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INTERDEPENDENT PLANETコミュの『ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略』

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『ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略』

C・K・プラハラード著 スカイライト コンサルティング訳
A5判ハードカバー 本文480頁 定価2,940円
ISBN-10:490234714
ISBN-13:9784901234719
2005年9月発行



◆世界で最も急速に成長する、魅力的な市場とは?

それは「BOP」、すなわち経済ピラミッドの底辺に位置する人々―Bottom of the Pyramid―である。

世界には、一日2ドル未満で生活する「貧困層」が約50億人いると言われている。私たちは、ビジネスの対象として彼らを無視してはいないだろうか。 だが、実のところ彼らは「消費者」であり「顧客」になりうる。テクノロジー、製品、サービスを適切に活用し、ビジネスモデルそのもののイノベーションを起 こすことによって、未開の市場を切り拓くことができるのだ。

本書には、インドの貧困層をシャンプー市場に取り込むことに成功したP&Gや、小口融資によって自社の利益のみならず貧困問題の撲滅にも貢 献するICICI銀行、ニカラグアの電力会社、ブラジルの家電チェーンなど、革新的なアプローチで「BOP市場」に挑む企業の事例を満載している。それらの実例を目にすれば、隠されたビジネスチャンスがいかに大きいものであるかを理解できるだろう。私たちは、数十億人規模の新たな市場を創出することができるのだ。

『コア・コンピタンス経営』で知られるC・K・プラハラード教授が構想十年余、渾身の力を込めて著した本書は、本国アメリカをはじめ世界各国で大反 響を巻き起こしている。斬新な着眼点と充実したケーススタディで迫る新たなグローバル戦略書。これからのビジネスを担う者にとって、まさに必読の一冊である。



【「訳者まえがき」から】

現在、世界には一日二ドル未満で生活する人々が四○億人いると言われている。日本に住んでいる私にとって、そうした世界的な経済ピラミッドの底辺(ボト ム・オブ・ザ・ピラミッド=BOP)にいる人々は、援助の対象として考えることはあっても、ビジネスの対象として考えることはまったくなかった。それは私 以外の人にとっても同じであろう。

「貧困層にはお金がない。お金がないから物が買えない。だからそういう人はビジネスの対象にはならないし、生活の向上のためには援助を行うしかない」こういう論理は「常識として」広く信じられてきた。

本書は、貧困層相手のビジネスは成立すると説く。彼らにはお金があり、ブランド志向で、新しい技術への適応力も高いという。これは、これまで信じられてき た常識を覆す。また、貧困層相手にビジネスすることは、彼らのわずかなたくわえを搾取することではなく、そうすることで貧困層に消費の選択を与えることが 可能となり、彼らの生活はより豊かになっていくという。

「そんなことが可能なのか?」
私は最初、正直なところ信じられなかった。だが読み進めると、なるほどと思えてきた。さらに豊富な成功事例の紹介に触れると、信じられるようになってき た。ビジネスモデルを創意工夫することで、四○億人を有する「次なる市場」への可能性が追求できる。そのビジネスモデルも突飛なことではない。

「BOPの人々が求めるものを捉え、彼らが入手可能なように、物流や金融を整備する。それには、信頼関係の構築が成否を分ける」
要約すると、こういうことだ。BOPの人々に向けたビジネスには高いリスクが内在されているものの、その高いリスクを上回る大きなリターンが得られる可能性は確かにある。

ここで、BOPと日本との関係について言及したい。
第二次世界大戦後、さまざまな社会インフラは分断され、日本経済は混乱していた。
家を失い、収入も満足になく、その日の食事にも困る人たちが大勢いた。この時代には多くの人が経済的困窮状態にあり、彼らが必要物資を手に入れる選択肢はきわめて限定されていた。「敗戦」という特別な事情はあったものの、ある意味で日本にもBOPが存在したのである。

戦後の焼け野原から、日本は経済復興を遂げた。それは援助だけでなしえたのだろうか? 答えはNOだ。日本人は数々の援助を受けながらも自力で経済再建を 目指していった。そこには希望があった。自分たちの生活を良くしよう、社会を良くしようという夢があった。そしていくつかの企業も産まれた。

ホンダは自転車につける補助エンジンを開発した。50ccで一馬力のエンジンは、まさにBOP市場向けの商品だった。ソニーはラジオの修理や改造から事業 を始めた。戦後社会では、情報を得るためにラジオの需要は高かった。これもBOP市場向けの商品であった。ホンダやソニーのように起業家精神旺盛な会社は 他にも数多くあり、その後の日本の高度成長のキープレイヤーとなり、そして現代日本の経済的繁栄の柱となっている。つまり、日本は自力で貧困を克服し、奇 跡的な経済発展につなげた国であるといえよう。

企業で海外展開を検討している方々、政府関係者、NGO活動に従事している人々に、ぜひ本書を読んでもらいたい。そして改めて日本ができる貢献や、BOP市場という次なる市場への投資を検討していただきたい。

(スカイライト コンサルティング株式会社 代表取締役 羽物俊樹)



【著者】

C・K・プラハラード
ミシガン大学ビジネススクールのハーベイ・C・フルハーフ記念講座教授。前著『コア・コンピタンス経営』(ゲイリー・ハメルとの共著、日本 経済新聞社)がベストセラーとなり、大きな注目を集める。企業戦略論の第一人者として世界に名を馳せ、常に「次世代の」事業慣行を求めて研究を重ねてい る。

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