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「中国政治論」を学ぶコミュの台湾問題講演のレジメ

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2007年11月27日中国政治論レジュメ

酒井亨

台湾
1月12日(土曜日)立法委員(一院制国会議員)選挙
2月6−11日 旧正月休み
3月22日(土曜日)総統(大統領)選挙

韓国
07年12月19日(水曜日)大統領選挙
08年4月 国会(一院制)議員選挙

台湾
政治体制:大統領の権限が強い半大統領制、行政院、立法院、司法院、監察院、考試院の「5権分立」、5院制
政党:
与党=民主進歩党(民進党、台湾独立志向、中道左派)
野党=中国国民党(国民党、中国統一志向、右派、ただし内部には「本土派」と総称される台湾独立志向も多い)
親民党(国民党右派系分党だが事実上国民党に吸収)
新党(国民党右派系分党だが事実上国民党に吸収)
台湾団結連盟(台連、李登輝系、もともと台湾独立志向、だが2007年以降色彩曖昧に)
無党団結連盟(無盟、国民党寄りの無所属から構成)
 台湾緑党(緑の党、環境左派)
最近結成の新政党(いずれも「ブルーとグリーンの対立から超越した中間派」を自称):
台湾農民党(国民党支持の農会=農協などが中心、台湾土着志向、保守)
第三社会党(民進党を離脱した若手グループ、色彩不明)
紅党(2006年陳水扁打倒運動を展開したグループの一部による、色彩不明)


台湾立法委員選挙
11月9日公示
11月20日立候補届出締め切り
1月12日投開票

制度改正:
中選挙区比例代表並立一票制、任期3年、定数225。
(日本のように比例を別途政党名で投票するのではなく、比例代表部分は地方選挙区の得票を所属政党ごとに積み上げて、それを配分する←保守的で地盤がある国民党に有利)、
          ↓
小選挙区比例代表並立二票制、任期4年、定数半減=113.
(比例代表は地方区と別途政党名で投票する。ただし日本の衆議院と異なり全国一区で、重複立候補は認められない)

制度改正までの経緯:
選挙制度と定数の多さが、立法院(国会)の審議の質低下につながったという世論高まり、2004年8月立法院(国会)で新制度への改正を規定する憲法改正案が通過、それを決定するための特殊機関「臨時国民大会」が2005年5月に選出、6月に改憲案を承認。
2007年1月31日、与野党折衝のすえ、中央選挙委員会が小選挙区に関する区割り発表。

ポイント:
・総統選挙まで間が71日しかない、前哨戦
・定数半減という世界でも稀に見るドラスティックな定数削減
・初めての小選挙区比例代表並立二票制
・ブルー連合(国民党中心)多数派の現状からグリーン連合(現在は民進党のみ)への転換はありうるか?

法源:第7次中華民国憲法修正による中華民国憲法追加修正条文の第四条第1項と第2項、および公職人員選挙罷免法第42条

総議席数:113、うち地方選挙区選出 73、不分区(全国政党比例代表)34、原住民枠6

現有議席分布(総議席225)
民主進歩党 90議席 台連および国民党からの移籍を含む
中国国民党 88議席 新党から移籍した5議席含む
親民党 22議席
台聯 7議席
無党団結聯盟 6議席 一部委員は国民党党籍を保有
無所属 6議席 2名が無党団結聯盟会派に

過去3回の立法委員選挙結果
1998年 2001年 2004年
グリーン陣営 70 100 101
ブルー陣営  134 115 114
その他      21  10 10
合 計 225 225 225

立法院のカテゴリー別定数-
旧制度 新制度
選挙区 168(74.7%) 73(64.6%)
原住民区 8(3.5%) 6(5.3%)
比例区 49(21.8%) 34(30.1%)
議席総数 225(100%) 113(100%)
( )内は議席総数に占める割合。

台湾総統選挙 3月22日投開票
主な候補者:
謝長廷 民進党公認
(台湾維新、海洋国家、幸福経済、両岸和解)
馬英九 国民党公認
(両岸共栄、一つの中国は中華民国、経済成長)

予備選挙(公認候補選出過程):
民主進歩党
3月1日 総統予備選挙告示
3月5日〜9日:立候補受付
5月6日:党員投票(投票率56.11%)
順位 名前 得票 得票率
1 謝長廷 62,851 44.66%
2 蘇貞昌 46,997 33.40%
3 游錫堃 22,213 15.78%
4 呂秀蓮 8,668 6.16%
(当初の予定では、党員投票と世論調査の結果を加味して(3対7の比重)候補者選出。
しかし、党員投票の段階で、謝長廷が圧勝したため、他の3候補が出馬辞退し、その後5月7日〜28日に予定していた世論調査を取りやめ)
5月30日候補者決定
8月15日、蘇貞昌を副総統候補に指名
9月30日 全国党員代表大会(党大会)で謝・蘇コンビを正副総統として正式に承認
(7−9月の間、「正常国家決議文」をめぐり、游錫堃+急進独立派と謝長廷派の間で対立、游錫堃は9月28日に辞任)

中国国民党
2005年7月 党主席選挙で、馬英九が王金平立法院長に20万票以上の大差
2006年後半から 馬の台北市長時代の特別支出費に関する横領疑惑浮上
2007年2月 馬主席起訴
4月2日予備選挙の告示
4月19日〜22日立候補受付、しかし馬一人だけ届出
5月2日、中央常務委員会が馬英九を総統選挙の候補者と決定
6月23日、副総統候補に蕭萬長元行政院長を指名
6月24日 党大会で馬・蕭公認を正式承認

族群(エスニックグループ)問題
ホーロー人、客家(ハッカ)人、原住民族、外省人

ポイント:
・1996年以来4年ごと4度目の直接選挙
・現状では五分五分・互角の激戦
・独立・親日志向の民進党が勝つか、統一・反日志向の国民党が勝つかで、対日、対中関係に大きく影響を与える可能性
・謝長廷は現職陳水扁と距離を置き、対中やや穏健路線を打ち出すが、陳水扁政権のの実績不足がネック
・馬英九は野党として攻める強みがあるが、外省人として中国の影がちらつくのが弱み。
・終盤で選挙に強い民進党が大きくリードできるか
・統一・独立問題で、台湾住民の多くは独立に傾斜するも、民進党の支持とは直結せず、ただし流れは民進党有利
・陳水扁が事実上主役、国連加盟のための住民投票など提案、国民党側は対抗上「国連復帰の住民投票」


韓国との比較
相似点
・一院制国会、小選挙区比例代表制
・強い大統領権限の半大統領制
・歴史的背景:中華の周辺、日本統治、冷戦反共体制、民主化でリベラル政権、日米中の狭間
・正常国家化の課題(韓国は南北統一、台湾は独立・・日本植民地統治からの積み残し)
・メディアの保守性
・独裁体制勢力の野党への横滑り、運動畑出身の不慣れなリベラル与党
・活発な社会運動とその限界
・経済発展段階、少子化問題など
・政党支持の地域差、対立の二分法

相違点
・韓国は以前から野党・国会選挙が存在
・台湾は以前から地方自治選挙が存在
・民主化:中央体制では韓国が先行、草の根では台湾が先行
・韓国のドグマ性と台湾の現実性

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