ジェイムズ・ジョセフ・ブラウン・ジュニア(James Joseph Brown, Jr., 1933年5月3日 - 2006年12月25日)は、アメリカ合衆国のソウルミュージックシンガー・音楽プロデューサー・エンターテイナー。通称JB。
ファンクの帝王と呼ばれ、 The Hardest Working Man in Showbiz(ショウビジネス界いちばんの働き者) The Godfather of Soul などとも称される。歌手、ダンサー、そしてバンドのリーダーとして有名であり、1960年代から常にポピュラーミュージックに影響を与えつづけ、20世紀の最も重要な音楽家の1人に数えられる。また、シャウト を用いた歌唱法が特徴である。
ジャズ音楽家のマイルズ・デイヴィスは彼の影響を受けたと告白しており、R&Bが広まるにつれ、彼のリズムの使い方が数多くの歌のインスピレーションになっており、その他ハウス (音楽)などダンス音楽全般において彼とそのバンドのリズムパターンが使用、引用されている。代表曲「Get Up (I Feel Like Being A) Sex Machine」はあまりにも有名。 ブラウンのスタイルはマイケル・ジャクソンやプリンスにも影響をあたえている。
バンドのファースト・シングル「プリーズ・プリーズ・プリーズ Please, Please, Please」は1956年にリリースされた。レコードには「ジェイムズ・ブラウンとフェイマス・フレイムズ James Brown with the Famous Flames」とのようにクレジットされ、同シングルはチャート5位を記録しミリオンセラーとなった。しかしながらその後はヒット曲に恵まれず、続く9枚のシングルが商業的に失敗した後、キング・レコードはバンドと契約解除を行おうとした。1958年の「トライ・ミー Try Me」がビルボード48位の小ヒットとなり、バンドは活動を継続させることができた。バンドの曲のほとんどはブラウンが作曲し、バードのバンドであったフレイムズはブラウンが実質的なリーダーへと変化し、結局は後のソロ活動においてフレイムズがバックバンドとなっていった。
これらの初期の録音には「I'll Go Crazy」(1959)「Bewildered」(1960)といったゴスペルの影響を強く受けた曲や、リトル・リチャードやレイ・チャールズといった同時代のアーティストの影響を受けた作品が含まれていた。しかしその歌唱スタイルは変化していき、後には「ファンク」と呼ばれるスタイルに発展してゆき、上述のPファンクはもちろん、プリンス等に強い影響を与えた。
[編集] パパズ・ガット・ア・ブランド・ニュー・バッグ
ブラウンとフレームスの初期のシングルはアメリカ南部およびR&Bチャートでは成功していたが、彼らの全国的な成功は、キング・レコードの反対を押し切ってリリースした『Live at the Apollo (1962)』まで待たなければならなかった。
アルバムが成功すると、引き続いてアラン・トゥーサンとの作品を発表しこれらもヒットとなった。1964年の「Out of Sight」「 Night Train」は生で飾らないサウンドを特徴とし、ホーンセクションとドラムスが中心となった。ブラウンのヴォーカルは激しくリズミカルな感性を引き起こした。しかしながら、「Out of Sight」はスマッシュ・レコードからリリースされ、キング・レコードとの契約破棄による法廷闘争は彼の録音作品の一年間リリース禁止に帰着した。
この頃よりジェイムズ・ブラウンは、その功績を称えられいくつかの名誉ある音楽関連の賞を受賞している。1992年2月25日、彼は第34回グラミー賞特別功労賞を受賞している。その一年後には第4回リズム&ブルース財団賞特別功労賞を受賞した。また、1993年11月11日にオーガスタ市長チャールズ・ディヴァニーは、オーガスタ9番街を「ジェイムズ・ブラウン大通り James Brown Boulevard」と改名し記念式典を行った。
2005年5月6日、ブラウンの72度目の誕生日にオーガスタ市は7フィートのブロンズ像を贈呈した。像は本来その一年前に送られる予定であったが、その当時ブラウンが直面していた家庭内暴力事件のため延期された。2005年7月6日にはLIVE 8のEdinburgh 50,000 - The Final Pushに出演、イギリスの歌手ウィル・ヤングと「Papa's Got A Brand New Bag」をデュエットした。またその一週間前にはジョス・ストーンと「Friday Night with Jonathan Ross」に出演、デュエットを行っている。
2006年、ブラウンは世界ツアー「Seven Decades Of Funk World Tour」を行う。最新のショーは聴衆から肯定的に受け入れられた。最後のショーはオキシジェン・フェスティヴァルへの出演であった。2006年8月22日、オーガスタ・リッチモンド郡競技施設局は、市民ホールをジェイムズ・ブラウン・アリーナと改名することを票決した。2006年11月14日にはイギリス音楽の殿堂入りする。ブラウンは授賞式で演奏を行った幾人かの受賞者の内の一人であった。
* 世界の芸能人の中で驚異的な記憶力で知られており、無名時代からの世話になったDJや関係者の名前などを覚えており、相手はどうせ忘れているだろうと思っていたら、JBがフルネームで覚えており「あの時はありがとう」と語ったという。
* プリンスは、若年時ブラウンの大ファンで音楽的に多大な影響を受けたが、ブラウンのコンサートでステージに上がって踊り続け、警備員に引き降ろされている。
* 客席にいたマイケル・ジャクソン、プリンスが、ステージに飛び入り参加した事がある。先ずマイケルがステージに呼ばれ、彼独特の歌唱とダンスを披露し、観客から喝采を浴びる。そしてプリンスも同会場にいる事を知ったブラウンはステージからプリンスを呼ぶ。客席の奥からセキュリティに背負われながら登場したプリンスは、J.B.'sからギターを渡されるもまともに演奏が出来ず、さらに上半身裸になり興奮状態のままフラフラとしながら寄りかかった照明器具を倒しつつ客席に戻る。酩酊状態であったか、或いはある種の何かをやっていたのか、終始鼻を擦る姿が印象的であった。
* 1991年に眉毛を入れ墨にしている。
* 1992年に死亡したとの誤報があった。これはハードコアテクノのアーティストL.A. Styleがリリースした「James Brown Is Dead」のヒットが要因だったと思われる。作曲者のDenzil SlemmingがLA滞在中にバーで出会った酔っ払いがしきりに口にしていたフレーズを基に曲を作ったというものである。
* 日本では1992年に日清食品のカップヌードルMISOのCM キャラクターに起用され話題となった。「Get Up (I Feel Like Being Like A) Sex Machine」の中のフレーズ「Get Up!」が日本人の耳には「ゲロッパ(ゲロンパ)!」と聴こえるという事もあって、それを「ミソッパ!」というフレーズに置き換えJB本人が歌うというセルフパロディ的な内容であった。日本の音楽ファンにはまさかと驚きをもって迎えられたと同時に、それまで彼を知らなかった日本国民に対してもその存在を広く認知させる出来事となった。このMISOはしばらくカップヌードルのメニューからは外されていたが、近年味をリニューアルし自動販売機などで細々と販売されていた。再びコンビニなどの商店で販売されるようになったのは、奇しくもJBが亡くなる前月の2006年11月であった。
* サウスカロライナ州ビーチアイランドの川岸の自宅で生活していた。
* 何と、ジム・ブラウンの母方の祖父は、日系人である。彼はそのことを、来日して日本のテレビ番組に出演したときに明かした。「祖父の葬儀に出席したときに初めて知ってびっくりした」という。そのとき彼は、「お陰で母は手先が器用だよ」と微笑み、日本人のよい特性を賞賛する発言もしていた。
* 1956: Please, Please, Please (R&B #5)
* 1959: Try Me (R&B #1, U.S. #48)
* 1960: Think (R&B #7, U.S. #33)
* 1961: Baby, You're Right (R&B #2, U.S. #49)
* 1961: Bewildered (R&B #8, U.S. #40)
* 1961: I Don't Mind (R&B #4, U.S. #47)
* 1962: Lost Someone (R&B #2, U.S. #48)
* 1962: Night Train (R&B #5, U.S. #35)
* 1963: Prisoner of Love (R&B #6, U.S. #18)
* 1965: Papa's Got a Brand New Bag - Part I (R&B #1, U.S. #8)
* 1965: I Got You (I Feel Good)] (R&B #1, U.S. #3)
* 1966: Ain't That a Groove Pts. 1 & 2 (R&B #6, U.S. #42)
* 1966: Don't Be A Drop-Out (R&B #4, U.S. #50)
* 1966: It's a Man's Man's Man's World (R&B #1, U.S. #8)
* 1966: Sweet Little Baby Boy - Part 1 (U.S. #8)
* 1967: Cold Sweat - Part 1 (R&B #1, U.S. #7)
* 1967: Let Yourself Go (R&B #5, U.S. #46)
* 1968: I Can't Stand Myself (When You Touch Me) (R&B #4, U.S. #28)
* 1968: I Got The Feelin' (R&B #1, U.S. #6)
* 1968: Licking Stick - Licking Stick - Part 1 (R&B #2, U.S. #14)
* 1968: Say it Loud - I'm Black and I'm Proud - Part 1 (R&B #1, U.S. #10)
* 1968: There Was A Time (R&B #3, U.S. #36)
* 1969: Ain't It Funky Now (R&B #3, U.S. #24)
* 1969: Give It Up Or Turnit A Loose (R&B #1, U.S. #15)
* 1969: I Don't Want Nobody To Give Me Nothing (Open Up The Door, I'll Get It Myself) (R&B #3, U.S. #20)
* 1969: Let A Man Come In And Do The Popcorn - Part One (R&B #2, U.S. #21)
* 1969: Mother Popcorn (You Got To Have A Mother For Me) Part 1(R&B #1, U.S. #11)
* 1970: Get Up (I Feel Like Being Like A) Sex Machine (Part 1) (R&B #2, U.S. #15)
* 1970: Santa Claus Is Definitely Here To Stay (U.S. #7)
* 1970: Super Bad - Part 1 & Part 2 (R&B #1, U.S. #13)
* 1971: Escape-ism - Part 1 (R&B #6, U.S. #35)
* 1971: Get Up, Get Into It, Get Involved - Pt. 1 (R&B #4, U.S. #34)
* 1971: Hot Pants (She Got To Use What She Got To Get What She Wants) ? Part 1 (R&B #1, U.S. #15)
* 1971: I'm A Greedy Man - Part I (R&B #7, U.S. #35)
* 1971: Make It Funky - Part 1 (R&B #1, U.S. #22)
* 1971: Soul Power - Pt. 1 (R&B #3, U.S. #29)
* 1972: Get On The Good Foot - Part 1 (R&B #1, U.S. #18)
* 1972: King Heroin (R&B #6, U.S. #40)
* 1972: Talking Loud And Saying Nothing - Part I (R&B #1, U.S. #27)
* 1973: Down And Out In New York City (R&B #13, U.S. #50)
* 1973: I Got A Bag Of My Own (R&B #3)
* 1973: Sexy, Sexy, Sexy (R&B #6, U.S. #50)
* 1974: Funky President (People It's Bad) (R&B #4, U.S. #44)
* 1974: My Thang (R&B #1, U.S. #29)
* 1974: Papa Don't Take No Mess - Part I (R&B #1, U.S. #31)
* 1974: Stoned To The Bone - Part 1 (R&B #4, U.S. #58)
* 1974: The Payback - Part I (R&B #1, U.S. #26)
* 1976: Get Up Offa That Thing (R&B #4, U.S. #45)
* 1985: Living in America (R&B #10, U.S. #4)
* 1987: How Do You Stop (R&B #10)
* 1988: I'm Real (R&B #2)
* 1988: Static, Pts. 1 & 2 (with Full Force) (R&B #5)
[編集] ベストアルバム
* Live at the Apollo (1963)
* In the Jungle Groove (1986)
* Star Time (1991)
* 20 All-Time Greatest Hits! (1991)
* The Payback (1973)
* Get on the Good Foot (1972)
* Hell (1974)
[編集] 関連項目
* ブルースブラザーズ
* ゲロッパ!
[編集] 外部リンク
* James Brown - Godfather of Soul, Brown's official site.
* The James Brown Burn Team
* James Brown discography
* BBC Obituary: James Brown
* Burnett, Bugs. "Audience With the Godfather" -- Interview. The Hour, December 21, 2006.
* Lethem, Jonathan. "Being James Brown" -- Interview. Rolling Stone, June 12, 2006. with audio.
* Photo archive of James Brown by rock photographer Chris Walter
* PhotoGallery James Brown
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3