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Pの『THE つだん部屋』コミュの【609】ヤバい廃屋

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【コピペ】



俺は大学生の頃は心霊サークルに所属していた。
野球がメインだったが高校時代の先輩がサークルの部長で俺を知る人だったから半ば強引に入らされた。

そんな俺が一年で歓迎会をする事になった。
心霊サークルに入ったのは俺を入れて4人だ、うち2人は霊感はないけどオカルト大好きな女、もう1人は男、聞けば「見える人」って話、見た目はちょっとがり勉っていうかオタクっぽい。

んでサークルで俺らの歓迎会を催してくれたんだ、でも酒飲みだけじゃなくて心霊スポット探索もメニューにあった。

酒飲みの席で俺と同じく入ったオタク(仮にCとする)に、

C「君って霊感あるの?」

俺「ん? まあ普通なんじゃない?」

C「あ〜普通が羨ましいよ、俺は強すぎて大変なんだよ、でも慣れたし大抵の事なら対処は出来るよ」

俺「へぇ〜凄いな」

すると横で聞いていたのか同じく入った女二人に凄いとか見えるんだとかCは話しかけられていた。

俺「あ、部長、心霊スポットってドコ行くんですか?」

部長「ああ、K神社近くの廃屋だ、俺は去年行ったんだが再度行こうと思ってな」

かなり有名な場所だった。
山奥とかでは無く郊外の住宅地にある小高い丘の近くにあり、俺自身は行ったことないけど噂で一家心中で家族の幽霊がでるらしいが、大体の噂は真実とは異なる。

そしてその廃屋へ向かった。
人数は俺達新人4人に部長と先輩方2人、他に3人先輩方はいたがバイトにより撤収した。

その場所は車で一時間くらいの所だ、一見外観だけみると古さも感じない…でもヤバさは丸出し、すごい寒気だ、見た目とは裏腹の寒々しい感じとすごい視線。

俺「なあC君、ここは普通の心霊スポとは比較にならないな」

C「う〜ん、そうだね…拍子抜けだ」

はあ!?

マジで驚いた!
霊感あるならココは居るのも嫌がるレベルなのに…。

他の同期の女二人もCと似たようなリアクション、でも部長や他の先輩方は少しばかり腰が引いたようだった。

俺「部長、ココはシャレにならないですよ…久々ですよ、こんな所」

部長「まあ聞け、いいか、みんな! ここでは騒がない事、2階の「ひろし」というネームプレートのある部屋は絶対に開けるなよ、開けても責任は持たないからな」

俺「ひろし? 子供部屋か何かですか?」

部長「そうらしい、お前でも開けるなよ、たぶん無理だから」

開ける気はない、部長も結構霊感が強く色んなスポットに行って場数を踏んでいる強者、その部長が言うのだから、それに外にいるだけなのに俺は既に帰りたいモードになるくらいのヤバさを感じていたし。



一人一つずつ懐中電灯を持ち中へは玄関は鍵がかかっていたので勝手口から侵入、部長は玄関の鍵だけは開けるなと言っていた。

1階はフローリングのリビングに畳の寝室、台所はダイニングキッチンで変な話中々良い物件だって思った。
ただキッチンには茶碗とかがまだ残っていて生活の跡が見えていたのが不気味だ、寒気と視線は依然残っているが外にいたときと比べたら弱くなっていた。

Cはと言うと風呂場を見たり女の子と喋っていたりとまあ普通、部長たちは畳の部屋で喋っていた。

すると、

C「2階行こうぜ」

俺「いや止めた方がいいぞ」

C「何言ってるんだよ、俺がいざって時は払ってやるし」

Cが隣の畳の部屋にいる部長に、

C「部長、2階を少しだけでいいので覗いてきていいですか〜?」

部長「あ、構わないよ、ついでに2階の部屋を全部見てきて」

あれだけ2階の「ひろし」の部屋は開けるなと言った部長が

「2階の部屋を全部見てきて」?

その時に外で感じた寒気と視線がもの凄く強く感じた。

俺「C君、マジでやめろ! なんか変だ…俺でもどうにもならないレベルかもしれない」

C「まあすばる君がどれだけかは知らないけど、すばる君はどうにもならないかもしれないけど俺だったら何とかなるかもよ」

かなりムカッときたこの言葉。

俺の必死の制止に女の子の一人は2階へ上がるのをやめたがCともう1人の女の子は2階へと上がっていった。

俺は畳の部屋にいる部長に

俺「何で2階の部屋を全部見てこいって言ったんですか!? 部長だってここはヤバいって分かっているはずでしょ?」

部長や先輩方はキョトンとして、

部長「何言ってるんだ、Cが行っていいですかって言ったから俺は【2階自体は絶対に行くな】って言っただろ」

俺「え? 【全部見てきて】って部長は言いましたよ? ねえ?」

一緒にいた女の子も頷いた。

部長「何だそれ…」



すると2階の歩く音が1階の畳の部屋にいる俺達全員にギシギシと不気味な音で伝わってきた、Cと女の子で歩く音のようだが、どうもおかしい。

ギシギシというきしみのほかに「トントン」って感じの軽い音、んで階段の方からギシギシって音が聞こえ始めた。

もし想像通りなら挟み撃ちみたいにC達は囲まれたかもしれない。

部長「まずい…」

先輩方「逃げるしかない」

行くのを止めた女の子は腰が抜けたみたいで畳に座り込んだ。

部長「いや、2階にC達を助けよう、これは俺の責任だ…」

俺「部長、俺も手伝いますよ、親父に電話して対処を教えてもらいます」

正直、親父の力は借りたくなかったんだけどね。

幸いにも携帯は繋がるから携帯に電話した。

親父「おう、何だ?」

俺「ちょっとアドバイスが…」

親父「お前…何処にいる? すぐ後ろに子供が笑う声が聞こえるぞ」

シャレにならん!
かなり!

と思いながら事情を話した。

親父「あ〜…それじゃあ今使えそうなのはあるのか?」

俺「今は塩しかない、あ、後は親父がくれた護符とじいちゃんがくれた梵字の御守り」

親父「上等、塩はお前らのいる部屋の四隅に盛り塩をしろ、んでそこから動くな、護符は部屋に残るヤツに持たせるんだ、すばる、お前は2階へ行った友達を助けてこい、その御守りは持つだけで大抵の霊は近寄れない」

大抵かよ…って思った矢先、2階から

ドタン! バタバタ!

Cたちが逃げているのか?

とにかく四隅に盛り塩をして護符は先輩に預け俺は御守りを持って2階へ向かった。
正直、初めて怖いと思った。

階段は玄関左側、俺は猛ダッシュで2階へ。
2階は部屋が2つある、手前の引き戸、奧にはドアがある。そのドアには「ひろし」とマジックで書かれた部屋。

ドアの前に誰かうずくまっている…Cだ。
俺の顔を見ると半泣きで腰が抜けたのか這いずりながら俺のところにきた。

C「すばる君…すげえヤバい」

俺「おい! 女の子はどうした!?」

その時にドアの向こうから、

「そのお兄ちゃん嘘つきだ、僕はこのお姉ちゃんと遊ぶ」

ハッキリと聞こえた男の子の声、Cはその声に半泣きで逃げてしまった。

俺は「ひろし」の部屋を開けた。
久々に凄い気味の悪いというか本能的にヤバい感じがした。

中は真っ暗で暗闇に目が慣れたのにぜんぜん見えない、懐中電灯を照らすと8畳くらいのリビングで古い子供のオモチャが少しあるくらいだった。
女の子は部屋の真ん中でうつ伏せで倒れていた。

女の子を抱えて部屋を出るときに、

「お兄ちゃんは本物、遊びたかったな〜」

って部屋全体に響く声が聞こえた。



程なくしてシーンと悪寒も気配も感じなくなって部長たちの所へ戻ったがCはいない。

俺「Cが来ませんでしたか?」

部長「いや、てっきり一緒かと思ったんだが」

とりあえずもう大丈夫だからと廃屋を出たんだが…正面玄関を見たら玄関が開いているわけよ、絶句した…。

取りあえず車に戻ろうとした時に風もないのに玄関のドアがバタン! と閉まった。

車にはなぜか上半身裸のCが車に横たわるようにいた。

んで俺見てしまったんだ、Cの首にぶら下がるように抱きついている子供を。



その後、Cは親父のツテでN県の寺に大学は一年休学して籠もった。

そこの住職さんは親父の親父、つまり俺の祖父の古い友人だそうで

「完全に祓うには何ヶ月もかかるの、この霊は強すぎるわ」

って言っていた。

肝心のCはそのまま自主退学しちゃってその後行方不明。
部長は責任を感じていたが一ヶ月もすると普段通りになっていた。

ちなみにこの廃屋、今は現存しているかは不明、ただ名前は違うがあの廃屋と思われるものが某有名心霊サイトには掲載されているとだけいっておく。

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