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合作小説「灰」コミュの第21章 思惑

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●・・・女・・・●

       

「何だか 騒々しかったわね。 あの日は。」

「ああ。」

           

二人は プラプラと歩いて居る。

此処は、神奈川県 中郡 二宮町の 押切橋 付近。

      

押切橋 郵便局を過ぎて 川匂歩道橋を超えると 吾妻神社があり、

二宮駅が見える地点に辿り着く。

       

ここから 西湘バイパスへ行くには右折。

小田原厚木道路が左に見える二宮交差点だ。

           

「あー、 こないだ通った道だぁ♪」

恵利は嬉しそうで有る。

    

「早く歩けよ! 追い付くぞ!!」

後ろからパッシングしながら ゆっくり近付いて来るのは 達也のセフィ〜。

    

本当は 皆で歩きたかったのだが 小ちゃい子供が居るので

断念した斎藤一家は 車で停車と進行を繰り返して居た。

        

葛川(クズガワ)を通り過ぎ 大磯町に入る。

「あー。 恵利の実家の近くには 諸葛川って有るんだぁ!」

     

少し 懐かしそうな 表情。

「小さい頃は、紗代と一緒に あの河を渡って 栗取りに行こうとして
 オジサンに 怒鳴りつけられたんだよ!」

     

「ふーん。」

愛想の無い返事は 琢也で有る。

    

「何? 何か、面白く無さそうだけど?」

「だって 俺、 二人で歩くもんだとばかり思ってたからさ。。」

     

ブツブツ言いながら、疲れたと 喚きながらの会話で有る。

心地良い 日差しが 眩しい。

       

「だって 皆 一緒の方が 楽しいじゃ無い? ねぇ!」

「まぁ そう言われれば そんな気も するけど。」

      

こゆるぎハイツの入口で 洋二が 手を振って居る。

洋蔵は すぐ先の六所神社で 新宿ミネリbarの繁盛を祈って居た。

      

国府新宿 を過ぎ 大磯警察署が右手に見える。

この辺は 国府本郷だ。

    

「本郷って 東京にも有るんじゃねぇ?」

「ねぇ。。って琢也、住んでたんじゃん? こないだまで!」

     

「ああ。そうだっけ?」

「んもう! 本郷と言えば、うちのリトルシスタァが通ってるトコよ♪」

 

「あー トーダイかぁ?」

「そ。 灯台もと暗し ってね! あたしは その日 暮らしだケド。」

        

恵利は そう言って チロリと舌を出した。

今、失業中で、仕事を探して居るのだった。

       

「お前、しかし こんなトコで 油売ってる場合なのか?」

「し〜〜ら なぁい♪」

          

何だか キャラが 紗代と類似している 恵利であった。

車の中でも会話が続いて居た。

     

「結局 義一は 来なかったもんねぇ、あたしのバァスディ。。。」

「俺が 昌子さん拾いに急に行っちまったからなぁ。。。」

          

「拾いに。。。って!」

昌子が口を挟む。 彼女も セフィ〜組で有った。

      

しかし、重量オーバー御礼の この二台で有るが。。。

ワゴンをレンタルする手も有ったのだが当日になり人が集まったのだ。

              

仕方無く、チャイルドシートを無理矢理寄せて、乗っては居るものの

密度は濃厚で まるで真夏の様な有様で有る。

           

まぁ これは 前のスカイラインにも 言えた事だが。

しかも、こちらは 調子が悪くて 何時 止まるか解らないときている。

       

「びっくりしましたよぉ! たっさん イキナリ居なくなるからぁ。。。」

ぶすくれたフリをするのは 当人の義一で有る。

    

「大磯警察署を見ながら 達也が呟く。」

「あーあ、 何か 嫌なコト 思い出して来た。。。」

             

「はいはい! 都合悪いコトは 忘れる、忘れる!」

妙な慰めと 子供の相手を同時にする紗代は 案外 器用らしい。

       

「・・・でぇ、嫌な事ってぇ?」

真剣なドライバー達也を刺激する 義一の毒舌。

      

新不動川と 橋を過ぎると 大磯城山公園が見えてくる。

ここに徹也のスカイラインが止まっている筈だ。

    

「不動温泉って言うのが 有ったなぁ。。。」

こちらは セフィの恵利の発言。

        

「不動だけに 動かず騒がず。。。

 まるで 恵利を想う 俺の気持ち そのものだなぁ。。」

     

何気に呟きがてらに告げる琢也を

勿論 シカトするのが 恵利の役目・・・?

     

洋二は その先の 小磯幼稚園まで 歩いて居た。

佳代が 少しの間だが 世話になったコトが有り、思い入れが有るらしい。

     

西小磯 を過ぎると R 134の看板が見えて来る。

右に曲がると 有名な江ノ島だ。

            

「あー 黄色の お家だぁ♪」

恵利が 嬉しそうに叫んだ。

         

「いいなぁ。。。」

「可愛いね。」

    

懲りない琢也は 恵利を交互に見ながら呟く。 

何時の間にか 疲れた二人は 徹也に拾われて居た。

            

「でもさぁ、こーゆー原色系の壁って。。紫とか有るけど

厭き易いと 思わない?」

            

「アキなら後ろだけど?」

琢也が後者のセフィを 指差す。

   

「んー。。。確かに。」

後部席の窓に 小さな指をペタリとつけて居るアキは

    

少し チャイルドシートを うざそうにしながら 

きゃっきゃっ。。と はしゃいで居るようだ。

         

「秋は 未だだよぉ。。」 と徹也。

さも有りなむxxx    納得の 一同。

   

大磯町の分離帯には松らしき木が茂って居た。

右側には 大磯プレイスと書かれた茶色の建物。

    

「あー。壁が凄く高いねぇ。。。」

紗代が 見とれている様子。

   

「ん? 中に家が有んのか?」

運転しながらの達也が かろうじて対応する。

   

「何かねぇ、ヒメジオン・・・かな? この花 キレイねぇ。。!」

「いやぁ 昌子さんの方がキレイっすよ!」

  

この わざとらしい応答は 義一。

「めっずらしー。」 茶化す達也。

    

一方 スカイライン内は。。。

「おお! 横浜ナンバー!」 感極まってる徹也。

    

「何だぁ。。。珍しくも何ともね〜よ、この辺じゃぁ。」

どうも琢也は 本日 虫の居所が悪いらしい。

          

「あ〜 こんな素敵な邸宅に住みたいわぁ♪」

「じゃ、一緒に住む?」

   

・・・相手が女性と成ると 優しい会話に代わるのだがxxx

「。。。。」 無言で応戦する恵利は冷たい眼差し。。。

   

が、東海道の松並木が見えてくると表情が一変した。

洋二も感慨深げだ。

   

「ん? 銃監道? チャカに監獄の道。。?」

洋蔵がバス停の名前を 読み上げる。

    

「おいおい ようちゃん ちゃんと読めよぉ。。。」

相槌を打つ 洋二も 「ようちゃん」 なのだが。。。

    

「疲れてるのよ、洋蔵(パパ)は。。。ね? 徹っちん!」

恵利は 絶好調がまたまた炸裂の様だ。

  

大磯中学校と 右には役場の看板が見える。

「俺等 中坊時代 何やってたんだろうなぁ。。。」

   

声には成らぬ 呟きを アクセルに込める徹也。

鴫立沢・シギタテ庵を超え、今度は さざれ石 大磯プール入口だ。

   

「あー やっと あの妙な車 行ったねぇ!」

溜め息混じりの紗代。

   

さっきまで、二台の先に 黒塗りらしきデカイ車が居たのだ。

EXPICT と書かれた後部窓のプレートが やたら目についた。

   

「何 言ってんだぁ! かっけぇよ! 良いなぁ。。。湘南。。。しかも 8ナンだぜぇ!」 

確かに義一の好きそうな雰囲気で有る。

   

「でも、キャンピング関係って税金が上がるんでしょ?」

男のロマン。。。紗代には解るまひ。。

   

「あー右へ行くと江ノ島のR134だよ! 左はR610!」

「どっちにするぅ?」

   

恵利と琢也のために、今日は シェーンを忍びながら

SEA WIND 周辺を ドライブしているだ。

   

徹也のスカイラインが前車の為、ナビは二人に

任せられて居た。

   

・・・とは言っても、ひたすら国道を直進しているので

ナビもクソも無いので有るが xxx

   

「ん? 大磯駅・・・葉神社?」

右側の大磯郵便局を眺めながら 琢也。

   

「なかなか 進まないねぇ。。。大磯って広いん?」

恵利は左の小さな和泉屋を見ながら呟く。

  

「あれ! 違うよ! R134は左斜め前じゃん!」

「お前、そんなの見りゃー 解るよ。」 

   

運転しながら徹也が言う。

恵利は 又 チロリと舌を出した。

   

「直進しても良いんだけど。。。」 

会話しながらでも ハンドルは外さない。

   

まぁ 当たり前の話だが。

やはり ダイビングの体験は 痛かったと見える。

   

「真っ直ぐだと 平塚・横浜。。。? ずっとコクイチ?」

「流石ドライブマシーン! 解ってるね!」

   

適当な相槌の琢也は 国道を理解しているのか

甚だ謎で有る。。

  

右に大磯どうぶつ病院の緑看板が見えて来た。

長者町のバス停を過ぎたところで 食事にする事にした。

  

恵利が 「パスタが食べたい!」と言ったので

右側の ジョリーパスタに入って 食事をした。

  

少し休んだところで、又 走り出した。

高麗架の歩道橋 手前付近から渋滞が酷くなった。

   

「あー 喰ってる場合じゃ無かったぞ!」

満腹の身体をさすりながら琢也が呟く。

   

東京68キロ 横浜36キロ 平塚2キロの看板が見える。

右側にはマック 高来神社 左は湘南平3、5キロ。

  

「マックのアイスコーヒーが飲みたぁい。。。」

「はは、紗代 好きだもんねぇ!」

   

「だけど前車が止まらないと無理だねぇ。。。」

泣く泣く 諦めモードの紗代である。

   

子供達も少し 疲れたらしく すやすやと眠りに付いていた。

花泉橋 古花水橋で平塚市に突入した。

   

この辺りになると 川崎・湘南ナンバーが増えて来る。

「夕方になりそ。。何処 行くのかねー 二人は。。。」 

   

徹也が叫んだ。 「お! 見ろよ!」

一同が振り返ると、派手なオレンジのバイクが後方に見える。

         

「でけー!」 「すげー! タイヤふってぇ!」 「どこの人ぉ?」

渋滞を ものともせずに すいすいと 人の波を縫って行く。

         

達也も そのデカイ単車に気付いて居た。

「ん・・・? 何かどっかで見たような。。。」

  

バイクは近付いて来る。  するすると 抜いて来たスピードを

除々に緩めると 運転席側へと抜けて来た。

  

丁度 達也の横側に ピッタリとくっついてくる。

。。。と思った瞬間、ゴーグルの様なメットから眼鏡が飛び出した。

  

「いやー 皆さんで何処に行くんすかぁ?」

島であった。

   

   



   

       

●・・・女・・・●

    

   

記念すべき日がやって来た。

今日のアタシは 何時にも増して 機嫌がイイ。

  

それも その筈!

何てったって 今日はアタシの バァスディだもの♪

   

ふふっ。

誰も居ない台所で一人 ほくそ笑む 姿。

  

女として すたれないように

磨きをかけなくっちゃ ネ!

  

ボディーラインをチェックしていた佳代の姿にも似ているのだろう。

満足気に微笑む紗代の気分を害するものは何も無い。。。

   

筈だった。

「ぎゃあああ!」

   

あ。 又 騒ぎ始めたな。

これが、現実の 痛いトコロ。

   

「はいはいはい。。。」

独り言を呟きながらあやすのも もう お手の物。

   

「2人目とも なればねぇ。。。」

誰にともなく 呟く。

   

だけど 沙代ちゃん。。。

独り言や、TVに向って話し掛けるコト。。。

   

それは。。。

オバタリアンの 一歩 手前 なんだよ!!

   

そんな台詞が どこからともなく 脳裏の奥で蠢く。

「まぁ いっか。 美人主婦とでも 銘打っといてくれる?」

   

相変わらず 心の中で 自問自答と会話を重ねる

紗代なのであった。。。

   

「でも。。。」

少し 物足りない風で 呟く。

   

ダーリン 貴方が 居なくっちゃね!

部屋の奥を覗いても 可愛い天使が眠っているばかり。。。

   

。。。と言えれば良いのだが

一人は泣き叫んでるし。。。

   

あき! あき!

怯えない程度の音量で 我が子に 呼び掛ける。

   

最近 CMで 見掛けたんだよね。

あの 桃ちゃんが 台所で揺りかごを足で揺らしながら

   

包丁で調理をしているトコ。

あたし、料理しながらあやすなんて出来ないもんなー

   

。。。なんて TVを見ながら呟いたら

達也が 言ったっけ。

   

「俺も。。同時に2人の女性を愛するなんて出来ない

 不器用な男なんだよ。。。」

   

うふふ。

「そんなのアタシが 1番よぉ〜っく 解ってるコトよ♪」

   

最近の2人の流行りゴト。

『必殺 中学生ちゅ〜☆』

   

これが、マイ・ブーム ならぬ

our・ブーム な 2人。

   

深い想いを 微かに表現するのが1番良いのよ。

なんて言いながら、少しだけ 物足りない。

   

人生 このくらいが 丁度良いのよね。

何にでも 満足してしまったならば

   

後は 駆け上がった階段が壊れるのを 待つだけなんだもの。

そう 自分に 言い聞かせながら。

   

ずるずるっと 揺りかごを台所に 引きずって来る。

台所と言っても、紗代の提案で 部屋の一角に有るものだしね。

   

「ほら、ドラマに出て来る様なシチュエーションって有るじゃない?」

「お前、ほんっとに そーゆーの好きだよなぁ。。。

   

「先ずは見掛けから。。ってか?」

「やぁねぇ。。。タックンは違うわよ?」

   

「ん? それって 褒められてんのか 貶されてんのか。。。」

解せない表情をしながら悩む主人を騙し騙しの部屋の区切りから

   

家具選びが とても懐かしい。

何だかんだ言っても 結局は紗代の言う通りにしてくれる

   

ダーリンが大好きなのよね♪

床は 夏へ向けて この間 フローリングの部分を多くしたから引きずりやすい。

   

台所へ続く部分以外は、カンチが這いずり回るから

カーペットは外せないのだけれど。

   

だけど、逆に言えば ノミさんが カンチと一緒に

ハイハイして来たら困るよなぁxxx なんて 思いながら。

   

この揺りかご 選ぶのに苦労したんだよね。

有るようで 無いんだな、 足つきの揺りかご。

  

「コロコロの揺りかごが イイの♪」

「へっ?!」

  

「ほら! 言うなれば チャリンコの補助輪みたいな!」

「。。。乳母車と言ってくれ。。。」

  

あの時の タックンの顔も 最高だったわよね!

ふふ。

   

いけない。

最近 富に 『思い出し笑い』 が 増えて しまいそうで。

   

これが スーパーへ買出しに行く途中で 

一人 駐車場で ニンマリしてたもんでから。。。

   

「あそこの奥さん とうとう。。。」

「可哀相に。。。」

    

「あのハイテンションって 天然を超えて、とうとう

イカレポンチになってしまったのね。。。」

   

なんて 同情 兼 やっかみ(?) の 

近所の主婦の井戸端会議。。。を超えた水の中に埋まってしまうに 違いない。

   

「嗚呼 そうしたら アタシは 最高の主人公(ヒロイン)に。。。」

なぁんて 嘘っ!

   

そうしたら 言い返してやるんだもんっ♪

「あらぁ 奥さぁん!イカレポンチって美味しいんざますのぉ? 

   

「あたし、フルーツポンチが大好きでしてよ♪」 ってね!

それも、最高級の嫌味たっぷりの満面スマイルでね!

   

。。。いけない いけない。

どうも 紗代の妄想は

   

留まる処を 知らぬようである。。。

特に、相手をしてくれる者が居ないと。

   

(この場合 天使2人は

昇格しないんだもんねぇ。。。)

   

♪ジャジャジャ ジャ〜〜ァアアン♪

突然 鳴り響く 「運命。」

   

この曲名 選択も どうかと思うのだが。。。

そう言えば、先日 雅代ちゃんの寝床のテレビの上にヴェートーヴェンの置物が二つ有ったよなぁ。。。

   

ブックエンドってヤツ?

あたし、着メロは Night of fire なんだけどネ♪

   

だって ダウンロードするのめんどいから

既存ノモノから選んだもんだもぉ〜ん。

   

独り言は やはり続くようで有る。。

「もう 五月蝿いったら!」

   

最近の広告メールったら ひっきり無しで キライ。

メルアドを いくら替えてみたって 意味が無いんだもの!!

   

でも、愛しのダーリンからのメールは

絶対に逃したく無いっ!

   

紗代のメルアドは 愛が溢れるアドレスになっていた。

my.darlin-tattu.lovelove@docomo.ne.jp

   

「おい。。。本気(マジ)かよ。。。」

なんて 照れながら タックンも 嬉しそうだった。

   

。。。な、なんて アタシのオゴリかしら?

ま、いっか!

   

広告メールって 幾らメルアド変えても来るのよね・・・

相手も馬鹿じゃないんだから。。。

   

「お前 知ってっか? 広告メールって受信にも金かかるんだぜ!」

なんて タックンは言ってたけど。

   

ホントなのかなぁ。。。

まぁ ネコも杓子もドコモだから 仕方無いと言えば

    

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