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妖怪堂の京都魔界案内コミュの小野篁

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わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣舟

百人一首を知っておられるなら参議篁といったほうがわかるかもしれない。
この篁公 わたしは平安時代の中で「魔界」という見地でみるともっとも功績が大きかった
人物ではないかと思っている。安倍晴明以上かも知れない。

神官として御所に勤めるが 上の歌は流刑にされた時のものである。
それはこういうことだ。
遣唐副使に任ぜられるが、正使藤原常嗣の専断に憤慨しいさかいを起こし、病気と称して乗船を拒否する。
嵯峨上皇の怒りを買い、官位剥奪の上隠岐への配流に処された。のち許されて帰京・本位に復す。

また嵯峨天皇とはこんなエピソードも
ある日御所に張り紙がしてあり「無悪善」の文字が。
これは「悪(さが(嵯峨天皇のこと))無くて、善からん」と読める。
嵯峨天皇なんていなければ良いのにの意味である。
それに立腹した嵯峨天皇は「『子』を十二個書いたものを読め」というなぞなぞを出したが
見事に「猫の子の子猫、獅子の子の子獅子」と読み解いてみせ事なきを得た、という逸話もある。
「野相公」の異名は、その反骨精神からついたものだ。


またなんといっても有名なのは 篁は夜ごと井戸を通って地獄に降り、
閻魔大王のもとで裁判の補佐をしていたという。
この井戸は、京都の東と西にあり、六道珍皇寺の井戸が入り口で、
出口は嵯峨野の六道町というところに七つ井戸がありそちらから
朝に帰ってくるのであるが、御所に出勤して
また夕刻に六道珍皇寺へ行くので
24時間寝ないで働いて おまけに移動距離が半端でないということだ。

また珍皇寺の閻魔堂には、篁作と言われる閻魔大王と篁の木像が並んで安置されている。
篁像の両脇には 善童子・悪童子がいるが これは護法童子の前鬼・後鬼である。
仏教的な超能力者(修験道)は自らの力により「神」を生み出すが
その下僕的なものも生み出して操る。これが護法童子である。
安倍清明(陰陽師)が式神を操るがこれは十二神将のことで
枠が違えど同じシステムである。
またこれらは一般人には見えないとされている。
小野篁が前鬼・後鬼を使ったというエピソードはないのだが 面白い!


以外に知られていないのは「六地蔵」は小野篁が創ったものなのである。

地獄で閻魔大王の補佐をしていた篁は 地獄に落ちた人々を救済しているのが
「地蔵菩薩」であるのに感銘をうける。
賽の川原で石を積む子ども達は親より早く死んだので
それだけで罪にあたるので成仏できないわけだが
これを救済していたのも地蔵菩薩であったのだ。

篁は宇治の木幡の山から桜の木を切り出してそれで六体の地蔵を刻んだのだ。
その場所が「六地蔵」と名づけられる。
京阪・JRの六地蔵がそれだ。

なので地蔵さんは最初は木造だったことになる。
この六体の地蔵菩薩は 後に京都に入る六本の街道に置かれて
都に悪いモノが入って来ないように「結界」を張ったのだ。

この考え方が京都すなわち都でおこなわれていたので
都へ観光に来た人々が各々の土地でこれを模倣する。
なので 日本全国の村々の入り口には「六地蔵」がおかれて
その村に悪いものが入らないようにしたのだ。
村の入り口が少ないことから一箇所に六体の地蔵を
置くのである。
もし京都に入る街道が七本あったなら「七地蔵」になってたであろう(笑)

この地蔵が道祖神的な役割を果たすことから
後の時代の街づくりの際 各々の町内の入り口に
「お地蔵さん」が置かれることになる。

地域の人々に根付いて子ども達を守ることから
「地蔵盆」が京都ではおこなわれる。
これは「六地蔵巡り」の日程にあわせて8月22・23日に
おこなうのが本来の姿であるが
サラリーマンの多い世の中 土日にあわせてあるところが多い。

京都の街中のあちらこちらにお地蔵さんが居るわけで
地方の人々は驚かれるが 現存しているのは三分の一。
明治の廃仏稀釈によってたくさんのお地蔵さんが処分されたからである。
だから現存のお地蔵さんは町内の人によって井戸や床下に
隠されて難をのがれたものだということだ。

また小野篁は小野妹子の子孫であり 小野小町の叔父であるのだ。
どうもこの小野氏という民族は不思議なエピソードが多い。
それも今後紹介していくつもりだ。




珍皇寺小野篁像の着物の袖や裾が開いているのは 
まさに井戸に降りる瞬間をあらわしているのだ。
これと同じものが千本閻魔堂にもあるがこれはまた次回!









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