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イタリア世界遺産(JITRA)コミュの大雪のウルヴィーノへの思い

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皆様ボンジョルノ。JITRAの編集長大島さんから以下の様なメイルが届きました。


2週間近く続いた寒波もようやく落ち着いたようで、この2-3日、ミラノも温度が
あがり、外出もかなり楽になりました。

待ちゆく人もなんだか少しほっとした表情に見えます。

ただ、2日前にTVニュースをみていたら中部イタリア・マルケ州のウルビーノの
大雪の被害が報道されていて驚きました。

世界遺産都市でもあるウルビーノの歴史的中心地区にあるパラッツォ・ドゥカーレ(宮殿)。
この宮殿の上にも2メートル30センチも雪が積もり、建物に大きな被害を与えるリスクがあるため、
イタリア北部の降雪地域から派遣された専門家が特別の装備に身をかためて、
宮殿に積もった雪の除雪をしている場面です。

ウルビーノにこれだけの雪が降ったのは、記録を取り出して以降史上初めてといいますから
並大抵なことではありません。


実は、ウルビーノの町は、私にとって特別な意味をもつ町です。
もし、「私のイタリア」というエッセイを書くとすると、最初の節はウルビーノの話で
一杯になるでしょう。

大昔!のことになりますが、学生時代に私が初めてイタリアを訪れ、真夏に1ケ月滞在した町が
ウルビーノなのです。
ローマに到着し、3日後にはウルビーノへ直行。
フィレンツエもヴェネツイアもミラノも知らないまま、ローマにしてもほとんどわからないままに
ローマのテルミネ駅から列車を乗り継ぎ、ようやく到着したのがこの町でした。

日本でもウルビーノという町の名前を知っている人はほとんどなく、資料も何もないころでした。
ウルビーノにしても、日本から旅行者が来ることもなく、住民は日本人を見たことがない?
というのどかな時代でした。

そしてこの小さな丘の上の町で過ごした1ケ月の短期留学生活は、文字通り、
私のイタリア感を決定的なものにしたように思えます。
東京でずっと暮らしてきた私にとってはこの静かな小都市のくらしは、別世界でもありました。

到着した翌日の夜のことです。
パラッツォ・ドゥカーレで特別コンサートがあるときいて、一緒にいあわせた人たちと
でかけました。パラッツォ・ドゥカーレを見るのももちろん初めてでした。
立派な宮殿で驚きながら、中に入り、人の流れにそって会場に入ると
ちょうどコンサートが始まるところでした。かなり沢山椅子が配置されていて
案配よい場所に席があったので着席しました。

オペラのアリアやポビュラーなカンツォーネなどをテノーレとソプラノが歌うという
わかりやすいコンサート。イタリアに来て、生演奏でイタリアの音楽を聴いているんだと思うと、
感動してしまいました。

少し目をつぶって音楽に聞きほれ、ふと目をあけて上を向くと、あっと驚きました。
夜空に星が沢山輝いていたのです。
コンサート会場だと思い込んでいたその場所は、いわゆる「コルティーレ」(中庭)で
野外コンサートだったのです。
イタリアでは歴史的建築物や遺跡を利用してのこの種の「屋外コンサート」が気候の
いいシーズンには頻繁に行われることを、その後で知りました。

当時の日本では想像もできない「中庭」での星空の下でのコンサート。
それは、イタリアという国の「秘密の扉」を開くことになった最初の瞬間でした。
あの時の情景を思い出すと今でも胸が熱くなります。

ウルビーノのパラッツォ・ドゥカーレ。
大雪に負けずいつまでも輝いていてほしいものです。
                      (編集部)   

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