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かがみの中のおとぎ話コミュのサンタクロースの贈り物

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じ、時間がなくて今から直接書くのでタイプミスとかあったら
教えてね^^;


・・・2時間くらいで書けるかしら・・・





登場人物紹介

千倉 大輔
 私立高校に通う男の子。
 頭ダメ、ルックスダメ、運動神経ダメ。
 そんな彼がとあるチラシをもらったことから物語は始まる・・・


葉山 彩
 大輔と小学生のころからずっと同じクラスの女の子。
 大輔とは対照的に頭脳明晰、容姿端麗、スポーツ万能と学校の人気者。
 大輔がひそかに心を寄せている相手。


ノエル
 見習のサンタクロース。
 彼女が大輔に贈るクリスマスプレゼントとは・・・?

コメント(5)

 「……ふぅ、これでよしっ……っと!」
学校の温室で大輔は汗をぬぐいながら一人つぶやく。
もうすぐ部活は引退になる。
その前に後輩たちのために苗の準備をしていたのだ。
 「あら、千倉くん、まだいたの?」
顧問の先生が顔をのぞかせる。
 「はい。来年の苗の準備を……」
 「備品とかは足りてたかしら?」
大輔は頷く。
 「たぶん大丈夫だと思います。まぁ来年部員が増えるかどうか
  わからないですけどね」
大輔が苦笑いしながらいうと顧問の先生も苦笑いで返す。
 「私はもう職員室へ戻るけど、千倉くんはどうする?」
 「僕はもう少し準備してから帰ります。あ、鍵はちゃんと返しておきます」
 「うん、じゃあよろしくね」
そういうと先生は立ち去り、また大輔はひとりになる。
 「……さて、じゃあもう少し頑張ろう!」

 「ごめ〜ん!彩、ボールがあっちに行っちゃった!」
 「もう、気をつけてよね」
彩は温室のそばの花壇のほうへ近づく。
 「ボールは……あ」
そこには大輔がいた。こちらの様子にはまったく気付かずに花壇をせっせと
いじっている。
 「……」
 「彩〜!ボールあった〜?」
 「あ、ごめん!」
ボールを拾い、大輔のほうを少し気にしながら彩は友人の元へと走って行った。


初めて大輔を意識し始めたのは中学の時。
ずっと同じクラスだったこともあり、一言二言は話すようになっていた頃。
同じクラスの男子に仕事を押し付けられても嫌がりもせずに仕事をしている
大輔に彩は訪ねたことがある。
 「千倉くんはどうして嫌って言わないの?」
大輔はキョトンとした顔で彩を見る。
そして当たり前のようにこう言ったのだ。
 「だって……花のことは僕が一番知ってると思うから。
  花は知らない人が育てても枯らしちゃうだけだから。
  それに、僕は花をいじったりするのが大好きなんだ」
大輔はそういうとにこやかに笑った。


 「う〜……寒い……」
学校帰り、人通りの多い道を歩いていた大輔はそう一人ぼやく。
気温はすでに2,3度ほどまで落ちている。
 「……どうぞ〜」
少し前のほうでサンタクロースの扮装をした女の子がビラを配っている。
しかし誰一人として彼女の差し出すビラを受け取ろうとしない。
 「うぅ〜……このままじゃ帰れないよぅ……」
まるで周囲の人たちには彼女が見えていないように素通りしていく。
 「どうぞ〜……」
半分あきらめたような表情で大輔にも差し出す。
 「どうも」
そう言って大輔がビラをもらい、内容を見てみる。
 『クリスマスプレゼントを差し上げます。
  ほしいものを書いてポストに入れてください』
他にも書いてあったがこんな感じの文章だ。
これは何だ?と思った大輔は後ろを振り返る。
しかしそこには先ほどの女の子はおらず何も変わらないいつもの人盛りだ。
 「……何かのイタズラ?」
そう思いつつも腑に落ちない大輔であった。
 「プレゼントかぁ……」
一人、部屋でそうつぶやく。
さすがに書くのもどうかと思いつつ、やっぱり書いてしまう。
 「じゃ……『葉山さんとクリスマスを過ごせますように……』っと。
  って僕は何を書いてるの?」
というかすでにプレゼントじゃないような……と思いながらも
そのまま大輔は布団に入り、寝てしまった。

 「……ふむふむ、葉山さん……」
机の上に置いてある願い事を書いたビラを頷きながら女の子が見ている。
 「……ん……?誰かいるの……?」
 「あっ!バレちゃう!」
そう言って机の下に隠れる。
 「……誰かいた……よね?」
 「……」
大輔は電気をつけて周囲を見渡す。
おかしな場所は……あった。
机の下から赤い服の端が見えている。
 「……(泥棒?)」
恐る恐る大輔は机の下を覗き込む。
そこにいたのは今日、というか昨日ビラを配っていた女の子だった。

 「えっと……とりあえずお茶とお菓子です」
 「あ、ありがとうございますっ!」
 「それで……君は何でここに……?」
 「えっとぉ……実はですね、願い事の書き方がわからないんじゃないかなと
  思いまして」
……願い事の書き方?もしかしてあのイタズラのビラのことかな?
そう思って大輔は差し出す。
 「このイタズラのビラのこと?」
 「はいっ!……って!イタズラじゃないですよ!?」
 「イタズラじゃない?」
 「私、サンタクロースですもん!」
……サンタクロース?
 「それってあのトナカイに乗ってプレゼントを配る?」
 「はいっ!今はタクシーを使う人もいますけど」
 「……それって煙突から人の家に不法侵入しちゃったりする?」
 「はいっ!……って、人聞きの悪いこと言わないでくださいっ!」
ノエルはそういって勢いよく立ちあがる。
 「いいですか!サンタクロースっていうのは立派なお仕事なんですよ!?
  それを住居不法侵入だとか……」
 「で、でも、実際今してるよね……?」
 「う……そ、それは大輔さんの願い事をかなえるためなんです!
  仕方ないんです!!」
 「僕の夢をかなえる?」
ノエルは激しく頷く。
 「そうなんです!大輔さん!!」
 「は、はいっ!」
 「葉山さんって誰ですか!」
 「……は?」
 「だから!私は葉山さんって人を知らないんです!」
いや、それはそうだろう、と思うが言うわけにもいかない。
 「って!もう見ちゃったの!?」
 「はい!しっかりばっちりと」
じょ、冗談でも書くんじゃなかった……と後悔してももう遅い。
 「……あれ、でも知らないってことは……叶えちゃうの?」
 「え、叶えないでいいんですか?」
 「い、いや、だって物じゃないし」
 「サンタクロースは恋の魔法使いなんです!」
 「……そうだったっけ?」
 「そうだったんです!ですから、大輔さんの恋を応援しちゃいますよ〜!!」
……でも。
 「まだクリスマスじゃないよ?」
 「……あ」
 「うぅ……またやっちゃったよぉ〜」
ノエルはまるでコントのようにヨヨヨ……といった風に座り込む。
 「またってことは前にも?」
 「はい……」
少し涙目でノエルは頷く。
 「去年のクリスマスもいっぱいミスしちゃって……寝坊しちゃうし」
……そういえば慌てん坊のサンタクロースって歌があったなぁと
大輔は思い出す。
 「でもっ!」
また突然ノエルが拳を握りしめ立ち上がる。
 「今年こそはっ!大輔さんの恋を実らせて正式なサンタクロースデビューですっ!!」
 「あれ、やっぱりサンタクロースじゃないの?」
 「いえ、私、まだ『見習』ですから」
見習……。
やっぱり厄介事に巻き込まれたみたいだ。
それよりもこの状況に適応してしまってる自分にもびっくりだ。
 「えっと……それで君はこれからどうするの?」
 「大輔さんと一緒にいます」
……は?
聞き間違いだろうと思いもう一度聞き返す。
 「ですから、大輔さんと一緒にいます!」
 「何で?」
 「だって大輔さんの好きな方を見てもないですし……
  それに何かあったら助けてあげられます!」
いや、そういうことじゃない……と思いつつも、断る理由も思い浮かばない。
 「……じゃあ、今日のところは……」
 「はいっ!おやすみなさい!」
ノエルはそういうと部屋の隅に行く。
 「……」
 「よいしょっと」
どこから出したのか、枕と毛布が出てくる。
 「おやすみなさい〜」
 「ま、待ってよ!」
大輔はノエルを止める。
 「どうしたんですか?」
 「ど、どうしてここで寝るのさ」
 「私、夜露をしのぐ場所がなかったんです!
  助かりました〜」
……僕の話を聞いてない。
大輔はそう確信し、溜息をつくものの、このままではどうしようもない。
 「……じゃあノエルはベットを使いなよ」
 「でも大輔さんは?」
 「僕が下で寝るから」
 「え……」
 「女の子をそんなところに寝かせるわけにはいかないしね」
ノエルはびっくりしたように大輔を見つめる。
 「な、何?」
 「やさしいんですね!」
 「当たり前のことをしただけだよ」
恥ずかしくなり、そのまま床に横になる。
 「……ありがとうございます!絶対に大輔さんの恋をかなえてあげますっ!」
 「ありがとう……」
大輔はそう言うと、今度は深い眠りに就くのだった。
 「ん……朝かな……」
大輔は寝ぼけ眼で時計を見るといつもよりちょっと遅いくらい。
学校には余裕で間に合うだろう。
 「あ、そういえば」
ノエルはどうするのかと思い、ベットを見るが誰もいない。
帰ったのか、と思い朝食をとるためダイニングへと向かう。
 「あ、大輔さん、おはようございます」
 「おはよう……ってえぇ!?」
 「何大声出してんだい、大輔」
大輔の姉がニヤニヤしながらこっちを見ている。
 「ね、姉さん何か勘違い……」
 「どこでこんな可愛い子捕まえてきたんだい?」
 「えっと……大通りでビラを受け取ってくれたんです!」
姉は不思議そうな顔をして大輔に耳打ちする。
 「……可愛いけど変わった子だね」
 「だから何か勘違いしてるでしょ?」
してないしてない、と言いながら姉は鞄を持つ。
 「じゃ、あたしは仕事に行ってくるよ。……大輔、子供は作るなよ〜」
 「ね、姉さん!!やっぱり勘違いしてる!!」
 「……大輔さん」
 「は、はいっ!」
 「子供ってどうやったらできるんですか?」
 「……」

 「それじゃ、僕は学校に行ってくるよ」
 「はい」
ノエルが一緒に靴を履きながら答える。
 「……」
 「……どうしたんですか、いかないんですか?」
 「いや……ノエルは?」
なんとなく想像はつくが一応尋ねる。
 「私も一緒に行きます!」
 「やっぱりね……」

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