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ワライアル★自己紹介よろコミュのKS5−2 おいたんと呼ばれた漢→パラ

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★おいたんと呼ばれた漢

「登校中の女子中高生の生足がムンムンする季節になりました。ニュースのお時間です。」

つけっ放しで寝てしまったテレビが、俺に朝と夏が来た事を告げた。朝日が無理矢理に俺のまぶたをこじ開けようとする。全くふざけた朝焼けだ。俺はベッドの脇に置いてあった昨日のアボカドの残りを、少し粘り気のある口に放り込んだ。


「えー、先ほどのニュースに訂正があります。先ほど新潟の108歳のおじいちゃんが10年ぶりに言葉に反応したとありましたが、正しくはノーブラ、ブラひも、ブラームスなどの言葉に反応した、です。正しくはノーブラ、ブラひも、ブラームスなどの言葉に反応した、です。えー、次のニュースです。宮崎の112歳のおじいちゃんが、世界地図のエロマンガ諸島やレマン湖といった場所に赤丸をつけ」プツンッー。

全くくだらない、だが愛すべき世界だ。俺はいつものように、ブラジャーをつけて仕事にでかけた。


*************

時は2310年…。

インターネットの世界は進化を続け、もはや100%人類に浸透していた。
人類はネット上で買い物、コミュニケーション、生殖行為、排泄など全ての行為を行い、またその生活が人類のスタンダードとなった。

その結果、世界政府は200年ほど前に「ヒキコモリ」を世界共通語として認め、また新人類として認めた。
そして人類の3/4が「ヒキコモリ」になった今、大半の人々に直接的な接触、スキンシップをする機会は失われていた…。
それはつまりほぼ全ての人類の童貞化、処女化を意味する。


故に
人類は
エロスを
求めた。

人々は*(アスタリスク)がアナルに見えるほど追いつめられていたので、自分の体を改造して、自分を慰め始める。
中でも自分の体に乳房をつける手術が男性の間で人気になり、移植用の脂肪の需要が急増した。
そこで株式会社oppi(おぱーい)、我が社のクローン製法が


****************

「えー。あとは皆さん周知の事実だと思いますので、以上で研修ビデオは割愛させて頂きます。」

俺は、150人の新入社員の研修に当たっていた。もちろん手当はでない。中間管理職の辛いところだ。
「では次は実際にクローン工場を見て頂きます。」


工場に移動したところで、前途多望な若者が俺に話しかけてきた。

「係長…。コレが…。」

「ん?…ああ、そうだ。コレが[TYPE/k-tom-tuk]。唇がチョーンとしていてなかなか可愛いだろう?彼が君も僕も胸につけている脂肪の母…。いやこの場合はチチかな。だよ。」


★パラ

研修を続ける。

「みなさん、こちらを見てください。これが私達クローン部署が研究・生産をしているクローン乳房の母体であります。そしてここにあるこの母体こそが我が社のテクノロジーを集結させ開発され、まだ世間に出ていない新型[TYPE/k-tom-tuk]です。」

「そして、この[TYPE/k-tom-tuk]は従来の母体とは違い、学習能力・応用能力などのAI(人工知能)が積まれています。また人工的な性交渉を行うための機能も付いていて、旧時代に「SEX」と呼ばれていた肌と肌とのコミュニケーションも出来るクローンとなります。」


研修生の方を見てみるとさっき私に話しかけてきた若者以外聞いていないようだ。隣の者とおしゃべりしたり、自分のおっぱいを自慢しあったりしている。
ゆとり世代め。

「クローン部署なんてやだよ!」
「俺だってタイムトラベル部署に希望出したのに!」

そんな声が聞こえる。

我が社にはクローン部署のほかにタイムトラベル部署が存在している。そう。タイムマシーンを研究する部署だ。まだタイムマシーンは出来上がっていないが、成功まで近いところまで来ているらしい。


俺も昔はタイムマシーン部署で働きたかった。沢山勉強もした。でも俺には才能がなかったらしい。社長である父は俺をクローン部署に配属した。最初は夢が潰えて会社を辞めようとも考えた・・・


「じゃあ研修はここまでです。あとは各自資料に目を通しておいてください。最後に今から我が社の制服でもあるブラジャーを配ります。」
研修生に『大切な人にこそこのブラジャーを』とこの会社設立当初からパッケージングされた制服であるブラジャーを配ろうとして手に取った。


まさにその時


ドン!!!


大きな爆発音と大きな揺れが工場を襲う。

パニックになる研修生達。

「みんな慌てるな!!」
声をかけるが研修生達は聞かず逃げ惑う。パニックになる研修生達はおっぱいをはみ出しながらしゃくれている。
「避難訓練の時習っただろ?みんな『お・は・し』だ!!」

『お・は・し』とはもちろん おっぱいを はみ出しながら しゃくれない だ。
 くそっ。ダメか。

そうだ思い出した。教育訓練の時パニックになった時みんなが安心して、一致団結する言葉『わ・だ・て』だ。使うなら今しかない。


「私の 大事な生徒に 手ぇだすんじゃねぇ!!」

決まったか?

研修生達はピタッと動きを止めた。良かった。この言葉は21世紀に存在した伝説の教師「仲間由紀恵」と言う人間が残した言葉らしい。さすがだ。ありがとう!仲間由紀恵さん!


ピピピピピ

俺の携帯に電話だ。ディスプレイを見ると父からだ

「事故だ!!この工場は爆発する!今すぐタイムマシーン研究室に来い!!そして一体の[TYPE/k-tom-tuk]もつれてくるんだ!」

電話の父は酷く慌てている。なぜ[TYPE/k-tom-tuk]をタイムマシーン研究室に連れて行くんだ?疑問はあるが社長命令は絶対だ。言われたとおり近くにあった[TYPE/k-tom-tuk]を連れてタイムマシーン研究室に走ってて向かう。


「こっちだ!このタイムマシーンの中に[TYPE/k-tom-tuk]を入れろ!!」

俺は父に言われた通り[TYPE/k-tom-tuk]をタイムマシーンの中に入れついでに一緒に制服であるブラジャーも入れた。


「よし作動させろ!!」


どこかでまた爆発音が聞こえる。


★おいたんと呼ばれた漢
 
「2010年、桜の花びらがとても奇麗な季節になりましたね。お昼のニュースのお時間です。」

つけっ放しで寝てしまったテレビが、僕に昼と春が来た事を告げた。

「あぁ。だるい。なんにもする気がおきない。」

今日も今日とてパソコンを起動してネットサーフィンに精を出し、エロ画像を見つけては精を出す。もしくはネットの掲示板の中で強気な発言をしてみる。

「どうだ。このメスブタめ。*(アスタリスク)がアナルに見えてるんじゃないか?」
「え?どうなんだ?」
「え?ウソ?見えない?」
「え、マジで?俺だけ?」

そろそろ僕のひきこもり生活も末期みたいだ。

毎日毎日、親の仕送りで飯を食っては寝る生活だ。なんだか自分が糞を製造するマシーンに思えてくる。そして今日という日も、そんな日常にまみれて消えてゆくのだろう・・・と思っていた。


ドン!!!!



「…なんだ?」

部屋の中で何か爆発したような、大きな音と振動が起きた。
…。
どうやら通販で購入したTENGA(http://www.tenga.co.jp/)の中で起きたようだ。恐る恐るTENGAを覗くとそこにはとても奇麗なピンク色の*(アスタリスク)が。奇麗。とても奇麗だ。


どぅるり。

TENGAの中のローションを巧みに使って、奇麗な*(アスタリスク)の主が出て来た。小人のように小さいけど、この生き物はなんだろう…。かなり肉厚で…。なんだか唇が…、唇がチョーンとしてて可愛いなぁ。いやとても可愛い。妖精?みたいな。


どんどんどんっ!


やばいっ!大家さんがさっきの音を嗅ぎ付けてきた!こんな1ダースのTENGAを見られると、このアパートを追い出されてしまう!

僕はTENGAの段ボールと、妖精を押し入れに隠した。

僕は大家さんに、手淫での絶頂期の音だとウマくごまかした。大家さんも「若い頃はよくあるよ。」と許してくれた。
だけど大家さんは「だがね。TENGAは駄目だよ。九州男児はTENGAなんて使っちゃ駄目だ。」と僕に釘を刺した。僕は別に九州男児じゃないけど、どうやらTENGAを隠して正解だったみたいだ。

そして二時間ほどのオナニー談義を終え、「博多の人間は、みんなが思ってるほど明太子は食べない。」という捨てゼリフを残し大家さんは帰っていった。


大家さんが帰ったのを確認し、僕は押し入れを開けた。


僕は驚いた。

先ほどの小人のように小さな体はどこへ行ったのか、押し入れの中ぎゅうぎゅうに、且つお姉さん座りで上目づかいの優良健康肥満児がそこにいた。

しかし僕が驚いたのはその体の変化にではなく、そのリンドウを思わせる凛とした、たくましくも儚げなその容姿にだ。


マブい…!

僕は信心深いほうではないけど、天使がいるならきっとこんな姿をしているんだろうと思った。

きょとんとした顔で僕を見上げていた天使に僕は声をかけた。
「や、やあ…。」

たったそれだけの言葉なのに、声が上ずってしまった。ボッと赤くなった僕を面白く思ったのか、天使はにっこり笑って、そして僕に抱きついて来たんだ。

「わわっ。」

僕は何がなんだか分からなかった。赤ん坊のようなその無垢な行動に、すさんだ僕の心はどう対処していいか分からなくなったんだと思う。

「だっ、駄目だよ!そっ、それに君っ…。はっ、はっ、裸じゃないかっ…!」
さらに動揺している僕がよっぽど可笑しいのか、天使はきゃっきゃっと喜んでいる。僕は僕の部屋になぜか落ちているブラジャーを天使につけた。


「えーと…、君はどこからきたんだい…?」
天使はにこにこして僕の話を聞いている。だけど…。
「君…、言葉は…、分かるのかな…?」
相変わらず天使はにこにこしている。思えば誰かに話しかけるなんて何年ぶりだろう。

「もしかして君は本当に天使なの?なんてね…。はは…。」
天使は僕の言ってることが分からないと言った表情で人差し指をくわえている。

「あー。ダメだコリャ。君…、そうだ。名前は…?分かる?僕はサブロー。サーブーロー。なー、まー、え。そう、なーまーえ。」

天使はスッと腕を差し出した。

「ん…?」

腕をよく見たらなにか文字が書いてある。
「k-tom-tuk…?…。これが君の名前なの?なんて読めばいいの?」
にこにこしている。もうめっちゃ可愛いわぁ。


「けー、とむ、とぅく…?け、とむ、とぅきぃ…?けぉとむぃつき…。こぉとみぃつき。ことみつき。うん。君の名前はことみつき。琴光喜だ。」
琴光喜はとても嬉しそうだ。


こんなに世間知らずで可愛い琴光喜を、僕は外に放り出すなんてできなかった。僕は琴光喜と暮らす事を決意した。


★パラ

こうして僕と琴光喜の同棲生活が始まった。

同棲なんてこのひきこもりのプロを自負する僕がすることになるなんて思ってもみなかったから何から始めていいのかも分からない。
とりあえずテレビでみたようなイメージでお揃いのパジャマ、お揃いのお皿やマグカップとかを通販で買って揃えてみたけど、琴光喜はブラだけで服は着ようとしないし、食べ物もちゃんこ鍋しか食べてくれない。

最初は笑ったり拗ねたり、感情を出すだけだったけど生活を重ねるうちに少しづつ色んなことを覚えていく琴光喜。


「サブロー」

始めに口から出た言葉が僕の名前だった時凄く嬉しかった。

一緒にテレビで野球を見て勝ち負けを賭けたり、ネットの掲示板で荒らし行為をして運営にアカウントを凍結させられたり、と今まで1人でしていた事も2人でやるともっと楽しいんだなって事が分かった。


僕は琴光喜に外の世界の事をもっと知ってもらいたくて外に出ることを決意した。

ずっと休んでいた大学に行ってみよう。


僕は大学で生物理工学を専攻している。核移植による移植胚と母体との生理的適合性や凍結胚の遺伝子発現の正常度・・・
まぁ簡単に言うとクローンについて勉強していた。


それなりに楽しくやっていたが、研究室の仲間と研究について話していた時「根元はるみのクローン作って自分の体におっぱいをくっつけてぇーな」という発言をバカにされ、それから距離を取られるようになり、そこから自然と大学へ足が向かなくなった。今にして思えば根元はるみじゃなくてMEGUMIにしておけばとも思うが・・・


大学はいつものように賑わっている。沢山の人間に琴光喜も驚いたのだろう。キョロキョロしている。
研究室に向かう廊下で僕をバカにした仲間達がいた。仲間達が僕に気づいてニヤニヤしながら近づいてくる。

「サブローじゃないか。久々だな。今まで何やってたんだよ?ん?だれ?サブローの連れ?す、凄い格好してるな・・・」

と琴光喜のことに気づいたようだ。仲間達はジロジロと琴光喜を見ている。琴光喜のダイナマイトボディに驚いているんだろう。こいつら勃起してんじゃないだろうな?

「まぁな」

優越感いっぱいの顔で仲間達をかわし研究室に向かう。

「ブラジャーだけの人の入室はちょっと・・・」


入れなかった。


色々なところへ琴光喜を連れて行こうと思った僕は、博物館、美術館、映画館、遊園地、沢山の所へ琴光喜と出掛けた。

まぁ出掛けたといってもどこにも入れてもらえてはいないが。

それでも琴光喜は毎日楽しそうだった。僕も楽しかったこんな気持ちになれるなんて本当に僕はついているとしか言いようがないと思った。
TENGAだってもう必要ない。琴光喜さえいてくれば僕には何もいらないとさえ思っていたんだ・・・・


★おいたんと呼ばれた漢


いくつかの季節が過ぎ、琴光喜も少しずつだけど言葉を覚え始めた。始めは、「言葉……まだ少し……できない。教えて……サブロー……」など、たどたどしいものだったが。


いつだったか、いつも無邪気に笑う琴光喜が「私たち、いつまで小結以上、関脇未満の関係なのかなあ。」と真剣な顔で言った事を今でもよく覚えている。
今になって思えば、あれは琴光喜なりの告白だったんだろう。その事に僕が早く気がついていれば…。そうやって何度も考えた。だがそれは僕が僕についたウソだ。


僕は気がついていた。きっとそれは二人が出会った瞬間から。理屈じゃないんだ。


またある日の事だった。

神妙な面持ちで琴光喜が僕に言った。
「ねえ…。サブローに言わなきゃいけないことがあるの…。」
こんな風に重苦しい空気で琴光喜が僕に話しかけてくるのは、始めてだった。
「私…。私ね…。あんまり覚えてはないのだけど…。たぶん私クローン人間なの。」


そうやって、なんとも突拍子のない事を言うのだ。
始めは笑って聞いていたのだが、どうやら本気だと言う事は、態度で伝わってくる。

「もし…。もしそうなら…。君は…?」
「…ごめんね。もしそうだったら、私。ここにはいられない。どこかいい場所を探そうと思う。」
「待てよ!ここ以外どこに行く場所があるっていうんだよ!」

「…。夏場所とか。」


とまあそんなこんなで、可愛い琴光喜が悩んでいるのだ。僕は僕の大学でクローン学の教授をしている、マッドサイエンティストと名高い「ちく びつる」先生に話をしてみることにした。
ちくびつる先生はご意見板として、ニュースとかタモリ倶楽部とかでてるから信用はできるだろうと思った。ちくびつる先生は「明日…。いや今日にでも私のところに連れてきなさい。検査でもしてみよう。」と言った。


僕は嫌がる琴光喜を半ば無理矢理、ちくびつるの元に連れて行った。僕は今でもそれを後悔している。



その夜の事だった。
深夜の3時にアパートの扉をたたく音がした。恐る恐る扉を開けると憔悴しきった琴光喜がそこにいた。

「どうした!いったい何があった!!」僕は気が気がじゃなかった。琴光喜はとても怯えていたが、暖かいちゃんこを食べさせると落ち着いて何があったかを話してくれた。

ちくびつるの検査はそれはもう凄絶なものだったらしい。
やれ8リットル血を抜かれたり、やれリンゴやササミなどの低カロリーなものを食べさせたり、とにかくひどいというか、そんなかんじだったみたいだ。

「それに…。それにあいつは私に…!私に…。股割を強要したわ…!」
http://www.arashio.net/img/today062.jpg
僕にはこんな光景が浮かんでいた。ちくびつるに対する怒りを覚える反面、少し興奮した自分がとても汚いものに思えた。

「サブロー…。私汚れちゃったかなあ…?」

僕がこれでもかと頭を左右に振ると、
「嬉しい。ありがとうサブロー…。大好きだよ。」
と琴光喜は僕の胸に寄り添って来た。

僕が真っ赤になって、琴光喜の肩を抱きよせようと躊躇していると


トントン


扉をノックする音がした。
振り向くと、半開きのドアからちくびつるがこちらを見ていた。薄汚い口ひげが、その笑顔のせいで、より汚い物に見えた。

僕はちくびつるに殴りかかろうとした。
しかしちくびつるの右手に猟銃がある事に気づいて僕は冷静さを取り戻した。


「すばらしい…!このクローンには恋愛感情も備わっているのか…!」
ちくびつるがとても嬉しそうに笑っている。そして僕の方を向いて語りかけてきた。

「君。その検体を早くこちらに渡しなさい。このクローンに使われている技術はね。現代の科学力ではとても解明できないよ。きっと私のように選ばれた頭脳の人間が作りだしたものだ。君のような落ちこぼれの学生の手元に置いておくのはもったいないよ。」


「ふざけるな!琴光喜は実験体じゃない!人間だ!」

「馬鹿め。君も私の生徒なら分かるはずだと思っていたのだがね。…。もういい。邪魔だ。死ね。」ちくびつるは猟銃を僕の眉間に向けた。


「やめてー!!!!」


琴光喜が得意のぶちかましをちくびつるに決めた!やるね!

「あんぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

力士のぶちかましの衝撃は実に1トンを超えるという。その衝撃が全て右の乳首に集中されたのだからひとたまりもないだろう。

ちくびつるの断末魔の叫びに近くに住んでいる人やマスコミや親方たちが様子を見に出てきた。

まずい。このままじゃ琴光喜の存在が、明るみにでてしまう。そうなればきっと、スカウトがきて東大関くらいまでは登り詰めてしまうだろう。もう自分だけの琴光喜じゃなくなってしまう。そんなのは嫌だ。


「逃げよう!」
僕は琴光喜の手をとり、当てのない暗闇に紛れた。



もう10キロくらい走っただろうか。外は雨も降っていたので、高架下で休む事にした。


「ごめんよ…。まさか、こんなことになるなんて…。」
「ううん。サブローが私の事を考えてしてくれたことだもん。私はうれしいよ。」


僕は琴光喜に抱きついた。

「初めてサブローから私の事を抱いてくれたね。うれしい…。」
僕自身、無意識の行動だった。そして琴光喜の言葉で我に返り、慌てて離れようとしたのだが、それを察した琴光喜がギュッと僕を離さなかった。

「お願い…。もう少し。もう少しこのまま。」

なんて情けない気持ちだ。こんなに可憐な琴光喜に、勇気を出させてしまうなんて。

しかしなんて心地好いんだろう。きっと琴光喜は、僕が何をしたって僕を嫌いにはならないだろう。僕だってならない。それは琴光喜にも伝わっているはずだ。信頼。安心。そんな確信めいたこの二人の気持ちを僕は愛と呼ぶ事に決めた。


僕はこれからセックスをする
生まれて初めてのセックスを
初めてのことだ
何をどうしたらいいかなんてわからない


だけど願わくば
これからも二人で
ずっと二人で


僕たちは
愛し愛されるんだ


さあ
二人の距離がゼロになるまで…


はっけよい…
のこった…

「もう待ったなしだよ。」
琴光喜が言うものだから
「安心してよ。僕は猫だましは嫌いでさ。」と僕は照れ隠しをする。
「もう!すぐそうやって、うっちゃるんだから!」
そして二人はどちらともなく鯖折りを始めた。

きつく…。そう、とてもきつく…。


「ねえサブロー。私、サブローに出逢うために産まれてきたんだって気がするよ。出逢ってくれて、私を好きになってくれて、本当にありがとう。愛してるよ。」


頭上を走る電車の音で目が覚めると隣に琴光喜がいた。よく眠っているから「オハヨー」と小声で喋りかけて、僕は琴光喜の髪をなでた。幸せそうな顔をしているからきっといい夢を見ているんだろう。
起き上がって、橋の下から外に出てみた。
雨は上がって僕には確かに希望の朝に見えていた。


ズドンっ


ズドン
ズドンっ

猟銃を持ったちくびつるが橋の下にいて、琴光喜の傍らに立っていた。

そして風下にいた僕の所に、硝煙と血の匂いがしてきた。
よく聞こえなかったし、よく見えなかったけど、ちくびつるは既に事切れた琴光喜にパクパクと口を動かしていた。「あいしてるよ。」と言っていた気もするけど今となっては確かめようもない。力尽きて増水した川に落ちて、そしてちくびつるは流されていった。


僕はゆっくりと琴光喜に近づいていった。

それでも幸せそうな顔でいる琴光喜が愛しくて悲しかった。
琴光喜が大事につけていたブラジャーは次第に真っ赤に染まっていき、僕の泣き叫ぶ声は電車の音がかき消した。

★パラ

「父さん・・・・・これ・・・・・」
爆発の後、父に連れられ行った社長室でスクリーンに映し出された映像を見て俺は衝撃を覚えた。 この映像の琴光喜は間違いなく事故の時俺がタイムマシーンに入れた琴光喜だ。

「あぁ。この映像はこの会社の社長に代々受け継がれる秘密の映像データだ。我が社を立ち上げた初代社長の持ち物だ。」
父が何故事故の中[TYPE/k-tom-tuk]を持ってくるよう指示したか。全ての謎が解けた。そういうことか。

「じゃあうちの会社を立ち上げた初代社長とはサブローってこと?」
「違うわ!!うちの苗字は『ちく』だろうが!!」


そうだった。俺の名前は「ちく びたつ」ちなみに父の名前は「ちく びすう」
だ。どうやらあの映像に出てきたマッドサイエンティストが俺の先祖らしい。まぁ正直映像を見ていて薄々、いや、完全に気づいてはいたが・・・


父が言うには琴光喜を銃殺したのはこの映像記憶機能つきICチップを頂くためだったらしい。最低の先祖だ。 何度かあの映像を見直して気づいたのだが、銃殺した琴光喜にちくびつるは「あいしてるよ。」と言っている様に見えたがよくよく見ると「あいしぃちっぷよ。」と言っていた。


「まぁそういうことで、びたつ、爆発で我が社のほとんどの施設・クローンがなくなったし借金だらけだから。お前にこの会社は譲る!あとは頼んだ!」


*************

「社長ついにタイムマシーン完成しましたね!」
「あぁ・・・・10年か。長かったな・・・」


俺はあの事故から会社を譲り受け、といってもちょっとのデータと、残った1人の社員。そう。あの時俺の研修を熱心に聞いていた若者、根元はるみのおっぱいをつけた「いえろお きゃぶお」2人必死でやってきた。[TYPE/k-tom-tuk]をもう一度作り、そしてタイムマシーンもついに完成させた。

あの映像を見てから俺は心に決めていた。タイムマシーンを作ってもう一度サブローの元に[TYPE/k-tom-tuk]を送ってあげようと。正直俺は自分の先祖よりサブローに感情移入していた。2人には心から幸せになって欲しい。


「じゃあ送るぞ。いえろお準備はOKだな?」
「はい!」
スイッチオン!

「・・・・あ・・社長・・これ時代間違えてません?2010年のところ1010年になってますけど・・・これって時代的に平成じゃなくて平安ですよ・・・」

*************


森の中、汚い爺さんがなにやら驚いている。

「なんじゃ!!!光る竹の中から稚児が出てきおった!唇がチョーンとしててかわいいのぉ。連れて帰ろう。お前の名前は今日から『かぐや姫』じゃ!」


おしまい。

コメント(8)

可憐な琴光喜とかww
面白いwwww
「お・は・し」
で不覚にもツボにハマりましたwww
丁度今日避難訓練したしwww
「お・は・し」言ったしwwww

一票です!
変態じゃないですか!
股割りを強要するなんて!
変態じゃないですか!
もうおいたんさんの最初のとこから面白かったです!

パラさんのお・は・しは声でましたw

さすがですねーーー!!
一票です!
すごく後味がすっきりで爽やかでした。
僕はPOCARISWEATのPの膨らみで興奮するくらい乾いています。

テルミーさん!こんな凄いチームに僕を入れる予定だったんですか!?

エロスの中に芸術をみました。 一票です
おいたんさんはTENGAの何なんだろう?一々貼り付けてあるリンクを見に行っては、「はぁ…又騙されたよ…」って思いました。2個買おうか迷いました。

『おはし』平時からの心構えは大切ですよね。解っちゃいるのに、おっぱいをはみ出しながらしゃくれてしまいます。

しかし、力士と言うカテゴリーでおっぱいに直結する人が多い!!超うける!!!皆が力士をそんなHな目で見ていたなんて!!でも、一般的な感覚じゃないよ!ワライアルだから、そんな人が多いだけだよ。やっぱ、ワライアルは面白いな!

こんな事実知ったら、明日から力士の正装が、まわしにブラジャーになっちゃうよ!(ワコール)

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