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グリーンケミストリーコミュのグリーンケミストリーとは

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みなさんグリーンケミストリーという言葉をご存知でしょうか?

 「環境に優しい化学合成」「汚染防止につながる新しい合成法」等に言い換えられます。
化学物質を合成する(作る)人達が、環境に配慮してものを作るためにはどうすれば良いかを考える、現実的な化学の学問です。

現在、数多くの製品が合成、つまり化学の力で人工的に作られています。
しかし、生産されている化学製品の多くは、その合成過程、廃棄過程において有害物を生じ、その処理が世界各国で大きな社会問題となり続けています。従来の利潤追求型の化学技術、つまり金儲けばかり頭において環境をないがしろにしてきた今までの方法を変えようという考え方から生まれたのが、グリーンケミストリーです。

その考え方は人体、環境に対する害(リスク)を「リスク=ハザード×暴露」と捕らえ、今までの暴露を減少させる方法ではなく、根本の製品を作りだす時のハザードを減少させ、健康や環境のリスクを下げるという、ハザード管理型の思想です。
簡単に言うと、作ってから処理の出口をいじるのではなく、もの作りの段階でハザードの低い物質を使い、汚染そのものの発生を経つという考えです。

その歴史は非常に浅く、公式には1995年3月にクリントン大統領が発した"Presidential Green Chemistry Challenge"宣言が最初だと言われています。 その後、ヨーロッパでサステイナブルケミストリーが提唱され、日本では遅れて1999年にグリーン・サステイナブル ケミストリー(通称グリーンケミストリー)が提唱されました。

アメリカでは、グリーンケミストリーの創始者の一人である、ポール・T・アナスタス(元米国の大統領補佐官、現EPA(アメリカの環境省)が有機化学が専門ということもあり、グリーンケミストリーも化学物資を合成する際の、物質デザイン・合成ルートを如何に環境良いものにするかに重点を置く、どちらかというと有機化学寄りの学問と捕らえられています。
そのためか環境に配慮した化学工学等の技術は、グリーンエンジニアリングとし別の学問として取り扱っています。

日本では「製品設計、原料選択、製造方法、使用方法、リサイクルなど製品の全ライフサイクルを見通した技術革新により、「人と環境の健康・安全"、"省資源・省エネルギー"などを実現する化学技術である。」とGSCNが定義しています。 「利潤ではなく環境を中心とした化学技術。」全体を現す言葉としたわけです。

各国の機関で定義や名前が違うこともあり、混乱させますが、論文、学会等の化学界でのグリーンケミストリーは広義に
物質を設計し、合成し応用する時に有害物をなるべく使わない、出さない化学と取らえられています。

その手段として、ポール・T・アナスタス、ジョン・C・ワーナーにより提唱された(下記参考文献参照)グリーンケミストリーの12箇条が良く引き合いに出されます。

グリーンケミストリーの12箇条
1.廃棄物は”出してから処理”ではなく、出さない。
2.原料をなるべく無駄にしない形の合成をする。
3.人体と環境に害の少ない反応物・生成物にする。
4.機能が同じなら、毒性のなるべく小さい物質をつくる。
5.補助物質(溶媒、分離剤)はなるべく減らし、使うにしても無害なものを。
6.環境と経費への負担を考え、省エネを心がける。
7.原料は、枯渇性資源ではなく、再生可能な資源から得る。
8.途中の修飾反応はできるだけ避ける。
9.できるかぎり触媒反応を目指す。
10.使用後に環境中で分解するような製品を目指す。
11.プロセス計測を導入する。
12.化学事故につながりにくい物質を使う。

各国、国を挙げて力を入れはじめているのですが、未だマイナーな学問であると言えます。
しかし、これから確実に発展していく学問であると言えるでしょう。

(参考文献)
「グリーンケミストリー」Paul T. Anastas, John C. Warner (原著),
日本化学会、化学技術戦略推進機構 (訳編)渡辺 正, 北島 昌夫 (翻訳), 1999/03/20, 丸善

コメント(6)

はじめまして、サイケイと申します。
書き込みありがとうございます。

ハハ、その通りだと思いますね。
アメリカ政府の環境への姿勢はひどいものです。
アメリカでもグリーンケミストリーの立場悪いですよ。
まあクリントンが大統領のままなら違っていたかもしれませんが・・・。最初に提唱したからどうした?政治的には片腹痛いのは事実ではないでしょうか(笑)?

グリーンケミストリーの概念はヨーロッパ、オーストラリアを中心に盛り上がりを見せ、中国、インドでも化学界ではすごい勢いで広まっております。
化学技術は欲しいけれど、環境にも配慮しなくてはと思う科学者が多いのでしょうね。中国での環境問題の現状はご存知の通りだと思います。

あと、高分子、樹脂のお話ですが、グリーンケミストリーは環境化学ではないので、合成樹脂を否定はしてません。
本当によく環境化学と誤解されますが・・・。
自分は一応環境学とグリーンケミストリーをつなぐ役目もしたいと考え環境学も人並みに独力で勉強してますが、グリーンケミストリーは化学物質を合成する(作る)人達が、環境に配慮してものを作るためにはどうすれば良いかを考える現実的な、どちらかというと有機化学に近い化学の学問です。

合成樹脂の合成も、まあ簡単には水溶媒中、超臨界二酸化炭素中で重合させるとかが有名ですけど、単量体であるモノマーを環境に配慮したものに代替するという研究も結構盛んです。
あとは簡単に元の原料に戻る合成樹脂自体を合成する研究も。

生分解性プラスチックも総エネルギーを考えるとポリ乳酸しかないかもしれませんが、食料から作るのはアメリカ位広大な土地があるところだけが可能ですし、食料問題等の問題もあり今後を考えた場合いかがなものかというのが自分の主観です。
グリーンケミストリー的には、ゴミから樹脂を作る等のほうが今後は必要でしょうね。

あと。概念には金属が含まれていないという意味が申し訳ありませんがいまいち解らないのですが?
関係ありませんが触媒反応は推進してますよ。

最後にリサイクルについては環環学に近い話になりますが、ペットボトル等は、帝人さんのボトルからボトルへの再生利用よりもマテリアルリサイクル(違うものへのリサイクル)の方が総エネルギー的には環境負荷はかからないのではないでしょうか?。

有機物質は全てが悪では無いのです。いまさらプラスチックを人類が直ぐ手放せますか?それを知ってる化学者からの環境への配慮こそがグリーンケミストリーと自分は考えてます。
あ、ポリ乳酸を食料から作ると言っているのは、今現在トウモロコシ中心だからです。まあ建前的には食べられないトウモロコシだと言ってはいますが・・・
グリーンケミストリー関係のサイト

日本のグリーンケミストリー機関 GSCN
http://www.gscn.net/

ChemStation内のグリーンケミストリー用語解説
http://www.chem-station.com/study/yogo/greenchem.htm

Environmental Protection Agency Green Chemistry Program (英語)
http://www.epa.gov/greenchemistry/

Grenn Chemistry Network (英語)
http://www.chemsoc.org/networks/gcn/

Center for Green Chemistry, UMass Lowell, 米 (英語)
http://www.spsj.or.jp/c12/greenchemistry.htm

Green Chemistry Group, The Univerisity of York, 英 (英語)
http://www.york.ac.uk/res/gcg/clark-home.htm

Centre for Green Chemistry, Monash University 豪 (英語)
http://www.chem.monash.edu.au/green-chem/
話が合うコミュ友募集中だょ(^з^)-☆

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