ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

Arts and Law 芸術と法コミュの「非営利・無料」での「無断利用」について

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
コミュニティ参加者の方にお聞きしたいのですが、「映像ソフトを公的な場で権利者に無断で見せることは、厳密に言って全て違法である」という認識をお持ちの方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。

私は、ある学術的・文化的なイベントに向けたML上で、ある美術系の大学生が上記のような発言をしたのを目にして、軽くショックを受けましたが、あえて、それに対してどのような反応があるか、しばらくの間口を出さずに見守っていました。すると、ML上の誰もがその発言に対して「間違っている」と指摘せず、むしろ正しいと考えて反応する人が多かったのです。私はむしろそのことに衝撃を受けました。

断言しますが、冒頭に掲げた「映像ソフトを公的な場で権利者に無断で見せることは、厳密に言って全て違法である」というのは間違いです。このことを知っていた方も、今まで知らなかった方も、是非周囲の方々にもこのことを確認し、もし知らないようでしたら、正確な知識を教えてあげてください。よろしくお願いします。

日本の著作権法にはアメリカのような「フェア・ユース」規定はありませんが、著作物等の「例外的な無断利用」ができる場合として、「非営利・無料」の場合の「上演」「演奏」「上映」「口述」「貸与」等関係があります(38条1項)。
これは、「公正な引用」とともに、著作物を無断で使用できることを認めた法律の明文であって、非常に重要です。たとえば、学校の学芸会、市民グループの発表会、公民館での上映会など、非営利・無料の利用の場合の例外です。
より具体的な要素を挙げますと、
1 「上演」「演奏」「口述」「上映」のいずれかであること(「コピー・譲渡」や「公衆送信」は含まれない)
2 既に公表されている著作物であること
3 営利を目的としていないこと
4 聴衆・観衆から料金等を受けないこと
5 出演者等に報酬が支払われないこと
6 慣行があるときは「出所の明示」が必要
たとえば非営利の学会やシンポジウムで、参加無料で、対価としての出演料も出ない場合に、ビデオソフトを丸々一本見せてそれについてコメントする場合などは、まさにこの「非営利・無料」の「上映」に当たります。部分的に見せるに過ぎない場合は、「公正な引用」に当たるように注意すれば、たとえ出演料や参加費を取っていたとしても、公正な引用として認められるでしょう。

こうした知識について知らずに、たとえばいきなりインターネットで「上映 無断」などと入れて検索すると、http://www.jimca.co.jp/faq/public.htmlのようなページがトップヒットし、知らずに読むと、さも非営利・無料の場合の上映すら違法になるような印象を受けます。しかし、上記のページをよく読んでいただけると、2段落目に「劇場以外の施設で*営利目的で*映画の上映を行うためには」とさりげなく書いてあり、あくまで営利目的で行う場合が禁止されていることについての文章だということがわかります。
もっとも、法律の構造上も、非営利・無料の場合の「例外的な」無断使用OKという形式になっているので、上のようなページについて「誤解を生む間違ったページだ!」という糾弾もできないのです。しかし、そうは言っても、「非営利・無料」という概念を知らないと、上のようなページを先に見つけ、「学園祭や文化祭でも駄目なんだから、全部だめなんだ」と思い込んで、それであきらめてしまうということは大いにありえます。
もちろん、あきらめずに調べれば、http://bushclover.nime.ac.jp/c-edu/outline/8.g.htmlのようなページを見つけ出し、それを手がかりにしたり、あるいは最初からちゃんと本で調べたりすれば、正確な知識にたどり着けるかもしれないのですが…。ある意味で、ネットの「集合知」が「専門知」に負ける可能性がある部分です。

ぜひ、正しい知識を身につけ、周囲の方々にもお伝え下さいますよう、お願いいたします。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

Arts and Law 芸術と法 更新情報

Arts and Law 芸術と法のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。