イーグルスファンコミュの投球極意・エースの心得を出版　東北楽天・佐藤義則コーチ

投球極意・エースの心得を出版　東北楽天・佐藤義則コーチ


プロ野球、東北楽天の佐藤義則投手コーチ（５９）の新著「絶対エース育成論」（竹書房）が出版された。米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手（宮城・東北高出）、ヤンキースの田中将大投手らを育てた名伯楽が、投球の極意やエースの心得を説いた。


　前半は昨季、田中投手が前人未到の２４勝０敗１セーブという記録をいかにして打ち立てたかに焦点を当てる。ダルビッシュ投手との比較を交えて、技術や練習に取り組む姿勢を評価。投球フォームで修正を加えた箇所も紹介する。


　後半は、佐藤投手コーチが理想とする投球フォームを写真付きで解説する。小、中学生を意識し、走り込みや遠投など基礎的な練習がどんな意味を持っているのかを分かりやすくつづる。このほか、日本シリーズの舞台裏やこれまで指導した選手への論評など、野球ファンの興味をそそる内容が盛り込まれている。


佐藤投手コーチは阪神や日本ハムのコーチを歴任し、２００９年から現職。現役時代は阪急（のちにオリックス）に２２年間在籍し、通算１６５勝を挙げた。「野球少年が正しいフォームを身に付けて、けがなくプレーを続けるのに役立ててほしい」と話している。


　４日に仙台市青葉区の丸善仙台アエル店でサイン会を行う。四六判、２７１ページ。１３００円（税別）。




「政宗」マウンドへ　渡辺謙さんが始球式　５日・コボスタ宮城

プロ野球東北楽天が５日、コボスタ宮城（仙台市宮城野区）で行うソフトバンク戦で、俳優の渡辺謙さんが始球式を務めることが３１日、分かった。

　渡辺さんは宮城県気仙沼市にカフェ「Ｋ−ｐｏｒｔ（ケーポート）」を開設するなどして被災地支援を続けている。１９８７年放送のＮＨＫ大河ドラマ「独眼竜政宗」では主役の伊達政宗を演じており宮城県との縁も深い。


　渡辺さんが昨年１２月、テレビ番組のロケで球団を訪れたことをきっかけに、球団側がコボスタ宮城での主催試合の始球式を打診していた。


　球団は今季、チームを世界へ発信することを目指し、１日の本拠地開幕戦（オリックス戦）からインターネットラジオサービスを通じて、日本語と英語の２カ国語での自主放送を行う。海外でも高い知名度を誇る渡辺さんが登場する始球式は、放送の盛り上がりにも一役買うと期待される。









マー君　異例の前日移動ＯＫ　５日初陣へヤンキース完全サポート


ヤンキースが、４日（日本時間５日）のブルージェイズ戦でメジャーデビューを果たす田中将大投手（２５）に異例の前日移動を容認したことが３０日（同３１日）分かった。ヤ軍は先発投手を含め全選手が試合後にチャーター機で移動するのが慣例だが、首脳陣がコンディションを最優先。３日（同４日）のアストロズ戦の試合前にはヒューストンを離れ、初登板の舞台となるカナダ・トロントへ向かう。

待望のメジャーデビューが近づいてきた田中に対し、ヤンキースが万全のバックアップ態勢を整えた。初登板の舞台となるトロントへの前日移動。球団関係者は「１年目だし、最初の試合。コンディションを優先してもらうため」と明かした。

田中の初登板は、開幕２カード目の初戦となる４日のブルージェイズ戦。先発投手の移動は球団によってルールが異なるが、ヤ軍は原則、チームと一緒に試合後にチャーター機で移動する。しかし、登板前日となる３日（日本時間４日）のアストロズ戦は現地午後７時１０分開始のナイター。試合がスムーズに運び、午前０時にヒューストンを出発したとしても、フライト時間３時間＋時差１時間で、トロント到着は早朝の午前４時頃となる。初登板はナイターとはいえ、メジャーの移動に慣れていない田中にとっては、大きなハンデ。先乗り移動は、少しでも万全な状態でマウンドに上がってほしいとの首脳陣の配慮といえる。

それだけではない。移動当日の３日は「フレックス出勤」が認められた。チームは午後５時頃から全体練習を行うが、田中は練習時間を自分で決め、個人で練習。その後チームを離れ、ひと足先に通訳ら球団スタッフと民間機でトロントに向かう。球団は移動を含めて新人右腕にすべてを一任し、準備させる意向だ。


チームは前日にフロリダ州タンパでのキャンプを打ち上げ、ヒューストンに移動。この日は完全休養日で、田中は宿舎ホテルで静養しながらも「直前にはミーティングもあるし、データもいろいろチェックする」と初登板に向け、頭の準備もスタートした。一方、ヒューストンで開幕戦を迎える田中と別れ、まい夫人はニューヨーク入りし新居での新生活の準備に取りかかった。

いよいよ開幕を迎えるメジャー１年目。７年総額１億５５００万ドル（約１５９億６５００万円）で契約した右腕のデビュー戦として、４日のチケットはほぼ完売状態という。「準備する段階としては、まあまあ順調にいいところまで段階を踏めてきている」と話す田中。チームや周囲の期待に応えるためにも、初登板から結果を残すことに集中する。






マー君をＮＹ紙が３ページ大特集　まい夫人珍解答も紹介


ニューヨーク・タイムズ紙は３０日付で１面を含む計３ページを割いてヤンキース・田中の特集記事を掲載した。

　幼少時代から３年夏の甲子園決勝での延長１５回引き分け再試合や、楽天を日本一に導いた昨季の活躍のほか、妻でタレントの里田まいが「ｏ―ｂａｋａ（おバカ）」キャラであることにも触れ、クイズ番組での珍解答も紹介した。

大リーグ公式サイトはトップページで「田中はいとも簡単にメジャーに移行した」との見出しで、適応能力の高さを絶賛した。



岩隈　早期復帰へ「６０％ぐらい」の力でキャッチボール


右手中指を痛めて故障者リスト（ＤＬ）入りしている米大リーグ、マリナーズの岩隈久志投手は３月３１日、敵地アナハイムでのエンゼルス戦で今季開幕を迎えた。メジャー３年目のシーズンを迎え「早くチームに貢献したい」と早期復帰に意欲を示した。

　試合前の練習では約５０メートルの距離でキャッチボールを行った。患部は少し腫れが残っているといい、現在は「６０％ぐらい」の力でボールを投げているという。ブルペンでの投球練習まであと１０日間ほど要する見込み。戦列に戻る日程のめどが立っていないが「チームの一員としてできることをやっていきたい」と着実な前進を誓った。（