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人と自然コミュの中国メラミン混入ミルクの闇

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中国・メラミン混入ミルクの闇---
「中国メラミン混入事件の謎を追う」文芸春秋12月号

 雑誌に掲載されたこの記事は10ページ分で、そう長いわけでないのだけれども、これを書くのに4回読み直しました。
 だいたい、ギョウザにメタミドホス、冷凍インゲンにジクロルホス、トルエン入りのアン、の事件経過も何も明らかにされていないので、この記事からだけでは、全体の混入の闇は明るくなっていません。それでも乳製品へのメラミン混入については、かなり分析されています。ただ、現地調査などは、できないわけで、推測の域を出てない記述が多い。以下、きわめて大雑把にまとめてみました。

1)中国・国を挙げての牛乳生産消費を促進。日本人の悪口を小日本人と言っていたのが、最近の日本人の身長の伸びは大きく、10年弱で中国4センチ伸びのところ、日本人12センチも。これがショックだったようだ。この理由は牛乳の消費に基づくと考えての消費啓蒙。これにより2007年までの10年間で年間消費量は一人当たり5.3キロから27.9キロと5倍になった。同時に生産量は827万トンから3533万トンと4.4倍になった。
 ところが、乳牛の数は443万頭から1218万頭と2.75倍しか増えていない。このギャップをメラミン混入が埋めたのか? 企業の原乳獲得競争が品質管理を甘くしたとも言う。

2)粉ミルク製造会社109社対象の検査では22社の粉ミルクからメラミンが検出された。これは各企業が独自に・・・とは考えられない数字だろう。
 仲介業者が運営する搾乳場へ農家が乳牛をつれてきて絞った原乳をメーカーが調達するシステムだが、この仲介業者の混入疑いが強いと書いている。 業者が地方政府とコネがあったり、中央政府職員や親族とのつながりがあると、なかなかメーカーは原乳を不合格にはできないとか。

3)しかし、被害が広がった最大の原因は地方・党中央の情報操作である。
07年12月には被害乳児の家族から苦情を受けていた会社「三鹿」(サンルウ)は08年3月に調査を開始、6月にメラミン混入を確認、8月に地元の市政府に報告。6月以降、三鹿は被害家族と直接交渉・示談を進め、隠匿を図り、市政府にはメディア管理を要請した。地元メディアは地元企業・スポンサーの不利益報道はしないし、市政府も企業を守ろうとしたし、上級の河北省政府への報告は9月9日。国家検査部門にも6月末には監督庁サイトに被害情報が書き込まれたが、これも無視された。7月16日甘粛省衛生庁は大学病院から「三鹿粉ミルクを飲用した乳児の腎臓結石の病例が数ヶ月で十数件ある」との電話報告を受け、調査に着手。同時に省党委員会と省政府、衛生省に報告。ようやく検査・調査を開始した。8月初めにも専門家グループを甘粛省に派遣し、調査するが、この結果も公表されない。
 9月9日にニュージーランド政府が外交ルートで「三鹿ミルクのメラミン汚染」を通告して、やっと国家当局が動き、報道が解禁になった。が、同時に国家の「報道と被害の訴訟の規制」も続いている。
 中国衛生省の10月22日発表によれば、退院乳児4万6千717名。入院中3千654名。ロイター通信は10/08地方メディアを参考に9万4千人と算出。死亡は公表3名どころではないはずだ。

4)ニュージーランドの最大乳製品メーカーであり、三鹿の43%の株式保有の合弁企業であるフォンテラには8月2日に三鹿から混入の事実を知らされ、フ社は直ちに回収を求めたが、三鹿と市政府に拒否された。同22日ニュージーランド大使館に報告、大使は29日に本国へ報告し、上の通告となった。
 4年前には劣悪粉ミルクで乳児が栄養失調になる事件が起きたとき、中国メディアが製造元45社と粉ミルクのブラックリストが公表されたが、その中にすでに三鹿の名前があった。原乳へさまざまな物質添加は農村では公然の秘密であったが、フォンテラはその事実を把握せずに資本提携した。外国・日本企業への教訓になるだろう。
 JTフーズ、丸大食品、ニチレイフーズ、サイゼリア、三井物産・・・、日本は輸入冷凍食品の6割を中国依存、輸入食糧の約2割を中国に依存しているので、まだ中国食品への不安は終わらない。中国への参入企業は、現地企業をコントロールできるような意志決定影響力と、現場を含む情報を取得することが求められる。
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 これを読むと、中国の庶民が同じ中国の企業・官庁からの被害を受けていて、これが外国にも広がった、という図式が浮かび上がる。また、報道の国家統制なども被害を広げる原因になった。北京五輪の成功の裏では、こういう事態が進んでいた。逆に五輪成功のためにマイナス情報を党が押さえたということだ。その後、被害はどうなっているのか、被害家族への補償はどうなっているのか、の報道もないままだ。

 共産党支配が原因だと短絡はしない。北朝鮮もあり、キューバもある。また中国には3千人の村だが、医療費教育費食費など負担無しの「桃源郷」のような共産社会だってあるのだから。
 国家主席胡錦濤(こきんとう)氏は最近来日し、その素顔を日本国民に見せて、その柔軟な発想で安心させたが、なにしろ広大な面積、膨大な人口、さらには民族問題を抱えて、なかなか一筋縄ではどれも解決しないし、以前から言われていた官僚・党支配の腐敗・収賄なども横行しているようだ。
地方の党組織や行政組織をどこまで統制できるかというと、これまでのその長い歴史を短時間で是正出来るとは思えない。

 すでに食料だけでなく、衣料品、家具・工業品も世界中に輸出されるようになっており、アメリカなどは国内では家電生産が無くなったくらいである。
 毒ギョウザの後でも、中国産食品の化学物質混入事件が続いているのは、それだけ今も日本へ輸出され続けているわけで、身の回りには中国製が一杯という現代になってしまっている。中国製だけでなくて、世界中の国から、産品が輸入されていて、今後はさらに増大するだろう。
 
 国内では、今でも中国産ウナギを国産表示偽装している事件の報道が続いている。農水省も汚染米を食用に流通させたが、役人は責任辞職したわけではないだろう。メラミン混入も汚染米も、それで健康被害が報道されているわけでないので、「騒ぎすぎではないのか」と言う人もいるが、こうして日本人の食は劣化していくのではないのだろうか。
 表示さえも信用できないとすると、それ以上の情報を自己責任で求めて判断する賢明さが消費者に求められよう。できるだけ近くの、顔の知れた生産者、加工業者から購入することに尽きる。情報がどこまでも開示されていることがもちろんの条件として、だが。
 自給率4割が続くのなら、こういう輸入品のトラブルはずっと起こるのではないだろうか。

コメント(3)

 しっかり拝読させて頂きました。

 ところで、ウチはギョウザは買わないし、牛乳は飲まないし・・
 肉は買わないし。

 米は知っている農家さんから購入しているし。

 ウチに限っては、ドッキリしたニュースはひとつもありません。(^^

 世の中は激動でも、ウチは平和なものです。
ふじかわさん、こんにちは
 かなり詰めて書いたので、窮屈な文章になってしまって、ごめんなさい。

 ま、最後の4行の内容を実践されている方、ある程度自給できている方には、不安はないでしょうから、いいですね。
 書き落としたのは、「生協」でした。こちらの生協では足りない野菜を市場で購入したら、農薬が残留していたとか・・・もありました。
最新の情報では、
被害乳幼児30万人と発表されました。うーん。

 13億人などという人口をいったいコントロールできるものだろうか。
これをインドが追いかけているとか・・・。

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