イーグルスファンコミュの球団新の５年連続50試合登板

楽天小山伸、球団新の５年連続50試合登板

＜楽天１３－２ロッテ＞◇１９日◇東京ドーム

不動のセットアッパーが球団新記録をマークした。楽天小山伸一郎投手（３４）がロッテ戦の８回に２番手で登板し、１イニングを１安打無失点に抑えた。これで今季５０試合目の登板となり、５年連続５０試合登板を達成。

自身の持つ４年連続の球団記録を更新した。０４年のオフに中日から移籍し、０５年の楽天創設元年からチームを支えてきた。投手陣をまとめるリーダー役として、逆転でのクライマックスシリーズ（ＣＳ）進出へ突き進む。

小山伸の貫禄を見せつける３球三振だった。８回２死一塁。サブローに対し、直球勝負。２球で追い込み、最後は１４１キロの高め直球で空振り。５年連続５０試合登板の球団記録を、気持ち良く決めた。「自分の中の目標でもありました。いろんな人に支えられてここまで出来ました。両親、仙台の家族に感謝したい」と感慨深げに振り返った。

平たんな道のりではなかった。８月３０日のロッテ戦。８回に本塁打を浴び、敗戦投手となった。２試合連続で本塁打を浴びた。「俺もそろそろ潮時かな」と考え込んだ。それでも「もう１度、自分の存在価値を見せたい」と奮い立った。支えてくれたのが、チームメートであり家族だった。

１軍投手陣で最年長。ベテランとして時に厳しく、時に周囲を笑わせる。人柄の礎は中日時代。「僕は落合英二さんにお世話になってきましたから。尊敬する人ですね」と、元中日で韓国・サムスンの投手コーチを務める落合氏の背中を追ってきた。オフの自主トレも共にし、「メリハリがしっかりしてました。野球をやっている時とそれ以外で。人間性が素晴らしかった」と、人としてのあり方を学んだ。だから「できるだけみんなを飯に連れていったり、まとめていきたい」。教えを引き継ぎ、今がある。

今年１月の沖縄自主トレでは３年目の高堀、土屋を誘った。２人はともに今季プロ初勝利を挙げた。「負けませんよ。いいライバルです」と、若手の存在も刺激となっている。１週間前には、自らモヒカンヘアに変身。「レイズはこれで優勝したでしょ」と、０８年にメジャーでリーグ制覇を飾ったレイズになぞらえ、チームを活気づけた。

星野監督は、そんな小山伸を「投手陣をキュッとまとめてくれる」と認める。３位ソフトバンクとは３ゲーム差。２１日からの直接対決へ向け、「こういう緊張感の中でしっかり投げていきたい」と表情を引き締めた。頼もしいリーダーがいれば怖くない