恋して菊地くんコミュの恋して菊地君！　第３話

「恋して菊地君！」　テレビ東京
１４：００～

※本文を分かりやすくするための参考資料として関連コミュ参照のこと

杉山は浮かれていた。なぜなら今日は念願の菊地君と一緒に下校する約束をしていたのだ。

下校のチャイムが鳴る。「菊地君、帰ろっか」「おお、いいぜ」

学校の帰り道は長いくだり坂になっている。何を話せばいいのか舞い上がった杉山は何もしゃべれないでいた。

その雰囲気を感じていた菊地ではあったが女の子とあまりしゃべったことがない彼も静かな空気に飲み込まれないように口笛を吹くのが精一杯であった。

あ～もうどうしよう。このままじゃ菊地君と何も話せないで家に着いちゃうよ～～～。もうもう杉山のばかばか！本当にばか！うんこたれ！甲斐性なし！ミジンコ！ゴキブリ！

などと考えていたらふいに菊地君が声を出した。「近道しようぜ」

そこは人通りが少ない道ではあるが広い道よりは５分ほど短縮できる道であった。

杉山は菊地と少しでも一緒にいたかったが、ふいにしゃべりかけてきた勢いで思わずうなずいてしまった。

ひとけのない道を無言で歩く二人、ＢＧＭは菊地の口笛（オレンジレンジ）

「菊地君。口笛上手だなぁ」などと思っていると杉山の目に不良達がたむろしているの姿が入ってきた。

何事もありませんように祈るように歩く杉山の願いは叶わなかった。不良達は二人を取り囲み。

「へいへい、男前！不細工な女連れやがってよ。ここを通りたきゃ通行料払ってもらおうかメーン」

なにそれ？ディスってんの？そう思うことは出来ても怖くて杉山は声がでない。　

その時だ、菊地の口笛（上海ハニー）がふと止まった。

菊地が重い口を開く。「お前らに払う金など無い！」その言葉を聞いた不良達の顔は見る見るうちに怒りの色へと変化していった。

「野郎！この男前をやっちまうメーン！！」５人の不良達がいっせいに菊地に襲い掛かってきた。

「菊地パーンチ」「菊地キーック」「菊地チョーップ」「菊地大車輪」「菊地目潰し」「菊地ナイフ」「コンビニの菊地」「菊地総理」「菊地オリンピック」「菊地アラーム」「ＵＳＪ菊地」「菊地フェニックスーーーー」

次々と技が放たれ５人の不良はすべて地面に倒れていた。

そして不良達に向かって菊地は一言、「別にお前らがここでたむろしようとかまわんが、人に迷惑をかけるのはやめるメーン。」

どうやら菊地はすぐ影響を受けてしまう性格らしい。

そんな菊地をさらに好きになっていく杉山。二人はどうなってゆくのだろうか？

秋の夕空に菊地の口笛（ロコローション）が響いていた。