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Pの『THE つだん部屋』コミュの【488】水死体

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【コピペ】



俺の地元は漁師町だ。これは近所の元漁師のおじいさん(Aさん)に聞いた話

その日もAは漁に出ていた

いつもの面子、いつものポイント、いつもの網、いつもの方法

だが、網を挙げるといつもと違っていた

B「ありゃあ仏さん挙がってきたわ」

漁師をしていると、昔は年に1、2回網に死体がかかったそうだ

死体を網から外さなければならないから甲板に引きあげる。若い女性の遺体だ

A「おいE!嫁さんにしちゃれぇや」

E「……勘弁してぇ」

Eは今年から船に乗った一番の若手だ

C「よっしゃ!E外せ」

E「わしがか!?やりとうないわ」

D「バカたれが!わしらぁみなやって来とんじゃ!甘えなよ!」

怒られてEは渋々死体を外す作業に取りかかる。時間はかかったが無事網から外すことが出来た

A「外したら海に戻してこい」

E「はぁ!?」

その時代、死体を海に戻すのは常識だったらしい

理由は、漁を止めて港に引き返さないといけなくなるから。遠洋とまではいかないがそれなりに遠出している。生活がかかっている以上それは出来ない

無論、船にのせたまま漁をするわけにはいかない

というのが建前、本音は臭いがキツイし、なにより警察への引き渡しが面倒だからだそうだ

C「早せいよ。臭ってくるど」

その言葉に急かされたEが手を滑らせる。うつ伏せだった死体が仰向けになった

死体は目を見開いている。後にも先にも目が開いている死体はこの時だけだったらしい。流石にその時は皆一瞬声を失ったそうだ

Eはそのまま嘔吐でギブアップ

仕方無くDが死体を引っ張っていき海に投げ込む


アクシデントはあったがその日は大漁

E以外は上機嫌で港に戻った



翌日、DとEは高熱を出して寝込んだ

二人乗り手が減った為、近場にポイントを変えて漁をする

B「こりゃあ……どうしたことじゃ……」

その日も網には死体が絡まっていた。2日連続は初めての経験

3人は軽口も叩かず引き揚げた

死体は昨日と同じ女性

A「……潮で流れて来たんじゃろ。珍しいこともあるもんじゃ」

Cは素早く網から外すと、無言で海に死体を投げ込んだ



翌日、Cも高熱を出した



二人では網で漁が出来ない

仕方無くAとBは近場で手釣りをしていた

Aが挙げている糸が重くなる。が引きはない。Aは嫌な予感しかしていなかった

針にかかったモノが見えてきた瞬間、Aは糸を切った

同じ死体だ。3日連続は流石に有り得ない


AとBは直ぐに港に戻り、寺に駆け込んだ

必死に事情を説明する

話を聞いた住職はすぐに周りの寺に連絡をして、近くの寺の坊主が総動員で港に駆けつけてくれた

お経を読み上げ、供養をする


その日のうちにC、D、Eの熱は下がった

数日様子を見たあと、CとDは漁師に復帰した

しかしEだけは、二度と船には乗らないと言って漁師を辞めた

それ以来、死体がかかった時はきちんと港に引き返すようにしたそうだ


この話をしてくれたAさんは最後に

「ありゃ怖かった。怒ったうちのかぁちゃんとええ勝負じゃわ」

そう言って笑っていたが、腕には鳥肌がむっちゃ立ってた

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