『小説入門』カッパブックス・1962/9/20.
背表紙広告文から抜粋
「中村真一郎 たいへんな小説好きである。「読書術」の天才加藤周一が、
「中村は当代まれにみる小説読みだ。仏文学が専門なのに、ドイツ小
説の新刊書をとりせたり、近ごろの批評家が無視する、明治の大衆
小説『七色の珊瑚(さんご)』なんかを丹念に読んだりして、・・。」などと感嘆
するほどである。とにかく小説を読みだすとわれをわすれてしまう。
東大時代には、「歩きながら本を読んだ」という伝説がある。━ある
日、プルーストの『失われた時を求めて』を読んでいた。突然、足の
裏の感覚がなくなり、体が宙に浮いたかと思うと、激しいショックを
受けてひっくり返った。なんと五メートルもある崖から落ちていたの
である。それでも本から目を放さなかった。━という、ウソのよう
な話だ。(後略)」
部屋の壁に彼の色紙がある。「双眼在書頭在枕」
もう一枚あるが、良く知られているので省略する。
背表紙広告文から抜粋
「中村真一郎 たいへんな小説好きである。「読書術」の天才加藤周一が、
「中村は当代まれにみる小説読みだ。仏文学が専門なのに、ドイツ小
説の新刊書をとりせたり、近ごろの批評家が無視する、明治の大衆
小説『七色の珊瑚(さんご)』なんかを丹念に読んだりして、・・。」などと感嘆
するほどである。とにかく小説を読みだすとわれをわすれてしまう。
東大時代には、「歩きながら本を読んだ」という伝説がある。━ある
日、プルーストの『失われた時を求めて』を読んでいた。突然、足の
裏の感覚がなくなり、体が宙に浮いたかと思うと、激しいショックを
受けてひっくり返った。なんと五メートルもある崖から落ちていたの
である。それでも本から目を放さなかった。━という、ウソのよう
な話だ。(後略)」
部屋の壁に彼の色紙がある。「双眼在書頭在枕」
もう一枚あるが、良く知られているので省略する。
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