半村良コミュの『石の血脈』（１９７１年）

　アトランティス、暗殺集団、赤い酒場、巨石信仰、狼男、吸血鬼、不死の生命…。
この本を取ったあなたは、これらの言葉からどんな物語を想像するだろうか。
失踪した妻を捜し夜の街を歩く建築家・隅田、展示会から消えたアトランティスの壷を追うカメラマン・伊丹。
彼らの周辺には、次第に不可解な出来事が起こり始める。
一見脈絡のない事象を縦糸に、男女の愛と横糸に紡ぐ、半村良の伝奇ロマン。

第一章　　アトランティスの壷
第二章　　内腿の指跡
第三章　　赤い酒場
第四章　　メガリスの原郷　
第五章　　大和朝廷巨石信仰説
第六章　　甘い吐息
第七章　　不滅計画
第八章　　地獄の番人
第九章　　地下のピラミッド
第十章　　灰色の世界
第十一章　　狼瘡（エリテマトーデス）
第十二章　　蜜月の狂宴（サバト）
第十三章　　サン・ジェルマン伯爵
第十四章　　血の提供者
第十五章　　吸血鬼伝
第十六章　　男漁りのライセンス　
第十七章　　偶像破壊（イコノクラスム）