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Steve Howeコミュの『 TIME 』 review ♪

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http://wmg.jp/artist/stevehowe/WPCR000014422.html


新譜『 TIME 』のレビューを書いてみました。


■M-01 Bachianas Brasileiras No.5 (Aria)
/ ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第5番より (アリア)

Promotion Video ?



http://www.youtube.com/watch?v=Dsim4exuoi4&feature=topics


この第5番は、1938年から1945年にかけての円熟期に創作されたもので、「アリア」と「踊り」の2パートから構成されており、
一般的にクラシック界では、「アリア」のメイン・リフを " Ah 〜 " という母音を用いたヴォカリーズで歌われますが、Steve は、この美しい旋律をスティール・ギターで演奏しています。
Steve 自身の解説にもあるように、サスティーンを掛け、尚且つ太い音が得られるという事でこのスティール・ギターの選択なんですね。
もう一つ、スティール・ギターを選んだ理由は、「2分5秒でオクターブ上がり、通常のギターでは無理だ」と言ってますが、この "通常のギターでは無理" というのは、正確には、3分11秒のところで、1弦27フレットのG音の事です。 確かに普通のフレット有りギターでは無理ですね。
繋ぎのアクセントに、マンドリンが効果的に使用されているのが、エキゾティック。
クラシック・ギター界でもよくカバーされる事があり、Steve が語っている ジュリアン・ブリーム しかり、私の好きな 村治佳織 さんも『ライア&ソネット』というアルバムで演奏しています。

因みに、Steve のこのテイクでは演奏されてませんが、「踊り」のパートは、このような歌詞付きで歌われていますので、イメージしてみてください。

夕暮れ 美しく夢見る空間に
透き通ったバラ色の雲が ゆったりと浮く
無限の中に月が優しく夕暮れを飾る
夢見がちに綺麗な化粧をする
情の深い乙女のように
美しくなりたいと心から願いながら
空と大地へありとあらゆる自然が叫ぶ
その哀しい愁訴に 鳥たちの群れも黙り
海はその富の全てを映す
優しい月の光は今目覚めさす
笑いそして泣く 胸かきむしる郷愁を
夕暮れ 美しく夢見る空間に
透き通ったバラ色の雲が ゆったりと浮く

(作詞:ルーチ V. コレーア / 訳:濱田滋郎)

この後で、また「アリア」のパートが演奏されます。


■M-02 King's Ransom / キングス・ランサム

CD裏面に写されている今回のメイン・ギターは、この 河野 No.10 クラシック・ギター。
デイヴィッド・リグビンという人との共作ですが、たぶんこの人がチェロや弦の部分を書いてるんでしょうね。
ギター・パートは、Steve らしい美しく華やかなメロディ・ラインが印象的です。
解説では、「タイトルは、デヴォンにある "ザ・コーン・ドリー" という喫茶店のメニューからとった」そうですが、いかにも Steve らしいですね。
※デヴォンは、英国南西部の Steve の居住地です。


■M-03 Cantata No.140 (Wachet auf)
/ J.S.バッハ:カンタータ第140番 「目覚めよ」

Promotion Video ?



http://www.youtube.com/watch?v=cpd3GK_vBhU&feature=related


クラシック・ギタリストである ジョン・ウィリアムス も演奏していたことから、Steve もカバーせねば! と思ったようです。
通常クラシック界では、メイン・リフをフルート等の管楽器で演奏される事が多く、テンポはこれよりも速いのですが、
Steve は、ゆったりとしたテンポで、品格を保ってますね。


■M-04 Orange / オレンジ

Promotion Video ?



http://www.youtube.com/watch?v=6Z0p56yej-0&feature=related


この曲のタイトルの経緯をコメントで知りたかったです。
私が思うに、このタイトルは果物の "みかん" ではなく、地名のような気がします。
以前のアルバム『 NATURAL TIMBER 』に「プロバンス」という曲があるんですが、実はこの曲、私の友人が、童話「赤ずきんちゃん」を連想する可愛い曲として絶賛でした。
このプロバンスというのは、南フランスの地中海に面したコートダジュールからマルセイユあたりとその内陸側の地域名で、日本で言えば、関東とか関西・・ですね。

実は、このプロバンス地域の中に、Orange という地名(フランス読みでは、オランジュ)があるのですが、

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A5

http://euro.navi-club.jp/?cid=23093

プロバンスと、このオレンジの曲は、軽快なカントリー・スタイルのイメージが同じなので、この地のような気がするわけです。
とても異国情緒溢れるサウンドで、Steve, これらの土地を訪れて楽しかったでしょうね・・・

解説で「バンジョー・ギターとピアノによるデュエットとして思いつた」と語っていて、ピアノのリフは、映像の通りレコーディングではクラリネットに置き換えられたんでしょうね。

また、「バンジョーが戻って来たので、次はウォッシュボードだ」と言ってますが、Steve, バンジョーは何処か出稼ぎにでも行ってたのですか?
この言葉の意味は、1st. アルバム『 BEGINNINGS 』の「 RAM 」で、バンジョーとウォッシュボードを使っているので、
次のアルバムでは、洗濯板を使ってみようかな? ってことなんでしょうね。(^^)
楽しみにしてますよ。


■M-05 Purification / ピュリフィケーション

Steve 曰く「ES-175D のフロント・ピック・アップのトーンは温かくジャジー・・・」 そうですね。
2012年4月の来日公演の時に、ピック・アップが3つになってたのを確認しました。
LINE6 との組み合わせで、より深みを増したサウンドになってますね。

タイトルの経緯が書かれていて、
『マグニフィケーション(拡大)』YES ・ 2001年アルバム →
『シンプリフィケーション(簡素化)』Steve ソロアルバム SKYLINE (2002年) より →
『ピュリフィケーション(浄化)』このタイトル、
となっています。

『 TIME 』、時の流れの変革ですね。


■M-06 Rose / ローズ

よくぞ、この曲を披露してくれました、と感謝したいです。
今回のハイライトだと思います。
今までに、こんな感じのメロディはありませんでしたからね。

昔からジャズやフュージョン、そしてクラシック界では、ウィンダムヒル・レーベルからのプレイヤーや、アコースティック・アルケミーなど、
こうしたアコギの好きなギタリスト達が、こういうロマンティシズムなサウンドを、ソロやコラボで披露し合っていますが、Steve もこの中に入っていけますね。

バッキングは、とてもシンプルでウッド・ベースが効いている為か、ここでも Steve は、ベース音は入れずメロディ・プレイに徹しています。
シェイクスピアを語るとは、なんとも "時" を越えた芸術魂ですね。


■M-07 The Explorer / ジ・エクスプローラー

一聴して、スタインバーガーの12弦と解るサウンドですね。
YES での「 AWAKEN 」や、ソロの「 Sketches in the Sun 」で使用されているギターで、とても個性的な音をしています。

ポール・スーティンとは、90年代に自然環境アルバム2枚と、『 SKYLINE 』でもコラボしていて、ずっとお付き合いされているようです。
彼は、スイスの人で、「海、氷原、山・・・そこに行きたくなる」というのは、モンブラン山や地中海あたりかもしれないですね。
自然溢れる、煌びやかなイメージを連想しながら・・・


■M-08 Kindred Spirits / キンドレッド・スピリッツ

息子の ヴァージル君(Key)の作品なんですね。お父さん譲りの渋い曲です。
「3分6秒からヴァージルのソロだ」と紹介しつつ、兄弟の「ジョージアとステファニーに捧げる」と言うところが、家族愛に溢れていて素晴らしいです。

余談ですが、Steve がソロ・セットでよく演奏する、Second Initial は、彼の事。


■M-09 Concerto Grosso in D Minor Op.3, No.11 / ヴィヴァルディ:合奏協奏曲ニ短調Op.3, No.11

クラシック・ナンバーを、エレキで演奏するのは、今回が初めてではなく、『 BEGINNINGS 』(1975年) で1曲、『 THE STEVE HOWE ALBUM 』(1979年)で、2曲以来ですね。

この曲も、通常クラシック界では、バイオリンやチェロ等の弦楽奏で、かなり早いテンポで、短調とは思えない軽快さで演奏されます。

「ビバルディの別の曲を2つ演奏した」というのは、「ギター協奏曲ニ長調」と四季の「冬」なんですが、
Steve 曰く「モーツァルトが実際に演奏したイタリアのとある劇場で、両方演奏した。 イタリアはあまりにも多くの素晴らしい事に秀でている」
とイタリアを絶賛しています。

それにしても、前曲と共に、ギブソンES-345 は、レスポールのようなしっかりとした、太いサウンドをしてますね。
LINE6 も効いていることでしょう。


■M-10 The 3rd Of March / ザ・サード・オブ・マーチ

厳しい寒さの冬を乗り越えて、ゆっくりと雪が解けてゆく。暖かな日差しを受けながら、ゆっくりと蕾が膨らんでゆく。
間をおいて、ドブロ・ギターが怪しいプログレな雰囲気を醸し出してます。
オクターブ奏法も健在で、エンディングのリフの組み立ては、Steve ならではですね。


■M-11 Steam Age / スティーム・エイジ

コメントの中で「まるで別の時代から運ばれてきたかの如く・・・」とありますが、
これが、タイトル『 TIME 』のコンセプトかもしれないですね。

途中の7拍子のリズムが、心地よくプログレ味をブレンドしていて、
こうしたフレーズが、YES や ASIA の楽曲へと発展していくことが多いですね。


■M-12 Apollo / アポロ

「アポロの到来」とは、ポール・スーティンの持つリラ(竪琴)に魅了して、Steve 自身も持っているアポロ・リラ・ギターを彷彿したのでしょう。

宇宙船のイメージを掛けているようで、1分51秒目で通信指令のような音を入れて、凝ってますね。
これも、古きものと新しいものを融合させた Steve なりの『 TIME 』なんでしょう。
私的には、こういうリフの組み立て方は、冒険心があって大いにお気に入りです。

最後に、Steve 自身のアポロ・リラ・ギターが、「ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館に展示されていた」と、コメントしています。

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