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国際闘道協会 空手道 闘道會コミュのラウェイ【ムエカッチューア】

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95年、空手家・長谷和徳闘道會会長が素手素面の闘いに挑んだ際の
月刊・空手道(1995年8月号)の記事をここに紹介し、
ラウェイ・トピとして立ち上げさせて頂きます。

押忍。

(以下、記事全文)

“関西の個性派”長谷和徳
国境の町でムエカッチューアと闘う!!
沢田嘉嗣

奇抜なパフォーマンスで知られる“関西の個性派”長谷和徳(闘道會)。顔にペインティングをほどこしてみたり、コート上でポーズを取ってみたりといった部分がクローズアップされがちの選手だが、奥旨塾の太道選手権では上位入賞の常連という実力派でもある。
この長谷が今年4月、タイに渡り、ムエカッチューアと闘った。その模様をお伝えしよう。

熱血ファイター長谷が、ムエカッチューアに挑戦する!

 毎年京都で開催される太道奥旨塾の大会は、スーパーセーフ面のみ着用の直接打撃制の大会だが、高いレベルで知られている。
 この大会に毎年出場し入賞している長谷和徳選手(闘道會)は、実力もさる事ながら派手で奇抜なパフォーマンスで知られている。
 昨年は太道の大会直前に交通事故に遭い、身体に異常のあるまま出場。さらに北斗旗にも出場し健闘したが、この時点で体長は最悪となる。そして回復しないまま出場した九州の真武館主催・格闘技選手権大会では一本敗けを喫してしまった。更にプロのリングにも出場したりしたが、この熱血空手マンは闘志の捌け口を求めるべく、ビルマ拳法ことムエカッチューアへの挑戦を決意した。
 太道奥旨塾の総師・中井道仁氏からも「派手なパフォーマンスとは裏腹に、実際は純粋で真面目な空手マンなので、ムエカッチューア挑戦へのプロモートを頼みたい」との連絡を受けた私は、一も二もなく承諾する。
 長谷本人からも、「いつかはグレーシーとやりたい。そのためにも、素手素面で闘う打撃のアルティメットであるムエカッチューアに挑戦したい」という連絡を受ける。その言葉からは売名行為や利益が目的ではない、純粋にして熱意ある闘志が感じられた。
 御存じのように、ビルマ拳法はムエタイの原型と呼ばれるもので、ミャンマー国内では「ミャンマーラウェイ」、タイ国内では「ムエカッチューア」と呼ばれている。
 このビルマ拳法も、タイとミャンマーではルールに若干の違いがある。
 ミャンマーではラウンド数無制限で行われ、必ずKO又はTKOで勝負が決まる。タイではムエタイと同じく5R制で行われ、フルラウンド戦った後は、優劣に関わらず引き分けとなる。
 私と長谷はタイ国最大の仏教行事、ソンクーラン祭(水かけ祭)で賑わうバンコクに4月11日に到着した。翌日はムエタイのジムで決戦に備えて練習し、13日に国内線航空機によってミャンマーとの国境の街、メーソットへ入る。
 とにかく暑い。一年で一番暑いこの時期、日中は40度近い。じっとしているだけで目眩がする。
 本来、酒好きだという長谷だが、明日の試合に備え、このところ何日も飲んでないと言う。
 栄養ある食事を摂って寝る。

日本vsミャンマーがメイン・イベント

決戦の朝が来た。今日も灼熱の太陽が照りつける、暑い1日になりそうだ。
 朝、地元のメーソットラジオ社へ行き、今日の対戦を報告する。すぐにプロモーターへ連絡を取る。ミャンマー側の対戦者が決定した。
 軽い昼食の後、歩いてスタジアムへ行く。かつて戦う僧侶こと村上祐尊氏が2度、そして大道塾の市原海樹が戦った懐かしい建物が見えて来た。
 リングサイドに陣取るものの、長谷はすぐに準備の為、席を立つ。観客席後方のスペースでウォーミングアップを始めると、対戦者のミャンマー人選手がリングへ上がる。プログラムでは3R制の前座が6試合。その後、5R制の本試合が8試合。長谷が出場するのは本試合の8試合目。つまり最後のメイン・イベントである。
 対戦者のミャンマー選手が第1試合前にリングに上ったのは、興業を盛り上げるための主催者の意図の為である。
 続いて長谷にもリングへ上るように指示がある。リング上でガッチリと握手を交わす両雄。会場はドッと盛り上がる。
 前座試合が始まった。いつ見てもスリリングな展開である。今年は顔面が切れるシーンが多い。打撲による痣だけでなく、素手のパンチで顔面の皮膚が切れて流血しながらのファイトである。
 前座試合が続々と消化されていく。かつては、タイ人選手はアップライトから左ミドルキックを突破口に攻めるムエタイスタイルそのままであるのに対し、ミャンマー選手は両足均等にウエイトを乗せ、蹴りで誤魔化してパンチの連打、時には裏拳打ちや後ろ廻し蹴り、飛び突きなど、タイイ人選手に比べて個性が強く、何が出るか判らないといった戦法が多かった。それ故、数年前までは、ひとつひとつの技にレベルの高いタイ人選手の圧勝だったが、このルールを研究したミャンマー選手が実力をつけ、ついに昨年は対戦成績でタイ側を超えてしまった。
 そのせいか今年は、タイ人選手も典型的なムエタイスタイルというよりは、ミャンマー式に両足均等に体重を乗せ、パンチと首相撲主体のスタイルに切り換えてきた。
 前座6試合の内、フルラウンド戦っての引き分けが?試合。他は4勝1敗でタイ国選手の圧倒的リード。
 この日は、タイ国内の3社のテレビ局のカメラが入り、更に、週間のムエタイ雑誌「チャンプ」が取材に訪れていた。関心の高さが伺い知れる光景である。しかもこの計4社が、観客席後方でウォーミングアップ中の長谷にインタビューしている。言葉が通じず四苦八苦の模様だが、片コトの英語で受け答えしている。
 5R制の本試合はタイ側が2連勝すると、すぐミャンマー側が2連勝するなどして1進1退。その中には頭突きによるKOも含まれている。長谷が登場するまでの7試合は4勝3敗でタイ側が頭ひとつリード。

ムエカッチューアのリングに空手着で登場!

 あくまで空手家として臨みたい長谷は道衣を着用し、頭には真紅の鉢巻きを巻いて気合いもろとも駆け足でリングに登場。その鉢巻きをリング外の観客席に放り投げると場内は大歓声となる。早くも長谷得意のパフォーマンスが出た訳である。
 渋い顔のレフリーが道衣を脱ぐよう指示すると、「アイアム、カラテマン」と道衣着用を主張する長谷。道衣着用は危険だからと説得するレフリー。このまま、この問題で出場停止にする訳にもいかず、私が中に入って説明し、上衣のみ脱ぐ事で解決。
 ようやく試合開始のゴングが鳴る。85 kgの長谷に対して、ミャンマー人の選手は80kg。「ウォリャー」と空手式の気合いを発しながらローキック主体で攻める長谷に対して、ミャンマー選手はあくまでパンチ主体。遮二無二拳を振るってくるが、長谷はあまりこれに付き合おうとせず、首相撲に持ち込もうとする。するとミャンマー選手は長谷の顔面を掻きむしってくる。
 1Rが終了し、内容は互角のまま2Rに入る。戦前、「掌底でもいいのか」と言っていた長谷は、その言葉通り顔面掌底打を使い始める。ミャンマー選手はあくまで素手の正拳だ。
 もつれて足払いで転倒させた後、長谷は空手式に下段突きで極めのポーズ。観客はドッと沸く。空手の試合では見慣れた光景だが、ムエタイやムエカッチューアでは全くない為、タイ人やミャンマー人には奇異に映った事だろう。長谷のローキックが効き始めたか、長谷が優勢の内に2Rが終わる。
 3Rに入ると、長谷も正拳を使い始める。試合開始から使っていればと思うのだが、やはり素手正拳による素面の直接打撃に躊躇いがあったのだろうか。又、3Rから使い始めたと言ってもやや腰がひけた感じで、今イチ有効打に乏しい。それはミャンマー選手にしても同じ事。
 しかし、今まで気付かなかったが、長谷の顔面は腫れ、薄く血も滲んでいる。やはり何発か喰らっているのだ。

長谷和徳、堂々のKO勝ち!

ミャンマー選手の動きが鈍くなり、転倒するシーンが多くなる。すぐに立ち上がるものの、長谷のローキックが徐々に効き始めている証拠である。
 互いが足を止めて顔面正拳が数発交錯した後、倒れたのはミャンマー選手。被せるように放った長谷の右ストレートが当ったのだが、レフリーはここで試合を中断、長谷の勝利が宣せられた。ミャンマー選手はすぐに立ち上がりファイティングポーズをとったが認めてもらえなかった。
 勝利に歓喜してリング上でカズダンスを踊る長谷。場内はヤンヤの喝采である。どうも長谷選手は、気分がハイになると自分でも何をやっているのか判らなくなるらしい。なかなかリングを降りようとしない彼は、リング上から「アイラブ・タイランド、アイラブ・ミャンマー」などと叫び、リングアナウンサーが、それをタイ語に訳してマイクで放送している。
 やっとリングを降りた彼を、興奮したタイ人が取り囲み、飲みかけのウイスキーを差し出すと彼は一気に飲み干してしまった。ファイトマネー1000バーツを渡されると「めぐまれない子供達の為に使って下さい」とすぐに返してしまった。
 帰路につく我々に、街中の至る所で人々が声をかけてくる。
 「勝ち負けも大事ですが、本当はハートの通い合う試合がしたいのです。今回は私が勝ちましたが、ミャンマーの選手も最後までファイティングポーズをして戦う意志を示してくれて、嬉しかったです」
 長谷は私にこう話してくれた。彼のいう所のハートの通う戦いができたのであろう。その顔には、戦った者だけが得られる満足感が漂っていた。

コメント(2)

長谷先生が危険度マックスのラウェイに挑戦されたまさしく「血風録」ですね!!

血液の温度が上がる記事です!!いい勉強させて頂きました!!ありがとうございます!!

押忍。
>>[1]


お読み下さり、コメントを戴き真に有難う御座います。

カズダンスは若気の至り!w

お恥ずかしい限り…で、ありますwww /( ̄□ ̄;)


押忍。

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