夏焼雅さんを応援するコミュコミュの【ＩＦの世界】

【ＩＦの世界】

僕が、今、言わなくてはならないことは何かなといつも考えながらそれでも書いているつもりなのですが、これだけの分量を読んでから書く、書いてから読むってのは、時間的に不可能な気がしています。

しかし、それを行っているみなさんや「コードギアス」を鬱になりながらも見守っているみなさんを尊敬しつつ頼もしく思っておりますよ。

僕も何故、このように味方だった人間が敵に回るのかについて一番気にかかっておりました。

「ギアスＶＳフレイヤ」の図式が、最終決戦に上っているのですが、
ギアスは、一般には信じがたい力であるが故に、前回
「ギアス対策を行っているのは、カグヤと黒の騎士団のみにとどまっている」事をルルーシュは、確認しています。

この魔女の力は、信じがたいが故に広報されずにいる設定にあると考えます。

「ギアスショック」によって、ルルーシュから去っていった仲間のあり方は、
『デビルマン』の中で悪魔の力を得た者を排除していく人類の選択と酷似している描き方であると思っています。

マリアンヌもシャルルもギアス側の人間であり、
その意味では、シュナイゼルは、現在の時点では、「人類の側」を代表し続けているし、魔女の力も悪魔（デーモン族）の側にも対峙して守っている側の代弁者であり続けていると考えられます。


「ギアスショック」に取り込まれたのは、黒の騎士団、そして、かつては、ルルーシュのやりたいとすることに理解を示したシンクーまでも敵に回すこととなりました。
ルルーシュが、ゼロであり、その力は、「ギアス」によるものものだと知らされたナナリーの選択も「魔女狩り」「悪魔狩り」に振れていくのも無理からぬ選択だろうと思うのです。

「フレイヤ」は、核を持った人類歴史のパロディなのですが、それであっても技術とシステムの側の軌跡に沿ったものであり、
「ギアス」は、未知の力であり、ルルーシュ自身さえ制御できない黒魔術の支配、宗教的支配、マインドコントロールの世界そのものの支配であると言う対峙に既になっている事への畏怖だからであって、視聴者である僕らミクミン書き込み手は、主人公ルルーシュとそれを守る副主人公スザクの側に簡単に感情移入するけれども本当は、そんなに簡単なものではない事がわかるのです。

「反逆者は孤独であるし、それに甘んじているルルーシュ」を本当に愛すると言う事の方向は、本当は、そんなに甘くないし、簡単に裏切り、内ゲバを行ってきた事が、ゲリラ戦の常であるし、「ダグラム」でも「ボトムズ」でも勿論、「ガンダム」シリーズでも描かれて来たことの
「最終的気がつき」へと導かれなくてはならないと僕は思っています。


サクラダイトによって、「味方をも犠牲にする作戦である事はわかっていたが…」とあるが、これが、もし、味方であり続けていた「黒の騎士団」なら行えなかったであろうし、視聴者感情的にもあり得なかった作戦であったけれどもブリタニア帝国軍であったからなせた描写であったのではないかと思えます。
つまり、黒の騎士団を壊滅寸前と追いやったこの描写は、強敵＝黒の騎士団、記号的ギアス兵団であるかつての敵軍であった駒＝ブリタニア帝国地上軍であるから出来たと言えますが、
軍人の範囲だからぎりぎりセーフなのでしょうか？？？


シュナイゼルが、犠牲とした民間人やフレイヤ（核）独占による支配の野望は、終戦後は、ソビエトが持ち、中国が持ち、そして、北朝鮮の核保有か放棄かによる現在は、アメリカの野望と共に滅びつつあるのですが、
少なくとも第２次世界大戦時のアメリカよりは、シュナイゼルの野望？仮面？の方が上を言っていると言う延長線上に理解が行くわけです。

シュナイゼル＝夜神月＝フレイヤ（核）独占＝ソビエト（収容所群島）的支配＝恐怖政治（ナチズム台頭）＝世界を植民地化するグローバリゼーションの拠点としてのアメリカ、ユダヤ支配などなどであるならそれに真に「反逆する、記号化しないルルーシュ」の戦争の大義は、明確にされているのだろうか？？？？


古い貴族やブリタニア文化の否定は、良しととしよう。
ルルーシュが、強引に皇帝の座を手中に治めなかったなら、シャルルの後継者は、シュナイゼルだったのだろうか？
シャルルの後継は、シュナイゼルにとっても納得のいかないものだったからこそルルーシュに任せて、古い貴族とブリタニア文化の破壊をさせて、更に、自らブリタニア首都をそのだめ押し的にフレイヤにて、葬り去ったと言うのが、目的と方向に沿っていたと言うことなのだろうか？？？


シュナイゼルの側に取ってみて、正義の仮面を視聴者側に対してもかぶり続けるとしたなら「ギアス」だけを敵としていくべきであり、
「ギアス憎んで義弟ルルーシュ憎まず」の姿勢を貫き。反乱貴族にも支持を広げつつ、何もカンボジア＝ダモクレスに籠城しつつ、同情を引くような描写もいらなかった様に思うのだけれども
シャーリー、ナナリー、ロロ、黒の騎士団も失った、母マリアンヌにも最後の最後で心から裏切られたルルーシュであって「おしん」状態がこれ以上続くと視聴者、ファンが、記号ではないと気がついた谷口監督のオアシスとして「反転」としての「皇帝ルルーシュ」の挿話だったのだろうか？？？
このままでは、鬱患者続出となりかねない…。

反逆者の孤独というのは、かくも苦しい茨の道であるのだけれども
ボトムズのキリコ、逆襲のシャア以上に見せつけたコードギアスは、凄いのでしょうね〜。


シュナイゼルを簡単に批判するのでは、
前回の玉城となりかねないって展開なわけです。
視聴者は、弱いし頭が悪い玉城だし、身障者たる弱者であるナナリー以下である視点、眼差しであることに早く気がつかねばならないってことで、全く無駄がない教科書以上であるのだ。

実際の学校が荒廃しているからメインカルチャーとサブカルチャーの逆転に甘んじている事に、「真の反逆の狼煙」を次作「ガンダムＯＯ」にまで跨って、僕らも闘い、感情移入を弱めてはいけないと僕は、思っているのです。

谷口監督の言うようにアニメは、「毒」である位置づけであってほしいが、ここまで、政治も忠義も騎士道も武士道＝モラルハザードの中では、致し方がないのだと思っているのです。

反逆のモラル＝ニ−チェ＝ルルーシュ
「間違っているのは、俺ではない世界の方だ！」とみなで叫べる日までこのアニメパワーを萎えさせていけません！！

武道館以上の盛り上げを広げていきましょう