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妖怪堂の京都魔界案内コミュの俵屋宗達の墓

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2006年の五月の事である。
以前より私は、不思議に思っていた。
妖怪堂にて絵を描く資料を見ているうちに、次はこの絵が描いてみたいと思うと、
何日か、又は一週間前後に、お客が来られて、その絵をオーダーしていくのだ。
 ある日、お客が来店した。馴染みのある客である。
何処に行って来たのかと聞くと、そのお客は建仁寺に行って来たという。
建仁寺に現代の作家が書いた龍の天井画があり、
「凄い迫力だし、凶さんも見に行ったら? 」とススメめられた。

 
一週間ほどして時間に余裕が出来たので、建仁寺まで出かけた。
お寺の本堂の天井には大きな龍が描かれていた。昔から龍と言うのは、
沢山の画家に書かれているので自分も龍を描く参考になればよいと思い、
建仁寺まで出かけたわけだが、この龍もあまり強く心を打ったようなものではなかった。

このお寺の中にはもう一つ見ておきたいと思うようなものがあった。
江戸時代の画家、俵屋宗達が描いた「風神・雷神図」である。
数ある風神雷神図の中で宗達の描くそれは人々の心を捉えていた。もちろん私の心をも。

この絵 実は俵屋宗達の銘も印もないのであるが、
「こんな絵は宗達しか描けない」と言わしめたモノである。
もともと俵屋という扇子屋の絵付け職人だった宗達は
蓮華王院(三十三間堂)の千体千手観音を護るように北の端と南の端に
置かれている風神雷神像をモチーフにして屏風絵を描いたわけである。

金屏風を派手に見せない色使いや、構図の巧みさ、「たらしこみ」の技法をつかった
偶然性のバランス。
 また、この絵、よく見れば 手や足が逆さに向いている。
そういう感覚をもって描かれているこの絵は宗達にしか描けないのである。
尾形光琳はこの「風神・雷神図」を模写しているのだが、出来映えは・・・。



「やはりスゴイ!! 」そんな気持ちで妖怪堂へ帰ってきた。
やがて、二日、三日とたち、私の中で「風神・雷神」を描きたいという気持ちがどんどんと強くなっていった。

数日後、日曜日の昼下がりに若い女性客が妖怪堂に来店した。
インターネットを見てきたらしい。自分のジーンズを持参してきて、
それにペイントして欲しいという事だった。

さて、何を描かせてもらいましょう? と言うことになると・・・・・・
「風人・雷神を描いて欲しい」との答えが返ってきた。
「やっぱりきましたね」と心の中で呟いた。
納期は約二週間後と言う取り決めで、女性客は帰って行った。
約二週間後の金〜月曜日に予定が入り・・・と。結局、土曜日しか空いていなく。

その日が来て、制作にとりかかった。
そうすると・・・・・・何処からか風が吹き出して、気がつけば雷鳴が轟き、ピカッと来た
偶然といえば偶然だが、普通、雷雲などというのは、
ほんの短時間でどこかへ流れていってしまうものであるが、
その日はまるで妖怪堂の上空に居続けるように三時間もの間、ゴロゴロと聞こえていた。

不思議な事に制作が終わると雷雲はどこかへ行ってしまった。

そして半年後、この話がまた新たな展開を見せる事となる。

友人にもらった京都のミステリーの本に
俵屋宗達のお墓が、頂妙寺(二条)にあると書いてあった。

早速お墓を探しにいくことに。

頂妙寺の敷地の一番南側に墓地があるわけだが
いつもこの墓地の塀沿いの道を通っているのだ。
こんなに近くに宗達のお墓があるなんて夢にも思わなかった。

案の定 墓はすぐ見つかった。


二条の頂妙寺 四条の建仁寺 その間に 三条の妖怪堂。

もしかしたら あの時 風人・雷神だけではなく 宗達も見にきていたのかも知れない。

そうなると宗達の他の絵も実際に見てみたいということになるわけだが、
建仁寺・頂妙寺・三十三間堂の東の養源院・醍醐三宝院に所蔵されていることが判明した。

なんとここでも関連が・・・私が現在住んでいるのは醍醐三宝院の北門の前である。

そしてこの頃より感じていたのが
妖怪堂から家へ帰る道筋で不思議な体験を繰り返していたことだ。

三条から 東大路を南下して八坂神社の前をとおり 東山安井と金比羅宮の間で
私の肩から 「何かが降りる」のである。

一番最初に体験した時は 背中のリュックから何かが落ちたのかと思ったがそうではなかった。
しかしたびたびこの同じ場所で その感覚を感じるのであった。

地図でこの場所を調べると その通りを西へ行くと建仁寺があるわけで
どうやら宗達が自分の絵がある場所に移動するのに 私を使っているのではないかと思う。


私がよい絵を描こうと思い立つと 宗達のお墓を参る。

 出生も没年もわからない謎の画家である。









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