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mixi日記 虎の穴コミュの★ 天下一批評会・8 「竜宮城から」 ★ こひもん

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・その1 竜宮城から


竜宮城から地上へ帰還した浦島太郎は、様変わりした世界を眺めて驚くばかりでした。

竜宮城にて彼が過ごした数日は、地上の時間でいうと数百年を過ごしたことになっているのですが、当の本人にはそんなことは分かるはずもなく、見渡す海岸の先には、見たこともない巨大な船が、これまた見たことのない真っ直ぐな岩場に停泊しています。太郎は、亀のやつが、間違ってどこか他所の国へと連れてきたのだと考えたのですが、もう亀は帰ってしまったためにどうする事もできず、しかたがないので、誰かに尋ねてみようと歩き出しました。

砂浜から出ると、見渡す限り継ぎ目のない石でできた広い道に出て、どこに継ぎ目があるのだろうと不思議に思いながら、少しひらけた場所に出ました。その広い場所には、2・3頭の牛を合わせたぐらいの大きな物体が幾つかあります。太郎は最初、それらは巨大なカエルか何かだと思い、近づかずにしばらく眺めていましたが、どれもピクリとも動く様子かないので、恐る恐る近づいて確かめると、生き物ではなく、石のように固い物でできた道具のようです。調べてみて驚いたのは、向こう側(中身)が透けて見える硬い殻があることで、いったい何でできているのか分からないままに、その場を移動しました。

しばらく歩いていると、ようやくこの国の人間を発見しました。太郎とその男は、ある程度近づいたところでお互いを確認したものの、もう一歩踏み込むことなく、不思議そうにお互いを見ています。

太郎の方は、ずいぶんと体にぴったりと張り付いた変わった服だなあと、その人物を驚きながら眺めています。他方のその男は、まるで時代劇の世界から現れたような人物に当惑し、それも侍の着ているような着物ではなく、町人のボロをまとっている太郎を見て、どういった人が現れたのかと驚いていました。

太郎は、こんにちはと挨拶しました。すると男は、「テレビ」たらなんたらと、太郎には聞き取れない言葉を混ぜながらも、話は通じる様子です。少し安心した太郎は、この国は何という国なのかと聞きました。男の言った国の名は太郎の知らないものだったので、やはり亀のやつが間違った場所に連れてきてしまったのだと納得したものの、さてどうしたものかと考えて、とりあえず、その男に自分の国の名を告げて、どちらへ向かえばいいのか聞いてみます。太郎の国の名を聞いた男は、しばらく考えた後、道を知りたいのなら「コーバン」に行けばよいと言い、そこへの行き方を教えてくれました。太郎は何のことやら分からないものの、言われるままに道を辿っていくことにしました。


ところが、教えられた道行く途中で、先ほど見た巨大なカエルがものすごい速さで太郎の方へと向かってきました。驚愕した太郎は命からがら反対方向へと走っていきますが、どうにも凄まじい速さのために、あっという間に、すぐ近くへとやってきました。

ナムサン、と思ったものの、巨大ガエルは近づいてきた速さそのままに、太郎には見向きもせずに遠ざかっていきました。あれは一体どういう物なのかと、改めて驚きながら、道へと戻ろうとしたのですが、あわてて逃げ走ったために、向かう方角が分からなくなってしまいました。しかたがないので、またもや誰かに尋ねてみようと、人を探して歩き出します。

幾人か、見かけて声をかけようと近づくと、そそくさと逃げられることを繰り返しながら、それにしても、皆、いろんな色の、体に張り付いた服を着ているものだと不思議に思いながら歩いていました。すると今度は、車輪が前後に付いた鍬のようなものに跨って近づいてくる人物があります。これもまた、一体どういう道具なのか分からぬままに眺めていると、それに乗った人物は太郎の前で鍬から降りて、話しかけてきました。その人物の服装もまた、ぴたりと体に張り付いたもので、全身が紺色一色で、頭に何かをかぶっています。太郎から見ると初老の男でした。

太郎は、その人物に、ここで何をしているのかと尋ねられたので、自分は間違ってこの国に連れてこられたので、住んでいた国に帰ろうと思っているのですが、どちらに行けばよいのかが分からずに困っていますと話しました。するとその男は、じゃあとりあえず「コーバン」に来なさいと言いながら歩きだしたので、何のことかは分からぬままに、その人物についていきました。


「コーバン」に着くと、太郎はまたもや、向こう側が透けて見える壁に驚きながらも、その中へ恐る恐る入りました。
中に入ると、見たことのない物ばかりです。紺色の男は、そのひとつに腰を下ろし、太郎にも座るように言うので、太郎は見よう見まねで腰を下ろしました。二人は机をはさんで座っています。紺色の男は、太郎の名前を尋ねました。太郎が浦島太郎と名を名乗ると、男は目を見開いて笑い出しました。

なるほど、それでそんな格好をしているのかと、男は笑いながら話しますが、太郎は何故そんなにおかしいのか全く分かりません。笑い終わった男は、じゃあ、竜宮城から亀に連れられてここに来たわけだと、太郎が驚くことを言いました。そうです。何故知っているんですかと太郎は男に問いかけますが、男はその問には答えてくれず、鼻からため息を漏らして太郎を見ています。

次に男は、「ショジヒン」たら何たらといいながら、太郎に持ち物を出すように言いました。太郎の持ち物は、釣竿と魚を入れる籠を腰に下げ、風呂敷に包んだ玉手箱を背負っているだけです。「メンキョ」やら「ミブンショウメイ」やらと、分からぬ言葉を言われている間、太郎は、話には聞いたことのある、言葉が分からぬ国ではないが、この国の方言は聞き取れないものが沢山あるなと考えているうちに、紺色の男が風呂敷を広げて、じゃあ、これが玉手箱なわけかと、またもや、太郎のことを知っていることに驚かされました。

玉手箱は蓋が開かないように、紐で十字に結ばれています。
紺色の男は、玉手箱を持ち上げて、耳を近づけて少し揺すり、中に何が入っているのかと聞いてきました。太郎は、中身は知らないし、絶対に開けてはならないと約束させられたことを話します。紺色の男は、何故か呆れたような顔をしながら、一応調べるよと、箱の紐をほどき始めました。

いけません。と太郎は言うものの、そこで、はたと気づきました。
お土産として渡された玉手箱なのに、乙姫様は『絶対に箱を開けてはいけません』というわけの分からぬ約束をして別れました。そして、この不可思議な国へ連れてこられると、今度は何故か、自分が竜宮城から来たことを知っている紺色の男がいて、これまたわけの分からぬうちに玉手箱を開けようとしています。これはもしや、自分の国に帰りたいと言った太郎を帰したくなかった乙姫様が、この竜宮城には飽きたのかしらと考えて、別の竜宮城へと連れてきたのではないのだろうか?そう考えると、この国の様々な不可思議にも納得がいき、開けてはいけないと言って渡された玉手箱は、この竜宮城へ持っていかせるための箱ということではなかろうか?と思い至り、紺色の男が箱を開ける事はまかせることにしました。

紺色の男が箱を開けようとした瞬間、太郎は何故か自分は見てはいけないように思い、目をつぶりました。

うはあ、と紺色の男は言いながら、煙まで入れて本格的なものだ、で、中はやっぱりカラかと、太郎が驚くことを言っています。目を開けると箱は閉じられていたので真相は分からないものの、中身がカラの箱を、何故乙姫様は自分に渡したのかと不思議に思っていました。

紺色の男が、どこに向かいたいのかと、太郎に再び話を始めたそのとたん、うっ、と息を洩らしたかと思うと、異常なまでの汗をかき始め、なにやら顔が変化していきます。そして、紺色の男の見た目が、どんどんと年を取っていくのでした。髪は白髪になり抜けて薄くなっていき、顔は皺を刻んだかとおもうと皮膚が垂れ下がり、手はしおれた花のように干からびていきます。なんともいえない奇妙な悲鳴を上げながら、紺色の男は立ち上がろうとするものの、そのまま腰が抜けたかのように地面に尻餅をつき、最後にひとつ大きな息を吐いたかと思うと、そのまま動かなくなってしまいました。

この異常な出来事に、太郎はしばし呆然となったものの、ガタガタと全身を震わせながら、「コーバン」を飛び出しました。どこに向かうかなど全く考えないままに、走りに走って、息が切れたところで腰を下ろして、今見たことを考えてみることにしました。

太郎は、今いるこの国は、どうやら最初とは違う竜宮城のようであり、太陽があることから、地上にあるようだ。しかし、最初の竜宮城のように歓迎はされていないのかもしれないので、とりあえず、さっきのような人物には出会わないように気をつけようという結論を出して、再び道を歩き始めました。


・つづく
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1258588695&owner_id=2360332

コメント(39)

非常に長い作品ですので、分割して載せました。

最後まで読まれた方は是非、感想・批評をお願いします。
最後まで読めなかった方も、「ここで脱落した」等、どこまで読めたか書いてもらえると嬉しいです。

厳しい意見を書かれても怒りませんので、よろしく!
コメントはたくさんつきましたけどねうれしい顔

こちらの批評もガンガンお願いします!
タッチャン、ウケる(笑)
むしろ亀を助けただけ程度の普通の漁民の割に頑張ったとは思いますけどうれしい顔うれしい顔
こういうのは初めてなんで、的外れなことを書いてしまうかもしれませんが、その場合は華麗にスルーしてください。

「感想」を書こうと思います。

僕が読み終えた後すぐに感じたのは、「現実味」と「切なさ」です。

どの展開を見ても、リアリティが感じられ、話の流れにすっとついていくことができました。
昔話の浦島太郎では太郎の性格はあまり分からないので、太郎の人物像を一から作り上げたにもかかわらず、これだけ現実味にあふれているのは素晴らしいと思いました。

切なさですが、最後に太郎が死んで、あぁこんなにも現代で頑張ったのに報われないまま死ぬのか…とは思いました。
ただ、それがよかったです。現代に残っていたとしても、太郎とっては厳しく、つらい世界になるでしょうから。

だから太郎は死ぬ方が僕個人としてはよかったと思っているのですが、あの死に方をすると玉手箱がこの世に残ってしまいますよね?
作中であれほどまでに玉手箱を大切にし、他人の手に渡ることを恐れていた太郎があのような死に方は選ばないんじゃないかなぁと思いました。
玉手箱を持ったまま海に入っていくなどの、箱を処分しつつ自分も死ぬ方がよりよかったのではないかと思います。
昔話とラストが同じなのは非常に綺麗な終わり方なので、「欲を言えば」程度のものですけれど…

「思ったことをただ書いただけ」のようなものですいません。
ちょっと小出しに批評させていただきますね。
あざさんのおっしゃる通り、この作品はシュミレーションですね。

御伽噺といえば室町くらいですかね?まあそれくらい昔の若者が現代に来たときどう感じどう行動するか?そして社会はどう受け入れあるいは拒絶するのか?というのを現代人である作者の想像力で埋めていく作品です。
しかしめちゃくちゃリアリティだけを追求しているワケではないと思います。実際、そんな昔の漁民といえばきっと倫理観やらなんから全く違う宇宙人みたいな感じだと思いますし、いくら心優しい青年でも知恵がついたり小汚くなっても良いかなと。しかしその辺は作者が望むとこではないと思います。

現代人の服をピッタリしていると感じるのは面白いですね。
しかし車を大きな蛙というのはちょっとわざとらしい感じはしました(笑)緑の新型マーチだったのかも知れませんがうれしい顔
まあその辺はちょっとコミカルに書いてると思いますよ。

シュミレーションの中でリアリティとコミカルさとをバランスを持って追求している作品ですね。僕ならついついリアリティを追求し過ぎてドンドン汚くなると思いますうれしい顔
基本的に完成度が高く、どこが悪いとはなかなか指摘しにくい作品ですね。長さの割に僕もスラスラと読めましたし、一応かっちりとした結論も出ています。
今は、余韻に浸っています。


素晴らしいです。


俺みたいな者があれこれ言うのはやめたほうがイイんじゃないかって思います・・・


この世に浦島太郎が現れたらどうなるのか。


このテーマは面白いけど、危険な題材でもありますよね。 例えば、着ている服や自動車に驚く、というくだりがありますが、書き手としてはこの「現代社会とのギャップに翻弄される浦島太郎」という美味しいシチュエーションでだらだら引っ張ってしまうと思うんです。


しかし、警官が玉手箱を開けてしまい、命を落とすという展開で一気にサスペンスに持っていく。 この辺はさすがです。


作者は生活はできるものの、存在を受け入れられず、理解者も得られない主人公の孤独を淡々と、しかし緻密に描いていきます。


そして、やはりこうなるしかないのか・・・というほろ苦い、それでいてささやかに救いがあるような、絶妙のラスト。


読ませて頂いて感謝。です。
「作品はあくまでも作品からの情報のみで判断し、作者しか知り得ない情報は考慮しない」というのが批評会の不文律だと思っています。

しかしちょっとだけそれに抵触します。

ラストに関してまだ僕の中では結論が出ていないんですが、この結末について僕は「救いがないなぁ」と感じました。そして批評会前に日記のコメントとしてそう残しました。
作者のコメ返は「救いはある」という内容でした。つまり適応出来ない苦痛から逃げ出す手段としての「玉手箱」ということですね。

作者の考えは一応置いといてですね、この辺は皆さんはどうだろうか?と思うんですよ。

太郎は最後まで朴訥な青年なわけで、普通に考えて苦悩するのは分かります。適応は出来なかったですから。
感情移入すると確かに死を選ぶのは理解出来ます。僕でも死にたくなる。

けど太郎に対して「死ねて良かったね」とは思えないです。「死」を選ぶことすら一見「救い」に見えてしまう状況は救いがないんじゃないかなと個人的に思うんですよ。

勿論、例えば死んだ後、昔の仲間と再会するようなイメージシーンを入れれば良いっていうもんでもない。

「戦国自衛隊」という映画があるでしょ?江口洋介じゃなくて昔の千葉真一バージョンの方。原作や漫画もありますが。

あの作品はご存知の通り、現代の自衛隊の師団が戦国時代にタイムスリップしてしまう話です。裏切りや怒涛の戦国時代に飲み込まれていく様子がリアルです。あれもシュミレートしてますね。
ラストは武田信玄軍にほとんどのメンバーは殺され(一応勝つんですが)誰も現代に戻れず、長尾景虎に裏切られ全員死ぬんですよ。救いがないんです。

救いがなさが良いと言えるんですが、今回の作品については僕の中でその判断がまだ出来てません。もしかしたら作者が初めから「救いがない」作品を書こうとしてるんだったらこんなに悩まなかったかも知れません。

多分、そのズレが僕の中で違和感になってる気がしますね〜。

皆さんはその辺どう感じましたか?
@パパスさん。パパスさんらしいですね(笑)僕も実は乙姫とか竜宮城ってエロい感じがしてますうれしい顔

@僕誰さん。なるほど、普通に救いのなさが良いという感じなんですね〜。
ご意見おおきに・おおきに!
今回は個別に返事を書いてみます。

たツやさん:
笑いました。
太郎のガッツは全く考えなかったのですが、そのキャラ設定で行けば、玉手箱をめぐるアクション物でもいけそうですね。
アザレニアさん:
この作品を言い表す時の「シュミレーション」という言葉に、「おお、そうじゃ!」と良いことを教わりました。

「細かく・丁寧に」書いてあるという指摘は嬉しく思います。
書き手としては、『頭の中で考えた事柄で、どこまですんなり納得させられるか?』を意識して書きました。

作中の、太郎の芸能界へのデビューや年代測定云々。あるいは特殊事件を担当する刑事などいるのか?(いたとして一人で行動するのか?)など、もう一歩踏み込んでリアルさを追求しようと思うなら、取材をしないと書けない事だと思われます。
ですが、私はもちろん素人なので、想像力だけで書いた内容で、どこまですんなり読ませられるかに挑戦した作品でもありました。
ごせさん:
まず、作品と関係ないことですが、ごせさんの批評会の中で、私が「感想」と「批評」の言葉の書き分け等を書いたことを「変に意識せんでええでー」と言っておきますウッシッシ

概ね好評なようでありがとう。
最後についてですが、書き手としては、満ち潮にさらわれて、太郎も玉手箱も海へと帰るのを意図していたのですが、伝わらなかったようなので反省です。

こういう、ちょっとしたことでの印象の変化は、書いてる本人には発見しづらいものなので、ありがたい意見でした。
こもれびさん:
大変好評なようで嬉しい限りですが、実はかなり痛いところをつかれました。

細かくは設定していませんが、太郎が芸能界で活動した期間は半年以上あるので、その間に変に知恵をつける可能性はあると、書き手としても考えたのですが、そこは誤魔化して、あくまでも「何をやっているのかわからない」太郎のままで流しています。

おっしゃる通り、「欲」を知ってしまうと、大きく違う話になりますね。
ワンダバダバさん:
書き手の想像する理想的な読み方をしてもらい感謝です。

おおきに!

パパス太郎さん:はじめまして。
官能系へのリクエストは笑えました。

こもれびさんの「欲」と同じように、享楽に溺れる浦島太郎を描くのも面白いかもしれません。
ですが、官能文(?)は私の苦手とするものの一つなので書けそうにはありません。エロビデオは好きなんですけどねウッシッシ
僕誰☆彡さん:
一気読みおおきに。

書き手としても、物語の雰囲気にはあの結末があっていると思います。
如意さん:まとめて
「作品はあくまでも作品からの情報のみで判断し、作者しか知り得ない情報は考慮しない」というのが批評会の不文律だと思っています。

という意見は手厳しいウッシッシ
実は、この作品を発表した時点で、日記でのコメントや「竜宮城から・ノート」での自己診断など、種明かしをしているので、結構ズルイ(?)提出になってます。

ですが、まあ、汲み取れるものは汲み取ろうというハングリーな精神で。

12のコメント内容は非常にありがたいものです。
目指したのはエンタメで、意識したのは技術だったので、「救い」についての意識は書き手としては低いものだったのですが、これに嫌悪感を感じたり、意図を汲み取ろうとする読み手がいることを考えると、そこもイイカゲンに扱ってはいけないんだなあと考えさせられました。

おおきに!

で、それとは別に、こんなんも考えててんで、という関西弁風種明かしとしまして、最後に太郎が玉手箱を開けると、それを合図に亀がやってきて、乙姫様のいる竜宮へ再び戻るという想像もありやねんで。

まだまだ、批評ありましたら、よろしゅー!
アザレニアさんの、

もともとの「浦島太郎」の切ない風味をきちんとフィードバックして・・・


ここが、核心だと思うんです。

日本の昔話は因果応報、勧善懲悪。 正直で謙虚で優しい人物はハッピーに、強欲で自分本位な冷たい人物には罰が与えられるというストーリーが多いですよね。

そんな中、メジャー中のメジャーと言える浦島太郎のラストはかなり異色だと思うんです。 


「末永く幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし。」という常套句が使えないこの物語を選んだこひもんさんにとって、やはりハッピーエンドでは収まりが悪いと思ったんでは?


助けられた亀が今度は助けにくる・・・これもイイなあ。 「太郎さん、待って!玉手箱を開けないで!」とかね。


これは深読みかもしれませんが、因果応報、勧善懲悪、めでたしめでたしの昔話へのアンチテーゼじゃなかったのかな?


「世の中不条理なことばっかりや、正直者や善人が報われんことのほうが多いやろ! めでたしめでたして・・・めでたないわい!!」
ワンダバダバさん:
正直、アンチテーゼまでは意識していませんが、原作での不条理(?)感や切なさが頭にあったので、あの結末になったのかもしれませんね。

細かな読解おおきに!
アムロ レイさん:
会話文を無くした事は、本人の修行にはなったのですが、効果としてはいまいちかなあと感じてたので、好評いただきありがたいです。

手前味噌ですが、何らかの縛りを自分で作ってチャレンジしてみると、文章の上達の役には立つと思います。
こひもんさん。おっしゃるように作品の内容以外で何らかのテーマを持つのは非常に大事な事だと思いますね。

このままではこひもんさんの株が上がりモテてしまうから、何とか糸口を探してるんですが…というのは嘘ですが(笑)、普通に考えてかなり良い作品だと思いますね。

兎のくろわっさん:
書き手としては、この作品には、寓話性や何らかの比喩といった意味合いは込めず、ストーリーの面白さでどれだけ読ませられるかを主題においたので、それ以上を求められる意見はこれからの課題かと思いました。

個人的な癖として、意味(メッセージ)を含ませると「クドく・説教臭く」なる傾向にあるため、それをどうやって回避しながらこの作品のように書けるか。

ネタとして考えても、それはオリジナルに繋がることなので大切ですね。
考えさせられました。

コメントおおきに!
批評っていうのは勿論出された作品に対してされるものですので、本当はいけないんですが。

この作品は僕は完成度が高いと思います。
ただ作者の力量を考慮するともっと高い位置に作品を設定出来るんじゃないかな〜という気はします。

例えばヒョードルという有名な総合格闘家がいますが、彼が腕相撲の大会に出ている感じだと思いますね。おそらく腕相撲をさせてもめちゃくちゃ強いとは思いますが、本当のヒョードルの恐ろしさは腕相撲だけじゃ分からないだろう…という感じに近いです。

兎さんの批評を読ませて頂いて、そんな事が言いたいのかなぁという気もしました。
如意さん:
期待しすぎ&誉めすぎウッシッシ
この作品程度のストーリーに、作者の伝えたい事が上手く載せられれば、ひとつレベルアップというところでしょう。

ハルトさん:
おおきに!
この作品のきっかけは、虎の穴の「昔話のその後を書こう」というイベントから書き出したので、アイデアはコミュのおかげです。

兎のくろわっさん:
完成度が高い!で終わられると批評会にならないのでウッシッシ
どんな意見もありがたいものです。時に見当違いな意見も、見ようによっては「あっそれもありか」と気づくきっかけになったりするので、じゃんじゃんコメントもらえるのは嬉しいことです。
こひもんさん。確かにヒョードルは言い過ぎました。永田さんくらいにしときます(笑)

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