今日届いたが、最後に、スティーヴン・コーリントンによる、平川先生のJapan's Love-Hate Relationship with the Westの徹底的に否定的な英文書評が載っている。私はコーリントンに同意する。昨年暮れ、平川先生は、この本を私が読んでいないと論難し、ウェイリーとチェンバレンの章を読め、と言ったのだが、読んでみて呆れた。チェンバレンは日本文学に大したものはないと明治期に言っていて、ウェイリーによる「源氏物語」訳が出たときに「負け惜しみ」を言ったというチェンバレン攻撃が主であるが、そもそも明治ー大正期にかけては、芳賀矢一のような国文学者でさえ「源氏」は猥褻だと批判していたのだ。いったいこのような一事をとりあげて、チェンバレンがダメでハーンが偉いなどという主張の根拠になると本気で思っているのだろうか。第一ハーンは日本語は読めなかった。 『諸君!』7月号での、佐々淳行、櫻井よしことの鼎談でも平川先生は、森総理が「神の国」発言で朝日に叩かれたが、あれを朝日の英字ニュースでは「divine country」と訳していたが、「Japan is the country of Shinto gods」と説明すれば何の問題もない、と発言し、佐々が「エイトミリオン・ゴッズ(八百万の神)」とかね、と対応している。櫻井は沈黙しているが、あれは「天皇を中心とした神の国」と言ったから問題になったのであり、「ヘラルド朝日」には「The state of Japan is a country of God centering on the emperor」と書いてある。驚くべきごまかしである。こういうこと一切が、平川先生のハーンと多神教がどうとかいう議論にはつきまとっている。