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語部夜行 〜カタリベヤコウ〜コミュの「納」

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残暑厳しい日和

去年ほどのセミの声も響かず、いよいよ温暖化の影響が目に見えて出てきたなと考える昨今

暑さを打ち払うはずの夕立は屋根瓦を叩き付け、木々の葉が破れるのではと思うほどの轟音が辺りを埋め尽くす。

屋外の喧騒をよそに、屋内でも喧騒が轟いていた

湊「やーい、ばーか!」

圭一「ばかめが、バカめが、バカって言ったほうがバカなんです〜」

湊「やーい、おまえのかーちゃん、しょかつりょー」

夜子「ちょっと、やめなさいよ、二人とも」

そうして、夜子が間に入って割ろうとした瞬間

圭一・湊「やーい、おまえんち、おっばけやーしきー  …あ…」

夜子「…」

圭一「いや、夜子さん、これは湊さんに言ったわけで」

湊「そうよ、元はと言えば圭一が悪いんじゃない」

圭一「な、湊さんだって」

夜子「…オイ」

一瞬にして場の雰囲気が凍る

圭一・湊「ハイ」

二人は殺気を感じ取ると瞬時に正座を体現し、最高峰の謝罪体位「DOGEZA」の前段階に入った

夜子「イッペン、シンデミル?」

二人は夜子を直視できず視線を下に落とし、そのまま「ごめんなさい」とだけ言うと無言の重圧に続けた。

説教が終わり、外の雨は上がったが、二人の汗はその雨を浴びたのかと思うくらい流れていた。

夜子「で?」

圭一「で?と申されますと?」

夜子「喧嘩の理由よ、理由」

圭一「それは」

湊「それは圭一が私より怖い話が出来るって言うから」

圭一「だって、自分のほう記者やってるからいろんな話入ってきますもん」

湊「数が多けりゃいいってもんでもないでしょう」

圭一「網が大きけりゃ、大きい魚もいずれひっかかりますよ」

夜子「わかった、わかった」

夜子は天を仰ぐとため息をついた

夜子「では、納涼大会をしましょう」

圭一・湊「納涼大会?」

?「説明しよう」

圭一「な、あんたは!?」

黒崎(王大人)「納涼大会とは、古来より館に続く行事であり、納涼とは名ばかりの一大除霊儀式である」

湊・圭一「な、なんだってーーーー?」

黒崎(王大人)「また、妖怪は絵画に描くことで封印されるが(古事記より(嘘))幽霊や人の恨み辛みは他者に話し、共感することで薄まる。それを利用して凶悪な魍魎を薄めて霧散させようと言うのが、この大会の由緒である!!!」

圭一・湊「お、オス!」

翁「私が語部館、館長であーる」

圭一・湊「押忍」

翁「ここに第13098回、納涼大会を始める」

聴衆一同「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

圭一「ねぇねぇ湊さん」

湊「何よ」

圭一「この話、別館に移動しといたほうがいいかな?それとも削除かな?」

湊「いいんじゃないか?本編が怖ければ、それとも、あれ?まさか怖い話自信ないとか?」

圭一「な、ばかなそんなわけないじゃないすか」

湊「じゃあ、大会が開催される菊の節句に会いましょう」


=========================


圭一「そんなことがありまして」

ここは三堂の骨董店、その会計所の奥にある鑑定所と銘を打った座敷である。

そこに二人は正座し向かい合っている

咲「…じょうしょう…」

圭一「はい?」

咲「圭一、いい?、我が三堂家は納涼大会において「常勝」を家訓とした名家なのよ」

圭一「え?はい?ん?そうなんすか?」

頭から?マークしか出ない圭一を前に咲が立ち上がる

咲「そうとなったら特訓よ、今から怪談四天王の所に行くわ」

圭一「ちょっとまったねーさん」

咲「いいからテーピングだ」

圭一「オレ、普通に怪談したいっす」

咲に首根っこ掴まれて、グイグイ引きずられる圭一であった。




引きずられ、ふと気がつけば中国の雄大な自然よろしくな山々が眼下に広がっている。

「どうしてこうなった」

確か、ねえさんが掛け軸から変なのを呼び出して、それに乗せられて、えーっと、んで今、高い山の上

何をいってってポロナレフよろしく

変なのがようやく辺りで一番高い山の頂上に着陸する。

出迎えたのは一人の壮年

?「よく来たな」

圭一「どこっすかここ、しかもこの雰囲気ありすぎる人誰っすか!!?」

咲「封印指定の語り部よ、語った話が聴衆にはあたかもそこで起こっているような、幻のように見える「幻視」の能力を持ち主」

圭一「いよいよキートの作品もJAMP風味になってきたっすね」

咲「しかも持ちネタの全てが一週間以内に聞いた人に起こるという「猿夢」とか「カシマサマ」とかの」

圭一「それってやばくないっすか?」

咲「だから封印指定なのよ」

圭一「そんな人にどうやってレクチャー受けろと」

咲「マンツーマンで聞くしかないわ」

圭一「ちょっと!じゃあ猿の列車とか、牛の首とか、わたし花子さん、今アナタの脳漿を鷲づかみにしているのとか本当に起こっちゃうじゃあないっすか」

咲「圭一、よく聞いてね」

圭一「な、なんすか?」

咲「君は、強くなる・・・・・・・じゃあ、頑張ってね」

圭一「そんなー、置いていかないで!!」

咲「じゃあ、圭一をお願いね吟侍さん」

圭一「吟侍?」

吟侍「自分、柳川吟侍って言います」

圭一「おーーーーい!日本一の語り部のパロキャラじゃねーーかよ、しかもギンジって入力したら銀侍って出たから筆者の脳内で声優杉田さんになっちゃったじゃねーかよ」

吟侍「圭一さん、おねえさんは行ってしまいましたが」

圭一「もう何でもいいっす、自分頑張ります」

セリフの後半は嗚咽にまみれて聞こえなかった。




そうして、圭一の特訓は熾烈を極めた

語り口調、雰囲気作り、小道具、服装、所作

話す以前の環境作りから圭一は徹底的に仕込まれていった。

そして圭一はついに、幻視の力を手に入れた

圭一「これで、語部王にオレはなる」

以上、キートの次回作をご期待ください。







圭一「おーい!作者!話作りの力量追いついてないからって逃げようとスンナ」

その後、

原爆の体験者であり、戦場・災害の悲惨さを語り、子供たちに戒めと経験を与える語り部 

「摩周 トメ」

怨恨・生霊・狂気といった人間の根底に潜む心情を生々しく語るのを得意とする語り部 

「菊川 鈴」

心霊スポット・自殺の名所と聞けば飛んでいく

通り名「心霊スポット巡りのミサキ」



などのレクチャー(逃げ出さないように簀巻きにされて、話を聞いて、目の前で起こってビビッテいるだけ)を経て圭一は語り部館に戻ってきた。

圭一「語部館よ、私は還って来た」





咲「圭…あなた、誰?」

蛍市「圭一ですよ、ねえさん」

咲「その格好どうしてしまったの?」

蛍市「あぁ、星の金貨モードを自在に使いこなせるようになりまして」

咲「そんなことよりその表情、死にかけているわよ」

圭一「だって、話聞いただけで目の前に映像が現れる「幻視持ち」の方々の話ばかり聞いていたんですよ、それはこんな表情になりますよ」

ハハハと乾いた笑いを浮かべる圭一に湊が声を掛けてきた。

湊「よう圭一、準備はいいか?」

圭一「そんなことより、おうどんたべたい」

湊「? 私も特訓してきたんだからな。じゃあ決勝で待ってるぜ」

いうと湊は駆け出した・

圭一「決勝?」

咲「知らないの?」

黒崎(王大人)「ここからは私が説明しよう」

圭一・咲「あ、あんたは」

黒崎(王大人)「納涼大会は本来、死者が自分の燻る蝋燭の炎を消す儀式なのだ。 恨み辛みを残して死んだ百の魂に自分がどうやって死んだか話をさせ、気持ちを整理し納得させ成仏してもいらう。
本来はそういった儀式なのだ」

圭一「え、あはい」

黒崎(中田譲治)「なんだ、納得していない顔だな」

圭一「つまり、死者の中に入るってことっすよね、それはつまり」

黒崎「負けたら死ぬって事よ」

圭一「ぎゃー、やっぱりー」

黒崎「安心したまえ、湊君は一般人だから何があっても我々が守る」

圭一「え?おれは?」

夜子「君なら何とかなるだろう」

圭一「やっぱりー」

圭一の肩に手が置かれる、咲だ

咲「大丈夫よ圭一」

圭一「姉さん」

咲「地獄もそんな悪いところじゃないわ」

圭一「わー、おれーガンバルるわー(棒)」

こうして、大会の火蓋が切って落とされた。

この世にあまり情念を持たない霊たちは戦うたびにふるい落とされ、決勝に残るにしたがって、念の強い、怖い話の霊しか残らなくなる。

しかも対戦方式は七話持込の選抜3話による幻視格闘戦

圭一に「七不思議のポケモンバトル?」と突っ込まれながら試合は進む

圭一と湊は途中、苦戦を強いられながらも順当に勝ち上がり準決勝での対戦となった。


圭一「ようやくここまで来ましたね」

湊「御託はいいから、さっさと始めよう」



圭一「いざ」

湊「尋常に」

両者「勝負!!!」



翁「まずは圭一、ここで怪談を繰り出しました!!」




ある日、いつも通りにオレとAは肝試しに向かった。

Aがたまにはいつも行かないところに行こうって言うんで、隣のY県まで足を伸ばす。

2chで話題になっている黒い家に行ってみることにした

そこは竹林に囲まれたガードなしのアスファルト道路を登っていくとあるというが

その話と一致した民家を発見した

民家といっても結構広い家で、縁側があるようなおじいちゃんちって感じの古いつくりの家だ

早速、Aが車から飛び出すと「入ってみようぜ」と入れないところがないか探して回る。

ちょうどよく台所の勝手口が鍵がかかっておらず、中を覗いてみる

「うお」

Aが先に入ろうとして声を上げた

外からは真っ暗だったと思っていたが、中は光が煌々と光っていた

「なんかおかしい」

オレは言った

窓という窓全てにダンボールや板で塞がれており、光が外に漏れないようになっていた

「何だここ」

Aが言うがオレも素直に同意した

中は一切生活感がなく

と、思えば隣の部屋では「よろしく」などの落書きがあったり、寝袋があったり、誰かがいた形跡がある。

「溜まり場か秘密基地にでもなっていたのかな?」

オレがそういうとAはどんどん奥へ入っていく

一階は何もなく、家中が明るいのでたいして怖くも無い

Aが「二階へ行こうぜ」と提案してきた

この調子だと何も怖くないのでOKしたが

当然何も無くがっかりする

ここまで来たのにとAは泊まろうぜと言い出した。

正直こんなところで寝るのはいやだが、Aの熱意に押され俺は一番綺麗そうな部屋を指定して泊まった。

結局、その日は何も無く、

「なんだよ、期待はずれ」

と、二人で愚痴を言って帰ることにした





一ヵ月後、Aが相談してきた

「あのさ、ちょっといいかな?」

Aの様子が明らかにおかしい

「どうしたんだよ」

と聞くと、

「ちょっと相談があるから今日泊まりに来てほしいんだ」

あははと笑うAに

「なんだよ、また肝試しならお断りだよ」

というと、急に真顔になって

「違う、絶対違う」

と、深刻な表情で訴えてきた

その表情に負けて一端着替えを取ってから泊まりに行ったんだが、チャイムを押した途端Aが血相を変えて飛び出してきた

「…まぁ、上がれよ」

その声に力は無く、うっすら頬がこけて見えた

玄関を入ってすぐにある階段を昇り、一番奥にある部屋、それがAの部屋だ。

呼びかけに応えてAの部屋に上がると、ダンボールやカーテンで窓がびっしり遮られている。

ついでに言うと、部屋が照明の他に懐中電灯や蝋燭で灯されている。

「どうしたんだよおい」

俺が聞くと

「光が漏れる」「あいつが来る」という

詳しく聞くと、廃墟に泊まった日、変な夢を見たそうだ

その廃屋の中をただ闇雲に行ったり来たりしている

何故か夢の中ということをぼんやり感じていたそうだ。

その中で玄関に誰か来たことがわかったという

階段の隙間から覗くと、白装束の女が一人、頭に蝋燭、懐中電灯を胸にぶら下げてきたという

「丑の刻参りかな」

好奇心が勝り、Aは女をずっとつけることにした

ところが女は部屋を一つ一つ確認して、暗い所に蝋燭を灯していったんだという。

何をしているのか、そんなことして何になるのか

不思議に思ったAがもうちょっと覗き込もうと顔を出すと

ギシッ

音が鳴る。

ヤバイと思ったら女に懐中電灯を向けられる。

AがびっくりするとAの背後からよくわからない黒い塊が飛び出してきた

それは光を向けている女に飛びつくと牙だか舌だか形容しがたいものの集合体に取り込まれ、懐中電灯の向こうの影に消えていった

その拍子にAは目を覚ましたが、特に何の変化も無く、隣に俺も寝ていたので夢だと気にしなかったという。

それから特に何の変化も無かったが、最近、自分がよくあの家に行く夢を見るという

そして、何故か暗がりに明かりを灯して影を作らないようにしているという。

暗闇に明かりの石を置けばその範囲にモンスターは湧かない

何故か知らないがそう思ったそうだ

ある日、いつもの夢だと思っていつものように明かりを灯していると知らない男が夢の中に出て来たという

その男は複数で来ており、「何だこれ」といって蝋燭を消したそうだ

その影からモンスターが飛び出して男たちのはらわたをえぐると闇の中に戻っていった

次の日、あれはなんだろうと思っていると夢で出てきたまったく同じ容姿の男たちが竹林近くの所で死亡事故を起こしていた。

それから、何日かに一度、誰かが来て影に襲われたものは次の日死んでしまうという

「オレはどうなってしまったのか」

その日、Aの不安を消そうとして一緒に寝たが特に何も無く

Aにも彼自身が特に夜中騒いだりしたことは無い事を伝えると帰った

それでも毎日同じ夢を見るそうで精神科に通うことを勧めた

それ以来、Aは入院してしまう

それでもAからのメールは毎日入ってくる

Aの両親からも「なるべく相手をして気を紛らわしてやって」と持ちかけられた

「病院はベットの下を照らしてくれない」

「消灯時間の後変な声がする」

「ロッカーの隙間から気配がする」

などとメッセージが入ってくる

ある日、Aからこんなメールが入る

「もし、オレが誰かの目の前で殺されたら、今度はそいつが代わってくれるかも」

それからAへ何度メールしても連絡は無く

いつの間にかAの両親も遠くへ引っ越してしまった為、彼自身がどうなったのか知ることが出来なくなってしまった。






翁「おーっと圭一選手!洒落怖のセオリーと「何故か」系、夢系、廃墟探索系、感染系を全部詰め込んだ話だー!!!」

黒崎「しかも最近始めたマインクラフトの松明が無い暗闇からモンスターが湧くというのが原案だそうです」

翁「それに対して!湊さんの怪談が始まります!!!」




湊さん(はぴ様)が語る後編はこちら→http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2572875&id=75514300

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