ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

栄養哲学コミュの『健康な生活習慣』と『メタボリックシンドローム』

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
『健康とは、各々が自己実現に向かえる個人の状態をいう』

とは、トピックス「『健康』とは」にて既述した私の健康の定義であります。
単に病気の有無を言う言葉ではなく、人それぞれの自己実現のために不可欠な状態を指します。
では、その状態を獲得するために望ましい生活習慣とはどういうものなのか?
というのが、今回のお話です。

近年、「メタボリックシンドローム」予防の重要性があちこちで叫ばれております。
「健康日本21」の中間評価において、糖尿病有病者・予備軍の増加、肥満者の増加、野菜摂取量の不足、日常生活における歩数の減少など、健康状態及び生活習慣の改善が見られていない、もしくは悪化している現状があることから、糖尿病等生活習慣病の有病者・予備軍の減少を目的とし、新しく着目された概念が、この「メタボリックシンドローム」です。

ところで、平成17年に打ち出された「医療制度改革大綱」を踏まえ、平成20年4月より、医療保険者に対して、糖尿病等の生活習慣病に関する特定健診、及び特定健診の結果により健康の保持に努める必要がある者に対する保健指導の実施を義務付ける「特定健診・特定保健指導」が実施されますが、この健診・指導においても「メタボリックシンドローム」は重要着目点となっています。
もともと、この制度は増え続ける医療費の伸びの適正化を目的とされています。
一番医療費がかかると言われるのが、透析です。糖尿病の合併症で糖尿病性腎症を併発し、人工透析に入る患者をまず減らすことで医療費の伸びを抑えようというのです。
ですが、ニュースや新聞、インターネットなどの情報媒体を通じてそういった世の中の流れを受けても、保健業務に携わる者はさておき、大多数一般の人々にとっては医療費抑制などの主目的などいざ知らず、「自分も健康に気をつけなければなぁ。」という印象を持つ程度が普通でしょう。
しかし、それで十分だと思います。問題は、その「健康」という言葉に対する認識なのです。

現代の「健康」という言葉が、単に病気じゃないことを意味するものに成り下がってしまっているのを証明するかのように、「健康づくり」という言葉も同様に、病気予防と同意義で使われることが多くあります。
その「健康づくり」に欠かせないのが「健康な生活習慣」というものです。
これも現代一般の認識に沿って考えると、病気になりにくい生活習慣ということになるのでしょうか。

よく「良い生活習慣」と「悪い生活習慣」という言葉が使われます。一次予防の観点から、保健の世界ではこの「良い生活習慣」が薦められますが、この「良」と「悪」は何に対しての判断なのか考えたことがある人は少ないのではないでしょうか。
それは、何度も述べた「健康」の一般的認識により、この「良」「悪」こそが「病気になるかならないか」ということだけで判断されがちだからなのです。
しかし、「健康」というものをただ病気の有無に関わらず捉えるとどうでしょう。本来、生活習慣の「良」「悪」とは「病気にとって」ではなく「自分にとって」良いか悪いかということで判断するべきなのではないでしょうか。
病気の有無という観点から薦められる「良い生活習慣」は、えてして今の科学から考えられる、病気になる可能性が低い「理想的」な生活習慣というものになってしまいがちです。それと同時にもっと危険なのは、病気になりやすいと考えられる生活習慣、要するに「理想的でない」生活習慣に対して「悪い」というラベルが貼られてしまうことです。
「毎日朝昼晩、肉も魚も野菜もバランスよく食べて、適度な運動、睡眠をとっています。タバコも吸いませんし、飲酒量も適度です。ストレス解消によく努めています。」という生活はそれはそれは理想的なものです。
それを「良い」とし、その全く逆。
「朝は食べない。野菜も食べず、油っこいものが大好き。運動はめんどくさいし、タバコも酒もやめられません。毎日仕事が忙しく夜もあまり寝られず、ストレスフルな生活です。ええ、もちろん太ってますよ。」というのを「悪い」としてしまっては、世の中の多くの人が「悪い」(ことをしている)人になってしまいます。
つまり、単に病気予防の観点から一般的理想を薦めるだけでは『「良い」(ことをする)人になりましょう。「悪い」(ことをする)人にならないようにしましょう。』と言っているのと同じことになってしまうのではないでしょうか。

太っている人は悪い人ですか?病気がちな人は悪い人ですか?
メタボリックシンドロームに対して「撲滅」なんて言葉まで使われだしています。
「撲滅」なんて麻薬、核兵器、害虫に使う言葉ですよ。
メタボリックシンドロームの人はそれらと同じですか?
撲滅される対象なのですか?

話は行き過ぎるかもしれませんが、私はこの現状を、優れた種族のみ残し、劣った種族を無くそうとユダヤ人を迫害した、かのドイツのナチス党の考えと同じように感じてなりません。

先の話にもどります。今、「メタボリックシンドローム」の予防が注目されています。この生まれてまだ間もない言葉は、今や不健康の代名詞と言っても過言でないくらいの認識がなされ、「メタボ」などと略されるほど我々の日常に浸透してきました。そして洗脳や催眠にかけられるように「メタボリックシンドローム」は「悪い」というラベルが人々の心理に貼られ始めています。該当するオジサン達は、さぞかし肩身の狭い思いをしているのではと思います。
しかし、考えてみてください。「メタボリックシンドローム」は病気予防ということに対して「悪い」だけなのです。「メタボリックシンドローム」の人が「悪い」わけでは決してありません。

「メタボリックシンドローム」は「内臓脂肪症候群」と和訳されます。しかし、「メタボリック」という言葉の本来の意味は「代謝」です。こう訳すると、いかにも内臓に脂肪がついた「悪い」状態という印象を持ちますよね。こうして国はいかにも興味をそそるこのカタカナ語を産み世に送り出し、病人を減らし、医療費を抑制しようとしています。
しかし、実際に人の生活に関与しようとする以上、その人の自己実現に向けて生活をどうサポートしていけるかということが第一であり、医療費どうこうは結果の話であって、現場の人間が最初から目標にするものではないように思います。

「メタボリックシンドローム」をはじめとする生活習慣病と言われる種々の疾病を自己管理によって予防しようとすること、それを手助けする情報を発信することは確かに重要なことです。
しかし、病気の有無自体も、大きな要因ではあれども、個人の自己実現を決定付ける一要因でしかありません。そう考えると、「健康な生活習慣」というものも、その個人の自己実現の度合い、種類によってそれぞれ違ってくるものなのではないでしょうか。
単純に病気を「悪」、病気でないことを「良」とし、病気予防の理想論を推し進めるのではなく、その人のなりたい自分にとって、今の生活習慣は望ましいのか望ましくないのか。その人の自己実現や幸せとは何なのか。QOLとはどういったことなのか。

本物の医者は「病気を治すのではなく、患者を治すのだ」と言います。
我々も今こそそういった観点から「健康な生活習慣」というものをサポートしていく必要があると思います。

コメント(3)

ちょっと本題からはそれるかもしれませんが2点。
お年寄りには申し訳ないが医療費の増加を抑えるには寄り合い所代わりに
病院を使っている人をもっと厳しくとりしまるべきだと思います。
あとユダヤ人迫害は劣った民族を迫害しようとしたものじゃなかったはずです。
歴史資料を詳しく調べればわかると思います。
最近、メタティーというあだ名をつけられました・・・。OVALもやめて運動不足で俗に言うメタボになりつつあります・・・。
最近、面白い話を耳にしました。
メタボ→リストラとの関連性。

はじめは、メタボになる人間は自己管理能力がないからリストラなのかと思っていたが、来年?今年?から40歳以上の人に、メタボ検診みたいなのが健康診断で必須となり、腹囲や血中LDLなどを測定するよう。そして、メタボと判定された人が多い企業には罰金が課せられるとか・・・!
そのため、将来的におなじリストラでもメタボを真っ先にリストラした方が企業利益につながるとのこと。
おそろしい、世の中。
でも、最近仕事を始めて自分自身、栄養士として終わっている食生活だ・・・(食物繊維に関しては自信があるが)。単身赴任しているサラリーマン、一人暮らしの男性の食生活はメタボまっしぐらなメニューが多いと思う。
社会保障費削減という名目をかがけているのであれば、もっと上記のような人への栄養教育を実施してほしいかなと思う。

ナチスについてはご忠告もあり、調べました。確かに劣等種族を排他しようという動きはあったみたいだけどそれ以外に宗教上いろいろ複雑な見解・理由があるみたいですね。
少し不勉強でした。

結局、理想の生活習慣というものを実践できない要素が現実この社会にはあり、たくさんの人たちがそこに該当するのですよね。
それを見て見ないフリして理想論の方に誘導していこうという姿勢に非常に憤ります。
どうしても今の日本の健康づくりというものは、個人の生活に優劣をつけようというファシズム、ナチズム的なものを感じてなりません。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

栄養哲学 更新情報

栄養哲学のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング