の幼虫などをなめ取り餌としています。オーストラリアのほか、ニュージーランド、そしてニューギニアでしか生息が確認されていません。
体の針は毛が変化したもので、危険がせまると針を逆立てて丸くなります。

〜ポッサム〜
ポッサムもお腹に袋を持つ有袋類で、生まれた子供」が大きくなるまでは袋の中で育てます。大人のポッサムはちょうど猫ほどの大きさで、オーストラリアの動物の80%が夜行性と言われるようにポッサムも夜間行動し、日中は木の上の巣で眠っていることがほとんどです。人家に近い林などに住むポッサムは人間に慣れやすく、お菓子やパン、果実などを人の手からもらって食べることもあります。森の中では花の蜜や花粉、木の実や果実、そして昆虫などを食べています。

〜カーペットスネーク〜
カーペットスネークは日本にも生息するニシキヘビの仲間で、世界中広い範囲で生息が確認されています。体長は平均3.5m、大きなものでは10m以上にまで成長するものもあります。毒はなく、ネズミ、カエル、小鳥などを主食とし、大きな獲物はその長い体で絞め殺してから飲み込みます。

〜フライングフォックス〜
顔立ちがキツネに似ているので「空飛ぶキツネ」という名前がつけられていますが、れっきとしたコウモリで、森の果実や木の実、花の蜜などを主食としていることから別名「フルーツバット」と呼ばれたりもしています。翼を広げると30〜50cmもありコウモリのなかでは大型の部類に属します。森のなかで「チキッチキッ」と聞こえてきたらこのフライングフォックスの鳴き声です。

〜フロッグマウス〜
ふくろうよりも一回り小さいヨダカの仲間で、カエルのような口の形からこの名がつけられました(和名はガマグチヨダカ)。夜行性の猛禽類で、ネズミやカエル、ヘビなどを主食としています。

〜ストラングラー・フィグ〜
蔓性のイチジクで、他の木に寄生し、その根を上から下へ延ばす不思議な生態をしています。しかも下に向かって延びた根は地面に達すると、寄生した木の根の周りを囲むようにさらに地中深くまで伸びていきます。やがてたくさんの根がお互いに絡み合いながら太くなり、寄生する木全体をすっぽりと覆ってしまいます。すると寄生された木は二酸化炭素が十分にとれなくなり、腐敗がはじまり最後には完全に消滅してしまいます。このプロセスには約500年から1000年かかると言われており、寄生された木が無くなった後には、複雑に絡み合ったこのイチジクの蔓だけが残り、内部は空洞となってしまいます。

〜ルミナス・ファンガス(月夜茸)〜
湿度が高くなる夏の夜、土ボタルのような青白い光を放ちます。光る原理は土ボタルと同じですが、土ボタルが集まってきた虫を捕食するのに対し、このキノコは、集まった虫に種となる胞子を運んでもらうために発光します。

〜スティンギング・ツリー〜
この植物は、地面に含まれるシリカ(ケイ土:ガラスの原料)を根から吸い上げ、大きなハート型の葉や茎にシリカでできたトゲを付けます。このトゲに触れるとシリカが肌にくい込み鋭い痛みを覚えます。しかもシリカが消えるまで2〜3ヵ月も痛みが残るため、この木の側を通る時には注意が必要です。

〜ファーン〜
熱帯のシダ科の植物を総称してファーンと呼びます。シダ科の植物はある時期が来ると、葉の裏側にポツポツとしたイボ状の突起を付けはじめます。この突起は胞子が入ったカプセルのようなもので、湿度が一定基準を超えるとカプセルが開き胞子が飛んでいくしくみとなっています。また、シダ科の植物のなかには、他の背の高い木などに場所を借りることで太陽の光を取り入れる着生シダ類もあり、ナチュラルブリッジの森でも鹿の角のような形をしたスタッグホーン・ファーンや鳥の巣のようなバーズネスト・ファーンなどが多く見られます。着生シダは長い葉が上に向かって放射状に開いているのが特徴で、その中心に落ちてくる小枝や枯葉、雨水などを栄養として成長します。

〜ウォーキング・スティック・パーム〜
背丈3mほどのヤシで、植物でありながらオスとメスが存在します。かつてイギリスではこのヤシで杖をつくっていたことからこの名がつけられました。

〜ピッカビーン・パーム〜
典型的な熱帯性のヤシで背丈が何十mにまで成長します。夏から秋にかけて赤い実を付けます。

〜バトレス(板根)〜
地表層が薄く、土壌に水分を多量に含む熱帯雨林では、大木のほとんどは三角形の板状の根を持っています。これは地中深くまで根を張ることができないため、横に張り出すことでその巨体のバランスをとっているのと、根の呼吸を容易にするためと言われています。その壁のような根の語源は西洋建築の大きな教会などに見られる「控え壁」に由来しています。


土ボタル
〜土ボタルとは?〜
英語名はグローワームGlow Worm、日本語では親しみを込めて土ボタルと呼んでいますが、この不思議な生物は1871年、ニュージーランド北島で坑夫により発見され、初めは小さなホタルと思われていたそうです。その後、学術調査などにより実はホタルではなくキノコバエ科に属するブヨの一種で、特に幼虫の時におしりの先端が強く光る発光虫であるということが確認されました。
GCではナチュラルブリッジのほか隣接するラミントン国立公園でも見られますが、同種の土ボタルは他にシドニー内陸部の国立公園内、タスマニア島、ニュージーランドのワイトモやテ・アナウなどごく限られた場所でしか生息が確認されていません。

〜なぜ光る?〜
土ボタルは体内でつくったルシフェラーゼという透明な液体をおしりの先端から分泌し、その液体が空気と触れ合うことで発光します。炎や電球など通常光には熱がありますが、土ボタルの光には一切熱が発生しません。本物の蛍、そして提灯アンコウや蛍イカなども同じ性質の光を放ち、これら熱を持たない生物の光をコールド・ライトと呼んでいます。土ボタルは餌となる虫を捕まえるためにこのコールド・ライトを利用します。

〜天敵のクモ、共存するクモ〜
土ボタルの天敵は主にムカデやクモなどの昆虫ですが、同じクモでも捕食する天敵のクモと、そのクモから土ボタルを守り共存するクモがあります。天敵のクモの代表格はブラインド・スパイダーと呼ばれるクモで、長い手足で巧みに土ボタルを捕らえて食べてしまいます。一方共存するほうのクモはトラップ・ドア・スパイダーと呼ばれる土グモの仲間で、土ボタルの分泌する粘液に捕らえられた小さな虫などを横取りします。しかしその体の大きさでブラインド・スパイダーを寄せ付けないことで結果的に土ボタルはブラインド・スパイダーの攻撃から守られていることになります。
残念ながらナチュラルブリッジの洞窟の壁は硬い岩盤でできているため、土の中に穴を掘るトラップ・ドア・スパイダーは生息していません。ですからこのクモの恩恵を受けられるのは洞窟の外に生息する土ボタルだけです。

土ボタルの一生
〜卵〜
土ボタルの卵はとても小さく0.4mm程しかありません。産み落とされた直後は全体にクリーム色をしていますが、数時間後には鮮やかなオレンジ色に変わります。卵は産み落とされてから10日から20日程で孵化し、体長2〜4mm、太さ0.3mm程度、ちょうどイトミミズのような幼虫が誕生します。幼虫には物体を認識するための目はなく、代わりに光を感知するレンズ器官が付いています。
卵からかえった幼虫はすぐ自分の巣を作り始めます。気に入った場所を選び、口から出す粘液と糸を自分の体に巻き付けます。その中で体を前後に動かすことで中が空洞となり、自分の体がすっぽりと収まる筒状の巣を作り上げていきます。巣作りに要する時間はわずか10程度です。

〜幼虫〜
巣作りを終えた幼虫は次に、口から出す粘着力のある糸を何本も巣のまわりにぶらさげます。森の中では平均して1〜5cm位の長さの糸ですが、洞窟の中では10〜15cmもの長さになります。夜になると、土ボタルはお尻の先端を発光させ、光に誘われて虫が集まるのを待ちます。集まってきた虫がネバネバした糸に絡み付き、身動きがとれずやがて衰弱しきったところを、土ボタルは腹部にある突起状の2つの手を上手に使って糸をたぐり寄せ、虫の体液を吸い取ります。
主食となるのは蚊やハエなどですが、餌となるものは何でも食べます。無事に成虫になるためには幼虫の時にとにかく食べ続けることが必要で、ましてや虫の種類が限定されている洞窟内では、同じ土ボタルの成虫や他の幼虫なども食べてしまいます。こうして孵化した頃に2〜4mmだった幼虫は、約9ヵ月後、サナギになる寸前には30〜40mmにも成長し、この間に5回の脱皮を繰り返します。

〜サナギ〜
30〜40mm程に成長した幼虫はやがてサナギになる時期を迎えます。サナギとなる直前、幼虫は自分の周囲に罠と同じような糸を張り巡らせます。これは土ボタルが、動けないサナギの状態でも発光することから、近づいてくる幼虫から自分を守るためです。
糸を張り終えた幼虫は天井からぶら下がります。しばらくすると次第に体が縮みはじめ、固くなりやがてサナギとなって全く動かなくなります。サナギの色は半透明で、この時はじめてオスとメスの違いを確認することができるようになります。この状態で12〜13日間を過ごし羽化する時期を待ちます。羽化が始まると、成虫となった土ボタルは頭からゆっくりとサナギの外に出てきます。完全にサナギから出た後は1時間以上かけて柔らかい体が固くなるのと、羽が乾くのを待ちます。
幼虫そしてサナギの段階ではオス、メスともに発光しますが、サナギとなったオスは羽化する3日程前で突然発光するのを止めてしまいます。反対にメスは以前にも増して強い光を放つようになります。また同じ時期にサナギとなった土ボタルでは、オスはメスよりも早い期間で羽化を迎えます。

〜成虫〜
成虫となった土ボタルはオスが5日間程、メスはわずか1〜2日間しか生きられません。このため限られた時間を惜しむかのように、メスより先に羽化して成虫となったオスは、メスのサナギの周りで交尾の時を待っています。目を持たない幼虫に対し、成虫となった土ボタルは頭の90%以上をも占める大きな目を持っています。この目を使ってメスのサナギを見つけるのですが、時には1匹のメスの周りに数匹のオスが待っていることも珍しくありません。
メスは羽化するとすぐに交尾をし、卵を生みます。日光の届かない森の奥や岩陰に約24時間かけて1ヵ所に30〜40個程、数ヵ所に分けて産卵します。
1匹のメスは約130個の卵を生みますが、このうち運良く成虫となれるのは全体の約1割程度と言われています。
卵を生み終えたメスはすぐにその命を終えます。土ボタルのオスは、生物界では珍しくメスよりも長く生きますが、それでもメスの死後わずか数日の命でしかありません。

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