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Count Fiveコミュのサイコティック・リアクションから40年目の夏

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管理人様、始めまして。突然の長文書き込みで申し訳ないです。

気が付けば、今年は"サイコティック・リアクション40周年"ですね。
だからと言っては何ですが...2003年春頃にカウント・ファイヴの1stアルバムのCD(米COLLECTABLES版)を、国内仕様にした際に俺が書いたアルバムの解説文をお送り致します。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000I0HS/sr=8-1/qid=1152306046/ref=sr_1_1/249-3207232-8799552?%5Fencoding=UTF8&s=gateway
契約関係など全くないですので、まんま全文掲載してみます(問題出てきたら即削除します)。
解説の内容に関して答えのはっきりしている誤りがありましたらどんどんご指摘ください!
俺自身、かなり手探りで調べて仕上げた原稿ですんでまだまだ知りたいことがたくさんあります。
では、以下です。長いですが、よかったら読んでみてくださいませ。

カウント・ファイブ / サイコティック・リアクション
(COUNT FIVE / Psychotic Reaction)

■カリフォルニア州最古の町サン・ホセ。スペインが切り拓き、メキシコが育て、アメリカのものとなったその地は、合衆国の中でも人種構成が多様な地域であり、スペイン、メキシコ文化はもちろんイタリア、ポルトガル、ベトナム、そして日本の文化の伝統も市内のいたるところに息づいている。このCDの主役、カウント・ファイブ。メンバーはカウント1→KENN ELLNER(リーダー、18(才、当時、以下同)、vo、harp、タンバリンetc、ニューヨーク、ブルックリン出身)、カウント2→SEAN BYRNE(19、作詞作曲全般、g、アイルランドのダブリン出身)、カウント3→CRAIG ATKINSON(19、ds、ミズーリ州スプリングフィールド出身)、カウント4→JOHN MICHALSKI(18、lg、オハイオ州クリーヴランド出身)、カウント5→ROY CHANEY(18、b、インディアナ州インディアナポリス出身)の5人。サン・ホセ生まれは一人もいないが、5人皆、地域の学友達であり、1964年に結成された。演奏時にドラキュラ・マントを着用、自らを「カウント・ドラキュラ」などと名乗ったりもしていたようだ。

■心理学(サイコロジー)を専攻していた、アイルランド移民のギタリスト、SEAN BYRNEはザ・フーやヤードバーズなどのブリティッシュ・ビートからの影響を非常に屈折、歪曲した形でバンドにもたらした。彼の詞による(クレジットは全員の連名だが)「サイコティック・リアクション」。無数にあるガレージ・クラッシクスのうち、間違いなく5指に入る屈指の名曲。この、ただ1曲のヒットによってワン・ヒット・ワンダー部門ではあるが、「ロックの殿堂」入りを果たしていたりなんかもする。

■歌詞はおよそ次のような感じ。1番 : I feel depressed,I feel so bad / Coz you're the best girl that I ever had / I can't get your love,I can't get a fraction / Oh,little girl,psychotic reaction / And it feels like this →訳 : ほんとがっかりだ。気分悪いぜ。お前は俺が付き合ったなかでも、一番いい女なのに。ちっとも愛を感じないんだ。みじんもな。ハニー、お前全くわけわかんないぜ。そう、こんな気分だ。(→間奏。ファズ全開のリード・ギター。やりきれない気持ちを描写するように引っ掻き回すサイド・ギター。)2番 : I feel so lonely night and day / I can't get your love,I must stay away / Well I need you girl by my side / Oh,little girl,would you like to take a ride now / I can't get your love , I can't get satisfaction / Oh,little girl,psychotic reaction→訳 : 昼も夜もなく淋しい。愛がない。分かり合えない。そばにいて欲しいんだ。ハニー、いっそ殺してくれないか。愛がない。満たされない。ハニー、まったくわけわかんないぜ。(訳詞はあくまで俺オリジナルの大意です)。

■どうしょうもない気持ちを全て、死に物狂いな間奏部にぶつけているあたりの展開なんて、これぞガレージ、その愚かさに心揺さぶられずにはいられない。ところで、SEANは心理学部で婦女子の口説き方ばかり勉強していたんだろうな。きっとこの曲は彼の卒論レポートに違いない。答えなんてないよ、って答え。

■サウンドに関して言えば、この曲はよく「ヤードバーズの"I'm A Man(原曲はボ・ディドリー)"に対する西海岸からの回答」なんて言われる。確かに、間奏部の展開は似ているかもしれない。他のレパートリーも含めて、ハープの入れ方など、あちこちに影響は認められる。しかし、明らかに、イビツなアメリカのガレージ・サウンドに仕上がっているのは何故か?つい、最初に強烈なカウンター・パンチを喰らってしまうイントロのファズ・ギターに心奪われがちだが、後ろで実はしっかりと鳴り響く、ジャングリーなサイド・ギターと単純なベース・リフを聴いてみると....何かに似ていないか?それは、ガレージ曲で言えば、例えばチャンプスの"テキーラ"だ。ファズのリフによって、ついつい凶暴なイメージで捉えてしまいがちなこの曲には、呑気でありつつ、イカレた雰囲気をかもし出す、メキシカン・ガレージ・サウンドの要素もかなりの割合で占めているのだ。ブリティッシュ・ビート・バンドからは表面的な影響を受けたに過ぎない。例えばヤードバーズのような本格的ブルース志向は全く感じられず、とにかく黒っぽくない。それが、逆にガレージ・サウンドとしてのこのバンドの存在を際立たせている。下手と言われるキース・レルフよりも更に拙いハープと、ヤケ気味のvocal(でも実は結構上品な声質だったりする→何れにせよ、ブルースからは程遠い)、3強ギタリストはもちろんいないが、技術のなさが結果的にヤードバーズ以上にドスを効かせてしまうことになるファズ・ギターなど、どこから割ってもティーン・ガレージ・パンクの模範のようなサウンドだ。そこに、メキシコ系アメリカ人の町、サン・ホセのチカーノ(民族の誇りと強い社会意識を自ら定義するためのポジティヴな言葉、スペイン語源)・バンド的要素がブレンドされたミクスチャー・サウンドというのが、この曲の全てである。ちなみにタコスと覆面レスラーの国、メキシコの60'sガレージ・バンドは総じて破天荒に明るく、脳天気で楽しく聴こえる場合が多い(語感のせいかもしれないが)。

■シングル、「サイコティック・リアクション」は裏面がこのCDでは?曲目にあたる「They're Gonna Get You」とのカップリングで1966年に新興レーベル、DOUBLE SHOTからリリースされた(DOUBLE SHOT 104)。同年9/17付けでビルボード・チャート79位に初登場、順調にランク・アップし、同10/15付けでチャートの5位まで上昇。翌週もその順位をキープ。同年10月の月間チャートでもやはり、5位。まるで冗談みたいに、その名が示すとおり5位ばかりにカウントされ、全米、そして世界にその名を知らしめた。このシングルはイギリス、フランス、ドイツ、ニュージーランド、スペイン、ベルギー、オランダ、スウェーデン、そして我が日本でも発売されている。自分達の予想以上のセンセーションを巻き起こし、あっさりスターダムにのし上る。その勢いで'69年までの間に、同レーベルからシングルを計6枚、そして、唯一のアルバム「サイコティック・リアクション」をリリースした。この5人の学生達には更にビッグになる可能性があったかも、なかったかもしれないが、ともかく「偉大なる一発野郎たち」という称号が与えられるバンドとなってまった。理由としては、これだけ売れたにもかかわらずサン・ホセ以外の場所では決してライヴを行わなかったことと、SEAN自身のネタ切れ、それ以上に全員が学業に専念する決意を固めたため...などと言われる。'68年初頭には活動停止、バンドは自然消滅してしまった。

■その後、KENN ELLNERは'80年代にローカル・バンドLIKESのプロデュース、'89年のカウント・ファイブ再結成で一時シーンに復帰したが、現在はエンタテインメント業界で働いている。JOHN MICHALSKIも同様に引退している。CRAIG ATKINSONは'99年に他界してしまった。54歳になったJOHN BYRNEは、28年のブランクのあと、何と2002年に53歳のROY CHANEYと共にカウント・ファイブを再始動。”Can’t Sleep”というタイトルで新作を出した
ようだが、自主制作で、どうやらローカル・オンリーの販売らしく未だ未聴。”White Power"、”Hold My Soul”という新曲があるらしい。

■このCDは'66年の唯一のアルバム?〜?を、ほぼオリジナルの曲順通りに収録(?はオリジナルでは5曲目)。?以降にアルバム未収録のシングルB面曲を全収録。公式音源を全て聴ける決定版(しかもこのコレクタブル版はモノラル音源)!。オリジナル・アルバム曲は、2曲のザ・フーの1stアルバムからのお茶目なカヴァー?、?以外は全てSEAN単独または、バンド全員のオリジナル曲で占められている。表題曲のようなファズ全開の?Double Decker Bus(本来はアルバムの冒頭を飾っている曲)もいいが、このバンドのもうひとつの持ち味として、ニュー・イングランド系のフォーク・パンク風味の?She's Fine、?Morning Afterなどのような、例えばファンタスティック・デージェイズのサウンドが好きな人にはたまらない蜃気楼系、哀愁ただようレパートリーがあるってことにも注目してもらいたい。さりげないメロディーと鼻にかかった歌い方が素敵だ。(2003年春)





コメント(3)

私はカウントファイブの「サイコティックリアクション」が
サイケデリックの元祖
ブルーチアーの「サマーイムブルース」が
ハードロックの元祖だと認識しております


クランプスが1983年のミニライブアアルバム「smell of female」で
サイコティックリアクションをカバー、なかなかいいです
今はボックスセットで聴けるみたいです。

トムペティとハートブレイカーズもカバー
多分少年だったトムはこのレコード持ってたと思います




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