ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

カウンターテナーズ&・・・コミュのフィリップ ジャルスキー&ラルペッジャータ

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「新たな様式の出現は、常に過去のスタイルを極め尽くした結果として
起こるもの。新たなアイディアは、常に過去のコンセプトに深く根ざしている。」

クリスティーナ プルハルは
“愛の劇場”
『日本公演によせて』
の中で、オスティナート・バス(固執低音)と呼ばれる音楽技法の
歴史から始まって、


「20世紀には非常にクリエイティブな進化が起こり、現代の「軽」音楽が、
音楽を愛する現代の一般市民の多くを魅了する一方で、
シリアスな現代音楽は聴き手の好みから離れつつあり、
その上、クラシック音楽は、レパートリーが不変で「古色蒼然」」

と書きながらも、

「古代の」音楽は新しい音楽の供給源、必要なルールにのっとった上での
解釈や即興の自由を再発見させてくれる。
 
長らく時計の針が止まっていた伝統の音楽や楽器を巧みに使いこなすという
仕事に取りかかってきた音楽家達の情熱と献身が、音楽の可能性の
全く新しい領域を切り開いてきた。

21世紀になって・・・・」

と、クリスティーナは続けています。
つまり「温故知新」ね。
(などと勝手に納得)

「私たちは、空間と時間がひとつになる域に達し、多様な表現スタイルの
あいだに架け橋をかけているように思います。
音楽の本質を伝え、音楽家に一定の自由を許し、聴き手の心に触れる
ことのできる普遍的な和声言語を求めているのです。限界が消える一方で、
異なる音楽スタイルを組み合わせることで、さまざまなバックグラウンドを持つ
ミュージシャンたちが一緒になるような、万華鏡さながらのイメージを形作っています。」

「即興演奏は、聴衆とコミュニケーションをとるための最も直接的な手段、即興演奏は
あらゆる音楽形式に勝る。感情を表現するために用いる音楽は、私たちの魂の鏡。」


ヴォーカルのルチッラは巧みに観客を誘い込みリフレインさせながら、テンポを速めたり
難しい発音や、ながーいフレーズを取り混ぜて変化をつけて、笑いや拍手をものにし、
しっかり聴衆の心を捉え、パーカッションのミシェルは、彫りの深い顔立ちのせいか
ギリシャ悲劇に登場する人物のよう、でも、演奏がすばらしい!一瞬ではあったけれど、
カスタネットをたたきながら踊る場面も披露。
フィリップはといえば、前回は私の期待が一人歩きしすぎて、あまりにも大きくなっていた
ということもあって、少なからず風船は小さくなってしまったのですが、今回は申し分なく
素晴らしかった!
特にアンコールの曲。

ノート(?)を手に歌い始めると、バロックヴァイオリンのアレッサンドロとコルネットのドロンが
後に続く、それが悲惨。。。
ぎょっとするフィリップ、そんなフィリップにお構いなしにお二人はゲロゲロと歌い続ける、
再びフィリップ、気を取り直して美しく気高く歌う 歌う 歌う  (聴衆はうっとり)
ところが、またまたアレッサンドロとドロンがすごい声を張り上げる、すっかり意気消沈の
フィリップ。
観客席からは大きな笑い&拍手。
次にはアレッサンドロ&ドロンはサングラスをかけてすごみながら歌う。
と、負けてはいられません、フィリップもおもむろに取り出しました、サングラス。
お三方サングラスの「やくざスタイル」になって、またまた会場は笑いの渦に。

また、カウンターテナーのあの美しい天使の歌声のはずが、突然低い男性の声で
歌ってしまったフィリップ、あっとお口を押さえて“しまった”という表情。
またまた会場は沸きかえる。

ルチッラが今度は私の番よとばかり、厳かに舞台中央に歩み出て、いかにも気持ちよさそうに
歌い始める、すると、あら?同じような声が引き取って歌い始める、えぇ?!と驚くルチッラ、
してやったりとほくそ笑むフィリップ。
でも、最後は手に手を取り合って仲良くフィニッシュ。

5曲もあったアンコール曲の最後は、モンテヴェルディの「苦しみが甘美なものならば」。

あらら、もしかしてJapanese?

コンサート後のサイン会、今回は参加しました。

それにしても、前回来日したとき、潔さんの個展中、小さくなってオペラシティーに行きましたが、
今回もまた潔さんの個展中。すみません。。。。。

でも、でも、このコンサート、なにを犠牲にしても絶対に聞いておいて欲しい!

音楽がこんなに楽しいものだったなんて!
私の中でのランクづけ、やはり1位はクレマン ジャヌカン アンサンブルの
「ラブレーの饗宴」

http://www.cc.rim.or.jp/~tallis/concert/960706.html

次にこのラルペッジャータをあげたい。

クリスティーナの考え方(温故知新に通じる)にも非常に共感が持てるし、
なによりかにより、この舞台では、多分フィリップはリサイタルの舞台以上に魅力を十分に
発揮できたと思う。この魅力の虜にならなかったら、音楽好きとは言えるかな?

ふと思い出しましたが、波多野睦美さんとつのださん、タブラトゥーラにも通じる世界が
あると・・・

http://www.linkclub.or.jp/~dowland/

音楽って、すごい!
音楽って、素敵!
音楽って、音楽って、音楽って・・・・・
いいなぁ!













コメント(3)

再び・・・・

「フィリップ・ジャルスキー&ラルペッジャータ」

音楽の素晴らしさを満喫しました。

神代の昔から「音楽」は人の心を魅了し続け、悲しいとき
嬉しいとき、人は歌と共に歩んできたように思います。
時代が違っても、国が違っても、「音楽」は共通の素晴らしい
「場」を与えてくれ続けています。

バロック・アンサンブル、ラルペッジャータを結成したオーストリア
出身のクリスティーナ・プルハル、オランダのハーグ王立音楽院では
世界のリュート奏者の第一人者として知られる佐藤豊彦氏に師事、
日本とも関わり深い方です。

「音楽」に対する彼女の考え、
“新しい様式は過去のスタイルを極め尽くした結果として起こるもの”
このとらえ方は「温故知新」に通じるますし、“伝統”(過去のスタイル)を
踏まえた上での“モダン”は、奥行きの深さ、広がりにおいて、それを享受
する人達に、より大きな魅力となって迫り来ることでしょう。

アンコールの拍手は鳴りやまず、5曲が追加されましたが、
これらのアンコール曲こそが、私にとっては最高の演奏でした。

客席は舞台と一体化し、王子ホール全体が「和」の世界となって
即興の音楽の魅力に酔いしれました。

この素晴らしい演奏をこそ、全ての音楽愛好者は見、聴き、
「和」の中に身を投じて欲しいと願ったほどです。

フランス出身、今や押しも押されぬカウンターテナーの第一人者
フィリップ・ジャルスキーもまた、このラルペッジャータとの共演で
全く異なる魅力を発揮!

どんなに拍手をしてもしてもしたりないほどだったのは私だけではなく、
終了後サインを待つ列に並んだ時に、「あなたも?あら、私も!」と
皆真っ赤になった掌を見せ合い、思わず笑いあってしまいました。




私は、10/31のフジコ・ヘミングウェイとのジョイントのコンサートで聴いたので、ラルペッジャータのプログラムは多分かなり違っていたと思います。
しかしながら、特に即興の演奏は非常に楽しめました。
ジャルスキーで人を集めたのかもしれませんが、主体はラルペッジャータでした。
ただし、東京芸術劇場大ホールはやはり広すぎる。せめて浜離宮朝日ホールぐらいの方がよかった。

漢字で「音楽」とは音を楽しむものなのに、現代音楽は一部の人だけのための袋小路に入ってしまっているし、クラシックは演奏の解釈が定型化されてしまったため、古楽のみが唯一「軽音楽」に対抗できる音楽の根源的楽しさを再認識させるものであるという姿勢は、たしかにタブタトゥーラと共通するものがあります。リーダーがともにリュート弾きということにも重要なヒントがあるように思われます。
しかしながら、タブタトゥーラはそこから踏み出してオリジナリティーの追求に走ったため、古楽界からは異端児扱いされているという現状もあります。
ラルペッジャータはまだ新しいグループなので今後どのような方向性を取るのかはまだわかりませんが、見守っていきたいと思います。

王子ホールは、ちょうど適切な空間だったと思います。

「音楽」「音」を「楽しむ」、本来の意味を思い出させるコンサート
でしたね。

古文中では「遊び」と言えば管弦の遊びを意味しましたし、まさしく
心の遊びと言えますものね、音楽は。

前回、クレマン ジャヌカン アンサンブルのリュート奏者の深い
眼差しに魅せられましたが、今回もリュート奏者クリスティーナの
には惹かれるものが多くありました。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

カウンターテナーズ&・・・ 更新情報

カウンターテナーズ&・・・のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。