愛しのありませんコミュの改訂版「ありありの記」②

趣味お酒、特技二日酔いの有馬仙です。
皆様、こんばんは。

【水曜日】

♪大きなノッポの平井堅

【木曜日】

社員食堂で昼食を食べはじめようとしたら、今日も若い女性社員たちが次から次へと「有馬さん、ご一緒してもいいですか」と私のテーブルに座ってくる。毎日毎日困ったもんだ。私だって好きでイケメンに生まれてきたわけじゃないんだからね。

【金曜日】

ゲゲゲの鬼太郎が、こっそりとヘアスタイルのカタログ雑誌を見ていた。

【土曜日】

夕食時、今日は買い物に行けなかったので大した料理はできないと妻が言う。
べつに構わない。妻が作るものなら何だって美味い。

妻はキッチンの生け簀（いけす）から網でヨシキリザメをすくいあげフカヒレスープを作りはじめた。
ああ、愛する妻よ。

【日曜日】

夜７時前。
緊張感がピークに達し、両手両足が小刻みに震えてくる。

ジャンケン、ポン！

やった。今週もサザエさんに勝ったぞ。

【月曜日】

妻の顔を見ていたいので会社を休む。
夕刻、小腹が空いた。妻に何か食べるものはないかと尋ねると、コンビニで買ってきたおにぎりが２つあると言う。ツナマヨと明太子である。
「２つもいらない。君も１つ食べるかい。どっちがいい？」
「アタシはどちらでもいいですよ。好きなほうを食べてください」
「いや、君が先に選んでほしいんだよ。僕は残った方でいい」
「アタシはいいですよ。あなたが先に選んでください」
「いや、君だ」
「じゃあ、２つを半分ずつ食べましょうよ」
「うん、そうしよう」

おにぎりは２つとも三角形である。私はどちらのおにぎりも３ヶ所の角だけ食べて、２つとも具の部分を妻に渡した。
「もう、あなたったらー」

【火曜日】

テレビを見ていたら若い漫才師が地面を叩いて「ブラジルのかた、聞こえますかー」と言っていた。馬鹿なヤツである。聞こえるにきまっているではないか。

【水曜日】

私はこう見えても（どう見えているのか知らないが）ロマンチストである。花言葉に関する書物なんかを読んだりもするのである。

思いおこせば若かりしころ、花の都パリに留学中『花はささやく』という本を買った。今でも時々ひもといている。懐かしい思い出がよみがえるのである。

５月だった。私は当時好きだったソフィーという女性に黄色いカーネーションを贈った。
花言葉は『私はあなたの知性と才気に感嘆する』

彼女からは白いランが返されてきた。
花言葉は『あなたの優しい心が好き』

彼女とのランデブー（英語でいうところのデート）が始まった。

彼女の誕生日に私は思いきって赤いバラの花を贈った。
花言葉は『今夜愛し合おう』

彼女からはヒナゲシ。

花言葉は『アホか！』

いやはや。