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奄美黒糖焼酎 瀬戸内酒販コミュの蔵元取材記 有村酒造 編

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与論島の有村酒造。

私が一番初めに取材に行ったのがこの蔵です。
理由は、遊びに行っていた沖縄から奄美に戻ってくる途中にある島だから。

2007年の11月のある朝、7時の那覇発のフェリーに乗り、与論島へ向かいました。

以前、奄美から沖縄に行くフェリーから見た与論島のあまりの美しさに心を奪われて以来、憧れの島へいざ出航。

お昼の12頃に与論島へ到着。
曇り空ですが、それでも美しい海。
与論ブルーと言われるなんとも言えない海の色と、まっしろな砂浜。
島の人々は、とっても心温かく、訪れた人を魅了するしまです。
沖縄本島がすぐそこに見えており、与論から見える沖縄の形が龍に似ている事から、その昔、与論の人は、沖縄を「神の島」と言っていたそうです。

鹿児島県に属しながらも、沖縄の影響が色濃い島。
民族資料館へ行けば、昔の民家が赤瓦の沖縄式住居だったと分かる。
私はまだ見た事がありませんが、お祭り事も、沖縄のスタイルに近いのだとか。
日本の本土の文化と琉球文化が交差する面白い島であり、美しい自然がある島。
私は、2日間の与論島滞在で、そう感じました。



有村酒造の有村浩二社長との約束は午後2時。



約束の時間に蔵を訪れると、有村さんが「お待ちしてましたよ〜!」っと笑顔で迎えに来てくれました。

ここで、緊張していた私の心が一気にほぐれる。


さっそく、蔵の中へ案内される。
小さい蔵の中には、歩くのも少し大変なくらい、沢山の機材が所狭しと置いてあ
る。


そこで、浩二さんと杜氏さんを筆頭に、計5名のスタッフが作業をしている。

島内販売用の瓶を洗っているスタッフ。
内地に送る有泉の最終チェックをしているスタッフ。
無口だけど、味のある杜氏さん。
無口だけど、男前で優しそうな浩二さんの弟さん。
笑顔いっぱいで蔵を案内してくれる社長の浩二さん。




正面入り口から入ってすぐには検品台があり、その奥に瓶詰めの機械があり、ラベルを貼る機械があり、そのまた奥に、瓶を洗う機械と、洗われた瓶が置いてある。

そのスペースを抜けると、また別の空間が現れて、そこに洗米機、麹室、黒糖を溶かす機械、蒸留器などがある。
そして、温度管理をされた1次2次仕込みをする甕が別室にあり、蒸留後に焼酎を寝かせる、大きなタンクがででんっと蔵の中心部に置いてある。

中でも、与論島の有村酒造ならではのものがあります。

それは、軟水機。

与論島の水は超硬水。
昔は、そのままでは飲めないくらい、カルシウム分が多ったそうです。
今では、海水を真水に変える機械が島に導入されたので、島全体が海水の真水が使われるようになったそうですが、(与論島の水道水を飲んでみると、海水が濃縮された、にがりの様な味がします)水道管は昔のままなので、水道管に長年蓄積されたカルシウム成分が溶け出すので、まだまだ硬水なんだとか。

硬水をそのまま使うと、機械内部にカルシウムが付着して、すぐに壊れてしまうのだそうです。

なので、焼酎造りに使用する水は全て軟水機を通して、やわらかくするのだそうです。

この軟水機の手入れが大変なのだ。っと浩二さんが嘆いておられました。

私も、同じ原理の軟水機を家に導入していた経験があり、その面倒くささは良くわかります。。。

与論島ならではの、悩みですね。

さらに、有泉が何故20度と度数が低いのか?
この疑問もこの「硬水」によるものだと思われます。
「水で割らずに飲める」硬水に悩む島の人々のために、20度なのです。
(これは、あくまで私の推測)

浩二さんが20度の訳を「たぶん」と言いながらも説明してくれましたが、それも面白いものでした。
与論島の人々は昔、良く外で集まって、青空の下で宴会を開いていたそうです。
そこで、わざわざ水を持って行かなくても飲める様に20度になったと。

なんとも、ほのぼのしたエピソードです。

それ以外にも、与論献法と言う、潰れるまで有泉を回しのみすると言う昔ながらの宴会の形式があります。それの為に、飲みやすい20度なのだとも。



有泉は、今でも、その大半を与論島内で消費されます。
島の人の為に存在するお酒なのです。


近年の焼酎ブームで、生産が追いつかなくてとても大変だった。
との事。それでも飲んでくれる方を大事にしたいと、大型のステンレス甕を導入して対応し、朝から晩まで休む間も惜しんで焼酎を造ってくださったそうです。

今は、ブームがひと段落して、やっと落ち着きました。との事。

そんなこんなと、仕込みの甕を見せてくださったり、蒸留したばかりの焼酎の薫りを嗅がせていただいたりと、色々なお話をさせて頂いているうちに、時間はあっと言う間にすぎ、もう16時過ぎ!!!
2時間も私の為に蔵の中を案内してくださいました。


スタッフの皆さんも、私が勝手に写真を撮りまくっているのを笑顔で見守ってくださり、また、撮り易い様に工夫してくださったり。

一番最初の取材が、有村酒造でよかった。。。っとその時思いました。
もちろん、今でもそう思いますし、焼酎造りって面白い!っと初めて教えてくださった蔵元さんです。


与論島の人々の為に、今までも、これからも有泉を造り続ける有村酒造。

島の人に愛されて、島の人を愛している蔵でした。








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