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yapの四国遍路日記 コミュのそして、すべてはつながっている。 前編 四国遍路その10

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『うちは、風の女神様に守られている。』


旅に出た時、いつも思っている。

なんて・・・・・
こんなこと言っていると、宗教かぶれのイタイ子だと
思われそうだけど、
うちは気まぐれで、いたずら好きなこの女神様に
いつも弄ばれ、そして導かれている・・・・・・・


数年前、九州一周を目指しバイクツーリングの旅に出たとき。

夜も更けてきて、泊まれそうな宿を探しながら走っていると、
突然、ヤンキーの車に煽られた。

これがどうにもウザくて、堪りかねて横道に逃げた。
すると、そこに偶然にも安い素泊まりの宿を
見つけることができた。
あそこで、ヤンキー車に煽られなければ見つけることは
できなかっただろう。

宮崎市内で地図を見ながら走っていた時、
いつのまにか道に迷ってしまった。
あてのない一人旅だったし、目的地も漠然としか
決めていなかったので、そのまま突き進むことにした。
すると、そこには見たこともない大滝が待っていたのだった。
(ついでに温泉も)

九州一周終盤、フェリーで東京への帰路につく直前
台風が発生!しかも、その台風の後ろにも台風
そして、その後ろにも台風と、一度に3つもの台風!
案の定フェリーは欠航、3つもの台風襲来のため
いつフェリーが出航できるかわからない!!
のんびり船で帰宅のはずが
陸路での、秀吉もびっくりの中国-東海-関東大返しとなってしまった。
台風が接近し、勢いの増した横風に煽られ転倒しそうになる中
高速道路を東京に向けて、ひた走った。
気が遠くなるほど遠くて、風も怖かったが、
帰りの道すがら、山口の秋芳洞、広島厳島神社、原爆ドーム
岡山の後楽園、兵庫の姫路城と
いつか観ようと思っていた名所に
思いがけず立ち寄ることができたのだった。
(そのかわり、ハンパなく疲れたのだが・・・・・)
台風のおかげで、見ることができたのだと今は思う。

ヤンキー車に煽らせることで安宿に気づかせ、
道に迷わせることにより、大滝や温泉に導き、
台風を3個も発生させ、フェリーに乗れなくすることで、
陸路を走らせ、西日本の名所に案内をする・・・・。

これって全部女神様の思惑通り??

そんなことが続くうちに
女神様の存在を確信し、(ヒゲヅラロン毛のおっさんや
白髪のじいさんの神様なんぞに見守られたくなどないので
爽やかな風をまとった笑顔のかわいい女神様。)

うちは、風の女神に操られ、そして導かれている・・・。
そう思うようになっていた。

それ以来、道に迷ったとしても『これは、女神様が
うちになにかを見せようとしている!』と、引き返さずに
突き進むようになったし、
トラブルがあったとしても、マンガや映画のように
これはなにかの伏線で、なにか大事なことに繋がっている?
そう思うようになっていた。




2006年  8月31日  晴れ

朝6時には二人、すでに歩き始めていた。
廃スタンドの向かいの農協の倉庫群には
すでにおじさんたちが集まり、なにか雑談をしている。

倉庫脇のほうが、屋根も大きかったので
そっちに忍び込んで寝ようかとも思っていたが
辞めておいて正解だった。

昨日の夜は、近くの田んぼで
夜遅くまで重機がごうんごうんと動いていた。
あまりの騒々しさになかなか寝付けなかったが
あんなに遅い時間までなにをやっていたんだろう。
うちは、耳栓をして寝ているので幾分マシだが
メガネくんは、寝られなかったのではないだろうか?

学校のグラウンドでは、おばあちゃんたちが
ゲートボールにいそしんでいる。

グラウンドってことは、水飲み場があるはず!!
おばあちゃんたちの脇を抜け、水を借りることにする
水飲み場で頭を洗い、体を拭き、歯を磨く、
ようやく昨日一日分の汗を流すことができた・・・。

ちょっとも歩かないうちに今度はプレハブの接待小屋が見えてきた。
ちょっと休憩するべ!と、引き戸を開けてなかに入る
小屋の中には、会議机にパイプ椅子、冷蔵庫や扇風機まであり、
部屋の奥には畳が敷かれ、おふとんも数種ちゃんと用意してあった。

くは!こんな近くに寝られるとこがあったなんて!!
もう少し歩いていれば、野宿せずにすんだのか!

奥のふとんの上で若いお遍路さんが
たばこをくゆらせている。
お兄さんは、寝起きの一服中だったらしく
いぶかしげな目でこっちを見ている。

メガネくんとふたり、おはようございますと挨拶をする。
軽くパーマのかかった茶髪にハンサムな顔立ち、
アンジャッシュのハンサムなほうに似た
アンジャッシュさんだ。
『こんなとこに、こんないい小屋があったんですね・・・
うちら、ぜんぜん知らなくて、ここの手前のスタンドのとこで
野宿しちゃいましたよ・・・』
アンジャッシュさんは、2回目の遍路らしく
この場所で去年も寝ていたので、ここのことは知っていたらしい。
アンジャッシュさんは、去年の歩き遍路の際、いろんな人に
お世話になり、ありがとうの遍路がしたいということで
今年は、公共機関などの移動手段を使いながら
お遍路をしているそうだ。
『アンジャッシュさんは、通し打ちです?』
『そうだよ、ふたりは?』
『いやぁ・・夏休みで遍路に来てるので通し打ちは無理です
この感じだと、徳島の一国打ちになりそうです。』と、うち
『ぼくも、一国打ちです・・・。』と、メガネくん

・ ・・・・・・えぇええ?!

焼山寺で会ったとき、通しで廻るって言ってなかったっけ?
いつのまにか変わってないか?
さすがに二日目の心境と今の心境じゃちがうか
焼山寺のお遍路ころがしや昨日とかの野宿が
相当こたえてるのかもしれない・・・。
アンジャッシュさんと別れ、小屋を後にし
メガネくんに問いただす。

『てか、うちには88番まで廻るって言ってなかったっけ〜?』と、
いじわるく聞いてみる。
はい・・・とメガネくんはバツが悪そう。
『いやぁ・・・来る前は、お接待とかでなんとかなるかなぁ・・・
って思って・・・。』
お接待で・・・って、
2ヶ月近くも歩くお遍路を、善意のお接待だけで四国一周できると
思ってただなんて・・・・・
どんだけ楽天家なんだ・・・・・。

昨日までは、『もしかしたら家出なのでは?』などど
かんぐっていたが、単に世間知らずなだけだったのかもしれない。
旅を続けるうちにようやく自分の浅はかさや無謀さを
思い知ったのだろう。
そういうつもりで出てきたのなら
夜はだれかの家に泊めてもらおうと、寝袋もテントも
持ってこなかったのも、うなずけなくもない・・・。

親が心配するはずだよ・・・・・・。
まぁ・・・家出か、ただ無謀なだけなのかは、わからないが
どっちにしろ、生きていくことの厳しさは身にしみただろう。

『でも、メガネくんが思い直してくれてよかったよ
お遍路は、いつでも行けるけど
学校に行けるのは今だけなんだから!
どんなにつまらなくても学校だけはいっとけ!!』

徳島県の一国打ちなら、明日の九月一日(土)には23番薬王寺に
たどり着けるはずだから
月曜日からの新学期には十分間に合う。
お遍路の旅でしか学べないこともあるけど
学校でしか学べないこともたくさんあるんだ。


コンビニが見えてきたので、朝食を買うことにする。

『うわ!?いつの間に!!』

コンビニの前でアンジャッシュさんが
紙パックの麦茶を水筒にそそいでいた。
あの後すぐにバスが来て、いつの間にか
追い抜いていたらしい。
うちらもコンビニで朝食を買い、となりで食べ始める。

今日の行程は、『一に焼山、二にお鶴、三に太龍』
阿波の国の三大難所のふたつ、
20番鶴林寺、21番太龍寺の遍路転がしを越える。
三大難所のうちのふたつがいっぺんに?・・・・
焼山寺での悪夢が蘇る。

経験者であるアンジャッシュさんに行き方を教えてもらう。
『太龍寺には、ロープウェイがあるんですよ』と、メガネくん。
太龍寺のロープウェイは、山の反対側にあるため、
行きは乗ることはできないが、下山の時には乗ることができる。
メガネくんはなぜか乗る気満々だ。

ロープウェイかぁ・・・・
今回、うちは厳密に遍路のルールを決めていたわけではなかったが
歩き遍路に来た以上、電車、バス、タクシーなどの
現代移動機関を使わず、四国88カ所を
全部歩いてみたい!そう思っていた。

まぁでも、歩いていると車に乗せてもらえるという
車接待もあるらしく、その場合はその方の善意であり功徳でもあるため
例外にしようと思っていた。
目標として『お接待以外は、歩く!!』そう考えていたのだ。
だから、お金を払って移動するロープウェイは、
なんだか気が進まなかった。

うちが迷っていると
『絶対歩いた方がいいですよ。最後まで歩き通したっていう
達成感が違います』
アンジャッシュさんの一言により、心は決まった。
またメガネくんと、別れることになるが
うちは、ロープウェイには乗らず歩いて下山しよう。

朝食をすませたアンジャッシュさんは先に出発。
遅れて、うちらも出発する。
空は晴れ渡り、雲一つない。
遍路宿で見た一週間予報では昨日に続き、
今日も雨になっていたはずだけど・・
このままいけば、予報は外れるんじゃないだろうか?

夏の日差しは高く、今日もすでに暑い。
うちの命の源であるアクエリアスもどんどんなくなっていく。
お寺の水も飲みながら、節約して歩いているメガネくんとちがい
うちの消費量は半端じゃない。
500mlペットッボトルを2時間で一本、
下手したら1時間に一本飲んでしまう時もあるんじゃないだろうか?
自販機のペットッボトルは150円だから・・・・
飲み物だけで1日に1000円以上使ってしまう計算になる。

そこでうちの考えた節約法は
500ml缶のアクエリアスを空いたペットボトルに移し替える!!と、いうものだ

コカコーラの自販機であれば、500mlのペットボトルとともに
ビッグサイズの500ml缶が120円で販売されている。
そこで500ml缶のアクエリアスを、
飲み終わったペットボトルに移し替えれば30円のお得!!!
これを数回繰り返せば、なんと!1本分浮いてしまうというわけだ。

まぁ、でもこの方法にも欠点はある。

“かならずしも、500ml缶のアクエリアスがあるとはかぎらない。”
ということだ。
ペットボトルの中身が少なくなり、飲み物を買おうとしたとき
ペットボトルのアクエリアスがあったとしても、
ビッグサイズ缶が、あるとはかぎらないのだ。

もしなかった場合、30円の節約のために
次の自販機まで我慢するか・・・・・
それとも、たった30円と、あきらめて
ペットボトルを買ってしまうのか・・・。

町中であれば、数メートル置きに自販機が設置されているが
田舎に向かうにしたがって、自販機の間の距離が広くなる。
350ml缶は置いても500ml缶はない。なんてことも多々ある。
もしここで30円のために自販機をスルーしたとしても
次は、何キロ先に自販機があるかわからないし、
次の自販機にたどり着いたとしても、
またさらに500ml缶があるともかぎらないのだ。

安く販売しているところで、買いだめをすればいいじゃん!と
思う人もいるだろうが、ペットボトルが一本増えるということは
荷物の重量が0.5kg増えるということだし、
この暑さの中、無駄に持ち歩くとすぐにぬるくなってしまう・・・・。

アンジャッシュさんのように、水筒を用意するというのも
いい考えかもしれない。



つづく・・・・・・・

コメント(6)

みなさまご無沙汰しております

管理人のyapです

長らく滞っていましたが、第十話
よろしくおねがいしますうまい!


旅中に出会った”アンジャッシュ”さん
やけにハンサム〜ハート達(複数ハート)と、思いきや
実は俳優さんだったようです

http://www.shuhei-minami.com/

こちらが、彼のホームページ
彼の遍路日記はすでに完成していますあせあせ(飛び散る汗)

応援してあげてくださいませ!!


うちとメガネくんも、どこかに出演してるかも?!


は〜いexclamation
1日目からゆ〜っくりと読ませて頂きます。
長文は大変でしょうけれど楽しみにしています(軽くプレッシャー?笑)
みいごれんさん>

プレッシャーは、もうひしひしとw

だって日記とかいいながら、もう去年の話でもなくなっちゃうしげっそり


文章をつなげるのってほんとむずかしい・・・・

よろしかったら、最後までお付き合いくださいねウッシッシ
遅いけどやっと読んでますあせあせ
アクエリアスですが、今度の旅にはポカリの粉を持参してみては??
粉だと水物より軽いでしょ。
無くなる頃に水さえあれば ポカリになる手(チョキ)
アクエリの粉は無いもんね??
>P☆さん

アクエリの粉もおそらくあったはず
まぁでも、学生のメガネくんとちがい、そこまでお金には困ってないのよw
遍路中は、自販機より水場を探すほうが困難!
いくら水場だからってトイレの水汲むのはいやだしふらふらそして、ぬるい!!!

買った直後のど冷た〜いひとくちが飲みたいのよ!

あれは、ほんと生き返る!!
盆の暑い時期だもんね;
うちらも去年の四国の旅は水分補給、多かったもんなぁ〜。
確かにぬるいより ひと時でも冷たいのがいいねほっとした顔
<そこまでお金には困ってないのよw
 かっこいいねぇ〜そんな台詞言ってみたいよあせあせ

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