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創作恐怖話〜新感覚恐怖へ〜コミュの超距離通勤

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朝に目を覚ました私がまずすることは家族を起こさないように身支度を整えることだった

出勤の準備が済んだら寝床で横になる妻と子供たちにそっと挨拶をし、自転車で最寄り駅まで行く

駅に着いて始発の電車に乗ったら前日のうちに購入したサンドイッチを朝ご飯に食べ、次の乗り換えまで過ごす

乗り換え駅ではすでに電車は満員なので座れるのは稀だ 私は鞄から文庫本を出して次の降りる駅までそれを読みながら過ごす

電車を降りると、バスを待たなければならない たがこのバスが本数が少ない為、私はコンビニに立ち寄って今日に発売された雑談を立ち読みしながら過ごす

バスが来た すでに鮨詰めだ いつもの事なので気にならない

バスからまた電車へ
この電車で会社に到着する なんとか就業時間に間に合う いつもギリギリになってしまうが、これでも精一杯なのだ

会社が終わる すでに定時は過ぎているが仕方ない 私以外の同僚はまだ残っているが、私はこの時間に帰らないと終電に間に合わないので、いつも皆より少し早くあがらせてもらっている

会社から駅に向かう最中、居酒屋の呼び込みに声をかけられ少し心が動いたが振り切って帰宅した

家に着いたら、家族はもう寝ている
私は明日の為に購入したサンドイッチを冷蔵庫に仕舞うと、いそいそと床に着いた



ある日、私は会社で倒れてしまった 長距離通勤で過労になっていたようだ

机に突っ伏したまま、翌朝を迎えたが不思議と身体の調子は悪くなかった それどころか、いつもより清々しいくらいだ

そうか なんでこんな簡単なことに気付かなかったのだろう 会社に寝泊まりすればいいのだ そうすれば、毎日の長距離通勤から解放される
私はその日から会社で残業をし、そのまま朝までずっと自分のデスクで過ごした

それから何年かが過ぎた 私はずっと会社にいる 部屋には私と私のデスクしか無くなっていた それでも私は帰宅しないで会社で寝泊まりしていた 何故か私は睡眠も食事も要らなくなっていた 有難いことだ これなら仕事に没頭できる 今も、これからもずっと…









「あのビル、やっと取り壊しなんだってね」
「うん もう何年も前から過労死した亡霊が出て、手付かずになっていたのに
今更取り壊しても、亡霊も成仏できないんじゃないかな」

コメント(1)

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