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シークレットゲームコミュのシークレットゲーム 〜おまけエピソード〜 第3話[戦いは(間違った方向に)過激さを増して]

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第3話[戦いは(間違った方向に)過激さを増して]                作者:桐島成実


〈参加者ペア一覧〉〈残り7組中7組)

・エーススペード【御剣総一】&エースハート【桜姫優希】・・・幽霊でも活動中

・ツークローバー【葉月克弘】&ツーダイヤ【陸島文香】・・・和気藹々と準備中

・スリースペード【高山浩太】&スリークローバー【長沢勇治】・・・クールなフリして一休み

・セブンクローバー【手塚義光】&セブンダイヤ【漆山権造】・・・チョイワルオヤジ風(失礼)に活躍中!?

・ジャックハート【姫萩咲実】&ジャックダイヤ【郷田真弓】・・・相性最悪?最高?不明のまま苦戦中

・クィーンダイヤ【北条かりん】&クィーンハート【色条優希】・・・仲良く手をつないで移動中

・キングスペード【綺堂渚】&キングハート【矢幡麗佳】・・・あまりの条件に戸惑い中

〈司会進行役〉・・・【スミス】・・・いつも通り邪な笑いを浮かべてます

〈特別ゲスト〉・・・【北条かりん】&【麻生真奈美】・・・今回は傍観者を決め込んでいます



優希「うぅ〜」

かりん「どうしよう・・・」

とある部屋へとやってきたかりん達2人。彼女達もまた、自らの課された条件に困惑な表情を見せていた。

かりん「この、目の前に作られた豚肉料理を食べろ、っていうのが条件なんだけど・・・」

かりんはそう言って手に持っていた皿盛りの料理を前に出し示す。

その料理はとてもおいしそうで、誰でも簡単にクリア出来そうな条件ではあった。

だが彼女達は頭を抱えていた。もちろん、豚肉料理が嫌いなわけじゃな
く、毒が入っているのでは?という懸念がある訳でもない。

優希「この状況で、食べなきゃいけないの・・・?」

いつもの元気な優希の姿は失せ、完全に動揺している。

優希が料理の少し向こう側へと視線を変える。するとそこには、

(^@^)ブヒッ

(^@^)(^@^)ブヒッブヒッ

(^@^)(^@^)(^@^)(^@^)(^@^)(^@^)(^@^)(^@^)ブヒッブヒッブヒッブヒッブヒッブヒッブヒッブヒッ

そう、大量の生きたブタが、あちこちに放牧されていたのであった。

かりん「ブタの集団の面前でブタ肉を食べろ、・・・なんて恐ろしい罠なの」

目の前に居るブタ達は、皿に盛られた同類に気づいているのだろうか?そんなどうでも良い考えがよぎる。

するとそこに、天井に備え付けられていたスピーカーから、ものすごくほのぼのとした会話が聞こえてきた。

真奈美『この豚肉美味しいよねぇ〜』

かれん『うんっ♪味付けもサイコーですね』

優希「!こ、この声って・・・(汗)」

かりん「あ、あの2人ぃ〜!!私達が直面している問題を完全にスルーしてくれちゃって」

かりんは衝動的に、スピーカーの横にある、かれん達が映ったモニター相手に怒鳴りつける。

かりん「ちょっとアンタ達!この状況を見て、よくもまぁ食事が出来るわねっ!?」

(^@^)ブヒィ〜

優希「うぅ〜・・・」

するとかれん達は、かりんが呼びかけているのに気がついたのか、食事しながら手を振ったりなんかしている。

かりん「こっちはアンタ達みたいに、暢気で陽気で無神経で、神経が図太くて非情で、周りの空気をまるで読んでいない冷血女じゃないのっ!!?」

かりんの生涯で、今までに無いほどの罵詈雑言の数々を連呼していたが、当人には聞こえてないみたいだった。

優希「ど、どうしよぉ」

かりん「ま、待って!何か方法を考えるから」

そう言って、手を額に当ててしばらく考えていた所に、『周りの空気をまるで読んでいない』代表格が姿を現した。

スミス『やっほ〜!苦戦してるみたいだねぇ??』

かりん「!これだっ!?」

かりんは一体何を思ったのだろうか?突如目の前のスミスのカボチャ顔の部分を掴んで引っこ抜こうとする。

スミス『うわぁぁぁっ!?ボ、ボクは畑に埋まってる大根じゃないんだぁ〜!!!』

かりん「大根じゃなくて、カボチャでしょ!?」

スポッ!?

ものの見事に引っこ抜かれたカボチャの被り物?を、やはり何を思ったのか、それを優希の頭に勢い良く被せる。

ガボッ!!

かりん「これで視界を防げば、ブタさん達を見なくても食べれる!」

なぜこの考えに至ったのか、どうして他の有り余る選択肢を全て捨ててコレを選んだのか。誰にも、かりん自身も分かっていなかった。

と、いうより、かりんが代わりに食べれば良い、という考えをなぜ最初から捨てているのか?いや、恐らくかりんは気づいていないのだろう。

何はともあれ[優希+スミス]という、一種の組み合わせが出来てしまったのだ。

優希「・・・・・」

かりん「ゆ、優希・・・?」

突如動かなくなった優希の顔を覗き込もうとするが、カボチャに隠されて、その表情を窺い知ることが出来ない。

優希「ポピーーーーー!?」

かりん「きゃぁぁっ!?」

突如ロボットがオーバーヒートしたかの様に、蒸気を噴出す優希。それを呆然と見守っていると、

優希『とぉー!!!』

突然動き出したかと思うと、何やら決めポーズの様なものを決めだす優希。

優希『私の名前は優希☆パンプキン!!地面の底から生えてきた、正義のヒロイン!!』

かりん「いや、ヒロインって・・・」

とてもそんな格好には見えない、と言おうとしたが、それを聞かずして、優希はただひたすらに続ける。

優希『ワルモノ達を見つけたら、この私が食べちゃうぞぉ〜!!?』

と、何かに目覚めた優希はそう言い残し、その場を素早く立ち去ろうとする。

かりん「いたっ!いたたたっ!!」

当然ながら手錠で繋がれているので、引張られるかりん。

この時になって、よぉーやく、自分の浅はかさを理解したかりんであった。



・・・
・・・・・


麗佳「な、何よ、コレ!?」

渚「こ、こんなの嘘です〜!?」

各々が持っているPDAの条件を見た2人は、あまりの内容にしばし呆気にとられていた。

すると、備え付けられていた近くのモニターが突如起動し、画面上に新たなスミスの顔が一面に映し出される。

スミス2号『あー、もしこの条件をクリアできなかった場合のペナルティとして、キミ達の恥ずかしいあれや、これなんかを、キミ達の知り合いにバラまく事になっちゃうよ〜』

そして画面が何度か切り替わる。

麗佳「!?いやぁぁぁっ!!やめて!!やめなさいよっ!?」

顔を真っ赤にして、手をブンブンと振って猛烈に抗議する麗佳。

渚「い、意地悪ですよぉ〜!?」

驚きに目を見開きつつも、彼女なりに反発する渚。

スミス2号『そうされたくなかったら、制限時間内に条件をクリアする事だねぇ〜、あと3時間ほどかな?』

赤面の2人を完全に無視し、言いたいことだけ言って、画面から姿を消す。

麗佳「くぅ・・・。し、仕方ないわ。か、覚悟を決めるしか」

渚「私、こんなの嫌ですぅ〜・・・」

麗佳「私だって嫌よ!?でも、仕方ないじゃない・・・」

戸惑いつつも、彼女達はとあるペアを探し出す。スリーの数字を持っているペアを。


・・・・・


高山「これが条件か。・・・誰かと対峙せよ、という意味だろうか?」

高山も長沢と共に、PDAの画面を確認していた。そこに書かれていた条件は以下の通りだった。

【第2のゲーム開始より3時間以内に、紫の旗を取得する事】

長沢「旗は全員持ってるみたいだしね。絶対そうだって!」

高山「ふむ・・・」

そんな2人の前に、別のペアが近付いてきた。

渚「あ、あのぉ、高山さん、長沢くん」

高山「むっ?」

麗佳「あなたたち、スリーのカードの持ち主よね?」

そう問いただされた高山達2人は、互いに視線を合わせ、話しても問題ない事を確認する。

長沢「ああ、そうだけど。何か用?」

その際、高山達は素早く2人の持つ旗の色を確認する。

その色は緑。どうやら高山達が探している旗の色では無さそうだ。

渚「あ、あのぉ・・・、実は、ですね・・・」

とたんに歯切れの悪くなる渚。高山はその様子から、何か不審な感があると読み取った。

渚「うぅ・・・。ボソボソ・・・」

高山「ん?」

麗佳「・・・ってわけよ」

そう締めくくるが、何を言っているのかはっきりとは聞き取れない。

長沢「はっきり言ってくれよ!姉ちゃん達」

麗佳「だから!あなた達を誘惑するのが私達の条件なのよっ!?」

半ばヤケになった麗佳は、赤面しながらそう答えた。

長沢「・・・はぁ?」

当然ながら、その場の空気が固まった高山達2人。麗佳は勢いにまかせて、大胆な事を続ける。

バサッ!

なぜか麗佳達2人は、全身に布地を巻いていたのだが、2人はそれを脱ぎ捨てる。

長沢「!なにっ!?」

高山「ほう?」

その下には、あまりにも大胆な格好をした2人が・・・。

さすがの2人も、あまりの展開に最初驚きを見せたのだが、誘惑出来ているかと言えば、そうではなく。

高山「・・・・・」

長沢「・・・けっ」

渚「あ、あのぉ〜」

恥ずかしさを全力で隠そうとしている渚だが、誘惑している対象の2人に問いかける。

高山「・・・なんだ?」

その高山は、遠くの方で壁に腰掛け、タバコをふかしている。その目線は渚達とはまるで別の方向にむけられていた。

その表情には変化がなく、照れているのでなく、本当に興味がないようだった。

渚「私達の為に振り向いてくれませんかぁ〜??」

懇願する渚に対し、高山は目線を向けないまま答える。

高山「厄介ごとには巻き込まれたくはない」

そうキッパリ言い切る高山。

長沢「右に同じ」

隣に座っていた長沢も続く。

麗佳「ま、待ちなさいよ!?これじゃ、まるで私達がバカみたいじゃないの!?」

高山「恨むのなら、主催者側を恨むことだな」

長沢「右に同じ」

全力で恥ずかしがっている女性2人に対し、まるで無関心の男性2人。その様子は滑稽であった。

渚「私達って、そんなに魅力がないですかぁ〜?」

高山「さあな。よく見ていないからわからん」

長沢「右に同じ」

麗佳「い、いいからさっさとこっちに向きなさい!」

高山「指図される言われは無い」

長沢「右に同じ」

まるでコントの様な言葉のキャッチボール(ほとんど暴投?)は続く。

渚「あなた達は、男の子ですよねぇ??違うんですかぁ!?」

高山「年は食ったが、一応な」

長沢「年は食ってないけど、右に同じ」

高山「第一、相手に困っているわけではない」

長沢「右におな・・・」

一瞬、長沢の思考が止まる。

長沢「・・・今なんて言ったの?オジサン」

高山「相手など、掃き捨てるほど居るということだ」

そう言いきって、タバコの煙を口から吐き出す。

長沢「え〜?・・・結構お盛んだったんだな」

高山の変わりに、モニターと共に突如現れたスミスが答える。

スミス2号『実はそうなんだよぉ〜。ちなみに、高山さんのハーレム映像がコチラっ!??』

モニターのスイッチを押す前に、高山の銃が火を噴く。

ズドォーン!!?

スミス2号『ぐぉぉぉっ・・・』

その弾は見事にスミスの頭を貫通。そしてその場に力なく倒れるスミス2号。

短時間の内に、2体ものスミスが犠牲になってしまったのだ。

長沢「うわっ。もう滅茶苦茶だな、こりゃ・・・」

長沢の呟きを無視し、高山は腰を上げて立ち上がる。

高山「・・・時間だ。いくぞ長沢」

長沢「ああ、もうそんな時間か。じゃ、さっさと片付けるか」

そう言い残し、その場を立ち去る2人。残されたのは、固まったままの哀れな2人。

渚「私達って一体・・・」

麗佳「もう、お嫁にいけない〜・・・」

2人きりになって改めて、自らの恥ずべき行為を悔いたのであった。

そんな2人を通路の角から覗き込んでいる視線が一つ。

漆山「うぉぉっ!?極楽至極じゃあ〜」

それは漆山だった。一連の様子を見ていた漆山は、すっかり興奮しきっている。

漆山「も、もう我慢ができんっ!?さっそく彼女達をいただくと・・・」

もちろんゲームの参加者である漆山にも、パートナーが存在するわけで。

手塚「ちっ!もういいだろ?早く解除条件をクリアしにいこうぜ?」

口では軽く言っているものの、力ずくで漆山を引きずっていく手塚。

漆山「ま、待ってくれ!今良い所なんだ!?」

手塚「ったく!あとでじっくり見りゃいいだろ!?条件をクリアした後にな」

漆山「うおおおおおっ」

手塚「手錠に、騒ぎ立てるオヤジ。これじゃまるで、のぞきの現行犯で強制連行!ってか?まったく・・・」

やれやれと言わんばかりの手塚は、ターゲットである『2』の持ち主の所までたどり着いた。

手塚「待たせたな」

葉月「やあ。待っていたよ」

手塚たちを待ち受けていたのは、葉月、文香の2人であった。

手塚「おうおう、ちゃんと用意出来てるじゃねえか」

葉月達の前に並べ立てられているのは、ワインやウィスキー、日本酒やその他様々な種類のアルコール類だった。

それらが床の1点に並べて置かれていた。その数は100本に迫る勢いだ。

手塚「一応確認しておくが、この酒類の飲み比べをして、先に酔いつぶれた方が負け、ということで間違いないな」

文香「ええ、間違いないわ」

手塚「に、しても相手が悪かったな。俺ぁ、意外とアルコールには強いぜ?」

文香「あら?私だって自信はあるわよ?」

そう言って手を腰に当てる。これは自らをアピールする時の文香のクセだった。

葉月「僕はあんまりお酒には強くないなぁ。漆山さんは?」

漆山「あ?ああ、俺は・・・」

手塚「弱いんだったな、確か。どこぞのエピソードで酔いつぶれて寝ていた、とかほざいていたしな」

漆山「むぅ・・・」

手塚「だから、オッサンが唸っても可愛くもなんともねえぞ」

漆山「ほ、ほっとけ!」

葉月「まあまあ、じゃあさっそく始めようとしようか」

それを合図に、各々のジョッキにワインを注ぎ込む。

文香「ワイングラスじゃないところが、風情がないわよねえ」

葉月「コンクリートの塊の中だしね。もっとこう夜景を見ながら・・・」

手塚「んなこたぁいいから、とっとと始めっぞ」

そして1杯、2杯・・・10杯目に到達した。

量はともかく、すべてのアルコールの度数が高い為、必然と酔うのも早くなる。

手塚「うおぉ、結構キツイぜ・・・」

漆山「ふ、ぐ、彼女達の・・・、麗しい姿を見るんだぁ!」

漆山も手塚の予想に反し、奮闘していた。恐らくさっきの渚達の姿を再び見ようと、必死で堪えているのだろう。

手塚「ったくよぉ、エロパワーだけは健在ってかぁ?」

心なしかろれつが怪しい。

葉月「うむぅ、やはり歳かな?もう酔いが結構・・・」

文香「あらあらぁ、もっと頑張んなさいよ、おじ様」

4人揃って完全に酔っ払いだ。

そして11杯、12杯と続き。

漆山「麗しの彼女達の・・・為。再びあの姿を・・・、見る、為、なん、だぁ〜」

次々とジョッキに注がれる恐るべき悪魔の液体。それを飲み干しつつまるで呪文のごとく唱え続ける漆山。

そして13杯目、ついに脱落者が・・・!

手塚「ぐほぉっ」

勢い良くウォッカを吐き出す手塚。そのまま床にひっくり返ってしまった。

文香「あらぁ?でかい口叩いてた割に、たいしたことないのねぇ〜」

手塚「こ、こんな・・・バカな。この、俺が・・・」

すると手塚の視線にあわせて、文香が何かを見せ付ける。

手塚「こ、コイツは・・・?」

ほとんど意識が混濁しつつ、それにピントを合わせようとする。どうやら金属製の缶のようだ。

文香「実はねぇコレ、アルコールがそのまま入っているのよねぇ〜」

手塚「んだとぉ!?」

文香「でぇ、これを事前にあなた達が飲む酒に割り増ししてたってわけ」

飲む量に差が出ない様に、ペア別に同じ酒を分けて配列していた。その内、手塚たちが飲む分に、アルコールを含ませたというわけだ。

手塚「ゴホコボッ!ん、んなのありかよぉ!?」

文香「ルール違反じゃないしぃ〜、というか、ルール自体無い様なモンだしねぇ」

すると葉月も何かを取り出す。

葉月「僕はコレ。付き合いで同僚と飲む事があるからねえ。事前に酔い止め薬を飲んでいたってわけさ」

葉月と文香は、満足そうに笑顔を浮かべる。

手塚「く、くそったれ・・・卑怯者がっ!?」

文香「卑怯者の筆頭に言われたくはないわねぇ〜」

葉月「大人のズルさって、こうやって使うものだと思うよ?」

手塚「ぐっ、・・・漆山のオッサンは・・・」

漆山はいまだ奮闘していた。だがそれも14杯目で限界だった。

漆山「ぐぉぉぉぉっ!!」

泡を吹いてひっくり返る漆山。きっと夢の中で再び麗しい彼女達と再会している事だろう。

葉月「僕たちの勝ち、と見ていいようだね」

すると手塚たちが倒れこんでいる床が突如開き、落とし穴に真っ逆さまに落ちていった。

手塚「ぬおっ!?」

淵に指を引っ掛け、しぶとく堪えようとする手塚だったが、あまりの酔いに、頭に思い切り衝撃が走った。

更に漆山の落ちる重さに引張られ、耐え切れずにそのまま落ちていく。

手塚「畜生ぉぉっ!?このオッサンと組むと、ロクなことがねぇ!!・・・」

それ以降、彼らが再び葉月達の前に姿を現すことはなかった。

文香「あららぁ、落ちちゃった」

まるで意に介していない文香。

葉月「ううむ」

途端にふらつく葉月。それを反射的に文香が受け止める。

文香「だ、大丈夫かしら?おじ様」

葉月「む、ふふふふふっ。妻も娘もここには来ないだろうし。どうだい文香くん、今夜一緒に・・・」

文香「やぁだぁ!おじ様のスケベぇ〜」

この絡み酒の応酬はしばらく続いたのであった。



・・・
・・・・・


郷田「ホラ!私の手に捕まりなさい!」

一方の郷田&咲実ペアは、落とし穴の罠に咲実がハマッてしまい、手錠の影響でかろうじて落ちずに済んでいる状態だった。

咲実「す、すみません!郷田さん!」

郷田「いいから、早くっ!!」

郷田にとって、咲実の存在はどうでもよかったが、このままでは自分まで落ちてしまうと考え、ひとまず助けることにしたのだ。

咲実「はあっ、はあっ」

なんとか落とし穴から脱出する事に成功した咲実。

郷田「全く、しっかりしなさいな!」

郷田は強い口調で叱咤する。

咲実「ご、ごめんなさい」

言われた咲実は、律儀にお辞儀をしながら謝罪する。

郷田「紫の旗は落としていないでしょうね?」

咲実が持っていた旗が、今も手に握られている事を確認すると、体勢を崩してだらしなくなる。

郷田「はぁ〜、やれやれ。何で私がこんな事をしなくちゃいけないのかしら」

本来ならば、数少ない休日を好きに過ごす予定だったはずなのだ。

会社のカリスマ社長という立場上、まとまった休日を取れる事は実に少ない。

仕事熱心な彼女は度々休む事を良しとせず、他の社員が休みであっても1人仕事をしているほどなのだ。

郷田「今頃、仕事の事は忘れて、家でビール片手にゆっくりしてるはずだったのに・・・」

ひととおり愚痴をこぼしていた郷田だったが、そんな事をしている場合ではないのは重々承知。再び行動に移るのも早かった。

郷田「ええと、私達のクリアしなくてはならない条件は確か、『青の旗を持っているペアから、旗を奪う事』よね?」

すぐ傍に居る咲実にそう確認する。

咲実「はい。間違いありません」

郷田「ただ、これは私の勘だけど、その青の旗を持っているペアも、同じ様な条件ね」

咲実「と、いいますと?」

郷田「そのペアは、私達の旗を手に入れる事が条件、だと思うわ」

確証がある訳ではないが、ゲームとしてはそんな展開が最良だろう。

郷田「っと、どうやら勘は当たったみたいね」

咲実「えっ?」

郷田の発言に、驚きの声を挙げる咲実。郷田の目線はある1点に向けられていた。

高山「ふむ、奇襲は失敗か」

その声の主は、青い旗を持っている高山だった。その手にはマグナム式の拳銃が握られており、その銃口は郷田達に向けられていた。

長沢「あ〜あ、やっぱこんなコソコソと近付くんじゃなく、一気に突撃した方が良かったじゃんかよ」

隣には長沢も居て、やはり高山と同じ拳銃を手にしていた。

高山「距離があっては奇襲にはならん。もっとも、反響し易いこの狭い通路では、成功する方が稀だ」

咲実「え!?え!?」

郷田「逃げるわよ!!」

動揺して首を左右に動かしている咲実の腕を、郷田が掴んで走り出す。

長沢「あ!待ちやがれっ!!」

高山「慌てるな。予定通りだ」

高山の言うとおり、これは想定範囲内の事だった。それを示すかのように、郷田達が逃げた方の通路から、突如ガスが噴出す。

郷田「なっ!?こ、これは催涙ガス!?」

それに気づいた時は、もうすでに少し吸い込んだ後だった。

咲実「こぼっ、ごほっ!?」

2人揃って咳き込んだ為、バランスを崩してその場に倒れこんでしまう。

長沢「これで袋の鼠だな」

高山「近付きすぎて、ガスを吸わない様にな」

長沢「わかってるって!」

長沢は持っていた銃を構え、郷田に照準を合わせる。

そして引き金を引こうとした瞬間―

??『そこの悪党!!待ちなさぁーい!!?』

突如高山達の後ろの方から、そんな声が聞こえてきた。

長沢「な、なんだ!お前はっ!?」

優希☆パンブキン『弱き者の助けを聞いて飛んできた、正義のヒロイン!優希☆パンプキンとは、私のことだぁー!!!』

長沢「・・・はぁ?」

途中から何を言っているのか、長沢には理解出来なかった。

郷田「な、何なの、あなたは!?ひょっとして、バケモノ!?」

優希☆パンプキン『ちがぁーう!!私の名は優希☆パンプキンなの!!』

高山「おばけかぼちゃか?」

優希☆パンプキン『だから、違うって言ってるでしょ!?』

咲実「助けを聞いて飛んできた。って、私達呼んでないんですけど・・・」

優希☆『うるさぁい!?ここは私の出番なのっ!』

かりん「はあっ、はあっ、つ、付き合わされる私の身にもなって・・・」

こうなった元凶である事を忘れたかりんは、完全にヘトヘトになっていた。



・・・
・・・・・


高山&長沢、郷田&咲実の戦いに乱入した優希達。一体この後どうなってしまうのでしょう??
次回は第4話[もはや常識さえも破壊して]完全に舞い上がっていくプレイヤー達。果たして彼らと彼女達は、いずこへ向かおうとしているのか、乞うご期待♪


〈この頃、舞台裏では・・・〉

葉月「む、ふふふふふっ。妻も娘もここには来ないだろうし。どうだい文香くん、今夜一緒に・・・」

文香「やぁだぁ!おじ様のスケベぇ〜」

葉月「うぅーむ、久しぶりに若い頃を思い出し・・・んん?何か殺気が・・・!?」

明海(葉月の娘)「お〜と〜う〜さ〜ん〜!!?」

そこには、表情こそ微笑んでいるように見えるものの、額には青筋を立てて、黒い炎の様なものを身にまとっている葉月の娘がっ・・・!

この後、しばらく修羅場と化してしまいました・・・。

コメント(19)

もう駄目………腹抱えて大爆笑ですよwww
まさか優希があんな性格になるとはwww
それにしても麗佳さんと渚さん、どんな姿で高山達を悩殺したんだろう………
見てみたいな〜〜〜



麗佳「だったら後ろを向いて見なさい」
渚「今私達はその姿になってますよ〜〜〜」



え!?マジ!?それじゃあ早速!!!(ズガーン
ほわとと@千尋LOVEさん、ようこそいらっしゃいました♪

今回の小さい方の優希ちゃん、新たな力を手に入れて、この後果敢に暴走?していきます!

対するは高山&長沢ペア!勝負の行方はいかに!?

今回、銃器の音が多方面で響き渡っています。あちこちに看板が立てられており、そこには【銃弾飛来・注意!】と書かれています。

ですから、十分注意を・・・

ズドォーン!!

桐島(作者)「あぐぅっ!!?」

手塚「俺達を落ち武者にした、お礼参りだっ!!」

・・・麗佳さん達のキワどい姿と合わせ、【危険人物・注意!】の看板も足すことにします(><)

麗佳、渚ペア…かわいそすぎるあせあせ(飛び散る汗)ついでに高山のハーレムとか見てみたかった手(パー)笑 てか高山がハーレムしてることを知ったときの長沢の反応…羨ましかったのか?と内心微笑みながら読んでさまいましたぴかぴか(新しい)来週も楽しみにしております。
もりへいさん、いせっしゃいませ〜♪

進行役のスミスは今回、プレイヤー達に様々な試みを仕掛けています。けれど、それ相応の傷みも喰らっています(笑)

今回脱落した手塚&漆山ペアですが、今ゲームの場合は型どおりに進まないのが通例なので、何らかの形で再び介入してくるかもしれません。

高山さんの本来の設定としては、酒と煙草が好きなのですが、今回女好きという設定が新たに加わりました。なんか、ただの遊び人と化してしまっている気がするのは気のせいでしょうか(汗)
ブタ食べられるのやだふご
 どうせなら食べる方に回りたいふご


高山ぁ!!てめぇは全国の渚様&麗佳さんファンを敵に回したぁ!!
渚様のセクシーショットは俺だけのものだあ!!(おぃ
そしてスミス2号!グッジョブ!!
君の雄姿は忘れない・・・
でもお二人(特に渚様)の恥ずかしいあれやこれは俺だけに回してねw

>【銃弾飛来・注意!】
銃弾が怖くて、赤いき●ねと渚様と麗佳さんのセクシーショットが食えるか!!(古


ベストバイプレイヤーチームのいちゃいちゃも気になるけど、今回出番なしのゴールデン幼馴染カップルは・・・もっといちゃいちゃしてるんじゃ・・・w
咲実さんこえーぞー、しらねーぞー、総一w

>「今頃、仕事の事は忘れて、家でビール片手にゆっくりしてるはずだったのに・・・」
郷田さんが
「上はTシャツ(?)下はジャージで団扇を左手・第3のビール酒を右手に飲み、ぷはー!!としている姿」
が見えるのは幻覚でしょうか。つまみはするめw

>優希☆パンブキン『弱き者の助けを聞いて飛んできた、正義のヒロイン!優希☆パンプキンとは、私のことだぁー!!!』
そのメンバーのどこに弱き者がいるのでしょうか(汗
一番弱いのは・・・長沢?高山?w

そして真奈美さん&かれんちゃんに告ぐ!
そんなに食べたらふと(以下略
渚様&麗佳さんのようなナイスバディになりたければ運動も忘れずにーw

明海さん・・・お父さんの青春を邪魔してはいけない
しっかりとお母さんにいいつけるか、これをネタにお父さんからお小遣いをせしめるかw

そしてどうしても影が薄い咲実さんに栄光あれ(−人ー
あああ!!そして気付いた!!
最初の紹介の
>〈特別ゲスト〉・・・【北条かりん】&【麻生真奈美】・・・今回は傍観者を決め込んでいます
特別ゲスト・・・かりんになってまする><
荒井熊さん、どうもこんにちわ〜♪

荒井熊さん、熊さん・・・。よぉし、今度は熊の肉を・・・じゅるり♪

スミスが今度出るとすればスミス3号になるはず。いつの間にか量産型になってしまいました。

なんとなく、桜姫さんと咲実さんとの間で総一の取り合いがありそうな予感が・・・。その時総一は一体どうするのか?見ものですね☆

郷田さんの休日はだいたいそんな感じです(笑)ただ、自宅が豪邸なせいで、庶民的にみえないのがなんとも・・・。

郷田「何か文句でもあるの?」

いえ、ありません・・・。

優希☆パンプキンの活躍は、次回までのお楽しみです♪ただ、助けに来たというより、出番を横取りしに来た、というのが本音のようでして・・・。

真奈美「そ〜いえば、最近ウエストがきつくて〜」

かれん「私はそんなでもないかな。それよりも・・・」

ガァーン!!

桐島(作者)「きゃあああっ!?」

かれん「私の名前を間違えた罰だよっ」

私、今後一体何回銃で撃たれるんだろ・・・(><)
どうも、作者の桐島です。

私的な用件で申し訳ないのですが、実は私のお父さんが胃がんで入院しているのです。

それでここ一ヶ月ほど看病をしていたのですが、最近容態が悪化した為、当分家に戻ってこれないと思うのです。

なので、コメントのお返事や、もしかすると小説の更新も出来ないかもしれません。

このトピックに似つかわしくない文章を書いた事も合わせて、謝罪します、ごめんなさい。
あらら・・・
お戻りするのをお待ちいたしております
なるみさん、うpおつです〜。

コメントしようとしたのですが、事情が事情なので今は控えさせてもらいますね。
無事快復に向かうようお祈りしています。

またの更新を待ってますね。それでは。
こんにちわ、作者の桐島です。

先日、父が亡くなりました。葬式は無事終えたのですが、色々後片付けを行ってまして、小説の更新が出来そうにもありません。

・・・本当はしばらく心を落ち着かせたいというのが本音です。

来週は必ず更新しますので、しばらくお待ちいただけたらと。本当にごめんなさい。
お悔やみ申し上げます。


来週と言わず、本当に落ちついてからで結構ですよ。謝る事もありません。

また元気ななるみさんに戻ってから、小説の更新に取りかかればよろしいかと。

催促する意味ではないですが、気長に待ってますね。それでは。
> なるみさん
いつも楽しみに読ませてもらってますわーい(嬉しい顔)
ゆっくりと身辺整理をなさってくださいm(_ _)m
来週じゃなくても万全の状態になったからでいいですよexclamation ×2
楽しみにしていまするんるん
> なるみさん

お悔やみ申し上げます。

お休みも来週までと限定なさらずに、心が落ち着くまでは無理せずにゆっくりすると良いです。

僕も含めた皆さん一同、更新も楽しみですけど、1番はなるみさんの元気な姿を待っています。
皆さん、励ましのお言葉、本当にありがとうございます。ご心配をおかけしました。

色々ありましたけど、ようやく落ち着いてきましたので、小説の続きを書こうかと思います。今週末までに間に合うかな・・・(汗)

なんとか頑張ってみますね。それでは、ごきげんよう♪
落ち着かれましたか・・・
でもあまり無理なさらないように><
今週じゃなくても来週でも待ちます^^





ところでなるみさんがお休みの間にふと疑問が(汗
”ローズプリンセス”のお二人は・・・手錠あるのにどうやって服を!?w
どうもです、荒井熊さん♪

むむむぅ、なかなか鋭いご指摘で(汗)えーとですねぇ、そうですねぇ・・・。わからないです、謎ですねぇ(笑)

ちょっと遅れましたが、今から更新します、はい♪

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