GIANTS Spirit!!～FOREVER ～コミュの巨人再建へ！伊原氏招へい－来季「野手総合コーチ」入閣要請！！

４年連続Ｖ逸が決定的な巨人が、西武、オリックスで監督を歴任した伊原春樹氏（５７）＝野球評論家＝に来季の一軍野手総合コーチ就任を要請していることが２０日、明らかになった。同氏は守備走塁や作戦面で高い評価を受けており、得点力低下にあえぐ巨人にはうってつけの人材。西武監督時代の０２年に日本シリーズで原辰徳監督（４８）と対決した“知将”が加われば、Ｇ改革の起爆剤となることは間違いない。

　救世主として白羽の矢を立てたのは、巨人にリベンジの炎を燃やした『知将』『闘将』だった。巨人が今オフの改革第１弾として、０２年に西武をリーグ優勝に導いた伊原氏に入閣を要請していることが明らかになった。

　関係者の話を総合すると巨人はＶ逸が濃厚になった８月から来季のコーチ人事に着手。野球評論家としてグラウンドに度々姿を現し、原監督と野球論議を交わした同氏を野手陣を統括する一軍野手総合コーチの筆頭候補に挙げた。

　同氏と巨人とは因縁浅からぬ縁がある。西武黄金期を作った広岡、森両監督にコーチとして仕え、８７年の日本シリーズでは三塁コーチとして巨人の緩慢な中継プレーを突き、単打で一塁走者を一気に生還させた。西武監督時代には自ら三塁ベースコーチを務め、グラウンドから試合を指揮。０２年の日本シリーズでは第１次政権の原巨人に４連敗したものの不遇に終わった巨人現役時代を含め、古巣への“恩返し”を強く誓った。

　その手腕は球界でも高く評価されている。積極的な守備走塁や作戦面のみならず選手との対話を重んじ、「当たり前のことを当たり前にする」指導方針に定評がある。その一方で０４年のオリックス監督時代にはロッテ・バレンタイン監督と激しい口論となり、一触即発の事態に発展。激情型の一面も披露した。原監督は前日１９日の広島戦後に「接戦をものにして、得点力を上げることが来年のウチの課題」と発言。また、球団内には「選手の気迫が感じられない」との声もあり、心技体すべてを補う意味でも伊原氏は適任といえる。

　巨人は既に清武球団代表が「コーチ陣の大きな変化は考えていない。ただ、（要請の）優先順位はある」と外部からの一部招聘（しょうへい）を示唆。伊原氏が入閣した場合は原監督－近藤ヘッドコーチ－伊原野手総合コーチの“トロイカ体制”が確立し、伊原氏が再び三塁コーチを務める可能性もある。

　シーズン中を考慮し、同氏は態度を保留しているものの巨人への思い入れは人一倍強く、責任あるポジションを条件に現場復帰を前向きに検討しているとされる。巨人は０３年オフにも同氏に対してヘッドコーチ就任を検討した過去があり、まさに４年越しのラブコールとなる。

　５年ぶりのＶ奪回が至上命題となる来季の原巨人。“伊原頭脳”注入の有無がその行方を大きく左右するはずだ。