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　１２月２１日の週のダウ工業平均株価は、住宅関連の経済指標はまちまちだ
ったものの新規失業保険申請件数が予想以上の改善になったことやアナリスト
が主要企業の投資判断を引き上げるなど景気回復期待の高まりを背景に年初来
高値を更新し堅調推移となった。
日経平均株価は、円安基調や追加金融緩和策の期待、米株高などの外部環境に
支えられ堅調推移となった。

　国内自動車各社は１１月の国内生産、国内販売、輸出実績を発表し、８社合
計で前年同月比１．２％増とリーマン・ショック以来のプラスとなった。
トヨタ自動車と日産自動車の国内生産は前年同月比で２ケタ増加、ホンダは輸
出用の生産が不振で前年割れとなった。
エコカー減税などの新車販売押し上げ効果で、国内生産が回復を見せつつある。

　国内自動車生産の回復は市場にとって大きなプラス要因である。さらに海外
の日本株式市場に対する見方が改善してきたのも好ましい状況である。
米金融関連の株価が上昇すると予想し的中させた米投資雑誌バロンズが、「円
安に振れれば輸出企業に追い風」との見解から、日本市場の2010年は好機とコ
メントした。
また、メリルリンチ証券は2010年3月末の日経平均株価の見通しを10500円から
11000円に引き上げた。セクター別では輸出大型セクターの投資判断を引き上
げ、小売・通信・食品・薬品は引き下げた。
円安基調と堅調な外需を背景に日本株式市場への見方が明るくなり、今後海外
からさらなる資金の流入期待が高まりつつある。

　特に為替市場では、米国の景気回復期待や金利先高観などによるドルの信認
回復と日本のデフレ懸念による追加金融対策期待と超低金利政策の長期化など
日米の金融政策スタンス格差を意識したドル高・円安の流れが顕著になってい
る。
日経平均株価は引き続き円安基調を好感し堅調な相場展開になっており、この
まま年明けを迎えると予想する。

　前回もコメントした通り、現在の相場環境であれば基本的に買いスタンスで
取り組むことが望ましい。
但し、銘柄選別と仕掛けるタイミングは慎重にいきたい。
これさえ間違わなければ十分勝てる相場環境である。
投資観点なら輸出関連銘柄を、投機観点ならマザーズなど新興市場の活況銘柄
を物色したい。
年末年始で見送りムードが予想されているが、外部環境の好転から今週は年初
来高値更新に期待したい。


１２月２１日（月）
　1)日本経済指標
　【全産業活動指数（10月）】
　　結果　1.2%
　　予想　1.0%　前回　-0.7%（前月比）
　2)日経平均株価は、円安や米株高を好感して買い優勢で始まったもののクリ
　　スマスや年末を控えて積極的な動きは見受けられず終盤にやや値を下げて
　　+41.42円高の10183.47円で引けた。
　3)アジア各国の株式市場は、まちまちな動きとなった。
　　中国市場は、不動産規制強化により数日売られていたが値ごろ感で買い戻
　　されたことや中国証券監督管理委員会が株価指数先物・信用取引の導入期
　　待により証券株が上昇し、プラス圏で引けた。
　4)米国株式市場は、米半導体大手インテルや米アルミ大手アルコアの投資判
　　断引き上げが相場を明るくしたことや大型M＆A期待などを好感し+85.25ド
　　ル高の10414.14ドルで引けた。

１２月２２日（火）
　1)日経平均株価は、米株高や円安基調などを好感して輸出関連株を中心に序
　　盤から買い優勢となった。祝日前で一時伸び悩む場面があったもののアジ
　　ア株の堅調推移や先物主導で相場をサポートし+194.56円高の10378.03円
　　で引けた。
　2)アジア各国の株式市場は、中国市場以外は堅調となった。
　　中国市場は、引き続き不動産規制強化策を嫌気して不動産株が売られるな
　　どセンチメントが悪化。銀行株や資源株も値を下げマイナス圏で引けた。
　3)米国経済指標
　【実質GDP・確報値（第3四半期）】
　　結果　2.2%
　　予想　2.8%　前回　2.8%（前期比年率）
　【GDPデフレータ・確報値（第3四半期）】
　　結果　0.4%
　　予想　0.5%　前回　0.5%（前期比）
　【個人消費・確報値（第3四半期）】
　　結果　2.8%
　　予想　2.9%　前回　2.9%（前期比年率）
　【中古住宅販売件数（11月）】
　　結果　654万件
　　予想　625万件　前回　609万件
　4)米国株式市場は、米３Ｑ実質ＧＤＰ(確定値)が下方修正されたが影響は限
　　定的となり、米中古住宅販売件数の改善を好感して住宅建設株が買われた
　　ことやアナリストの投資判断が引き上げられた航空関連株が上昇するなど
　　堅調に推移し+50.79ドル高の10464.93ドルで引けた。

１２月２３日（水）
　1)日本市場は天皇誕生日のため休場。
　2)アジア各国の株式市場は、全面高となった。
　　中国市場は、これまで懸念されていた不動産規制強化観測を当局が否定し
　　たと報道を受けて不動産株が反発したことや値ごろ感で買い戻しが入りプ
　　ラス圏で引けた。
　3)米国経済指標
　【MBA住宅ローン申請指数（12月18日までの週）】
　　結果　-10.7%
　　予想　−　前回　0.3%（前週比）
　【個人所得（11月）】
　　結果　0.4%
　　予想　0.5%　前回　0.3%（前月比）
　【個人支出（11月）】
　　結果　0.5%
　　予想　0.7%　前回　0.6%（前月比）
　【PCEデフレータ（11月）】
　　結果　1.5%
　　予想　1.6%　前回　0.1%（前年比）
　【PCEコアデフレータ（11月）】
　　結果　0.0%
　　予想　0.1%　前回　0.2%（前月比）
　　結果　1.4%
　　予想　1.5%　前回　1.4%（前年比）
　【ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値（12月）】
　　結果　72.5
　　予想　73.8　前回　73.4
　【新築住宅販売件数（11月）】
　　結果　355千件
　　予想　438千件　前回　400千件
　4)米国株式市場は、米ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値や米１１月新
　　築住宅販売件数が予想を下回ったことを嫌気し売りが強まったもののマイ
　　クロン・テクノロジーの9-11月期決算が予想を上回り業績回復期待でハイ
　　テク株が上昇したことや原油在庫の減少を受けＮＹ原油先物の急騰により
　　資源株がしっかりしたことなどで前日終値前後で底堅く推移し+1.51ドル
　　高の10466.44ドルで引けた。

１２月２４日（木）
　1)日本経済指標
　【全国消費者物価指数（CPI）（11月）】
　　結果　-1.9%
　　予想　-2.0%　前回　-2.5%（前年比）
　　結果　-1.7%
　　予想　-1.7%　前回　-2.2%（生鮮食品除くコア）（前年比）
　【失業率（11月）】
　　結果　5.2%
　　予想　5.2%　前回　5.1%
　【有効求人倍率（11月）】
　　結果　0.45
　　予想　0.45　前回　0.44
　2)日経平均株価は、米株やアジア株が堅調推移していることで安心感があっ
　　たことや為替が円安傾向にあることで引き続き輸出関連株が物色され、大
　　幅高となる+158.89円高の10536.92円で引けた。
　3)アジア各国の株式市場は、シンガポール市場を除き堅調推移となった。
　　中国市場は、中国人民銀行が来年も金融緩和政策を継続する方針を示した
　　ことで幅広い銘柄が買われ大幅高で引けた。
　4)米国経済指標
　【耐久財受注（11月）】
　　結果　0.2%
　　予想　0.5%　前回　-0.6%（前月比）
　　結果　2.0%
　　予想　1.1%　前回　-0.7%（輸送除くコア・前月比）
　【新規失業保険申請件数（12月19日までの週）】
　　結果　452千件
　　予想　470千件　前回　480千件
　5)米国株式市場は、クリスマス・イヴで短縮取引となり市場参加者が少なか
　　ったものの米新規失業保険申請件数が予想より改善したことや米耐久財受
　　注が予想より悪化も輸送用機器を除く受注が予想を上回ったことを好感し
　　景気回復期待が高まり堅調に推移。原油や銅などの商品市場もしっかりし
　　関連銘柄が買われるなど+53.66ドル高の10520.10ドルで引けた。

１２月２５日（金）
　1)日経平均株価は、米株高や商品高で寄り付きは前日終値付近で始まったも
　　ののこれまでの上昇により高値警戒感があったことや海外勢がクリスマス
　　休暇で薄商いとなり-42.21円安の10,494.71円で引けた。
　2)アジア各国の株式市場は、中国と台湾市場以外は休場となった。
　　中国市場は、2008年のGDP成長を9.0％から9.6％へと上方修正したが市場
　　の反応は薄く、市場参加者も限られており小幅安で引けた。
　3)米国市場は「クリスマス」のため休場。


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今週配信したチャーチストマガジン(09/12/20号)銘柄の状況を見てみよう。

9101　日本郵船（東証1部）
　底堅く推移しており現状問題なし。引き続き上昇に期待したい。

4825　ウェザーニューズ（東証1部）
　押し目形成中。甘いところは狙っていきたい。買い監視継続。
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チャーチスト方針
○ 日経平均株価の予想　10200円−10700円
○ 米国株式市場は景気回復期待により堅調推移を予想。
○ 日経平均株価は円安基調を好感し堅調推移を予想。
○ 出遅れた輸出関連銘柄を狙っていきたい。