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I am NOT神子!コミュの【夢とか幻とか】

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設定は、レジでバイトしている、本気で弁慶に恋してる大学2年生。
性格は、妙菜梓の日記参照のこと。

・・・・・・・・・すいません、色々と・・・・(笑)


去年書いた【きっと聖夜】の1年後の話。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=25159744&comm_id=2538402

【きっと聖夜】は『70%実話で30%妄想』だったのが、
【夢とか幻とか】は『30%実話で70%妄想』で、
脳内がイってるのがまる分かり_│ ̄│○‖


・・・・・・・・自分を慰める意味で、去年よりはちょこっと接近。
それでもやっぱり弁慶さんのことが分かりません・・・。



**************************************************



去年は店内でサンタの格好をしてたのは店長だけだったが、今年のクリスマスセールは私の突発的思いつきにより、レジメンバーもサンタルックでレジを打つことになった。

これが可愛いの何のって可愛いんだよ!!

私は可愛くないので(というか可愛いと言われると萎えるので)、ダサくて誰も着ないトナカイの着ぐるみを着てレジを打ったり、店内を徘徊したりした。
流石に『真っ赤なお鼻』は本当に真っ赤なお鼻になるのでやめとけと周りに言われてやめておいたが、自分的には結構お似合いだと思っている。

♪真っ赤なお鼻のトナカイさんはいつも皆の笑い者〜♪

素敵じゃないか。それで皆が笑ってくれるなら。皆が笑顔になるなら、私は喜んでトナカイにでもピエロにでもなるよ。“おもしろい”と言われると凄く嬉しい。
逆に「あらら・・かわいそう・・・」「お気の毒に・・・」と反応するおばちゃんの言葉に、少なからずショックを受ける。そこは笑ってくれ!頼むから笑ってくれ!!(涙交じり)



「ねぇ!みんなで写真撮ろうよ!!」
「え〜〜〜めんどくせーーーー」

バイトが終わったあと、ノリ気じゃない同僚に我侭を言って記念撮影。ブーブー言ってた仲間も結局、ピースしたり一緒に携帯持ち出してきたり、店長までノリにノって店内の明かりまで点けてくれて、とっても楽しい職場だ。


「お疲れ様!年末も頑張って乗り越えようね!!」
「うん!お疲れ様〜♪」


-----------------------------




「(mixiに何書こうかな〜♪)」

「(そういえばお母さんがケーキ買ってたな〜♪)」


そんな事を考えながら、自転車をこぐ。去年のクリスマスの気分とは正反対で、家路を急ぐ足が、軽い。
それはきっと、我が家の雰囲気も少しは良くなったからだろう。前は会話するだけでもアウトだった。そりゃあ、鬱にもなるだろう・・・・私もお母さんも弟も・・・。
去年は最も家族の雰囲気がおかしかったので、昔家族みんなで楽しく過ごしたクリスマスを思い出してさらに落ち込み、クリスマスに対して「ただのイエスキリストさんって人の誕生日なんだろ?この浮かれポンチどもめ!」と悪態ついていたのだ。
だが、今年は確かに忙しかったが、トナカイになって子供を泣かせたり(・・サンタには懐くのにトナカイの着ぐるみには怯える・・・泣)が、すっごく楽しかったので、気持ちがルンルンしている。

なので今年は去年のようにクリスマスに対してひねくれた見方はない。




「・・・・・・そういえば・・・・」

ふと、一年前の事を思い出す。
家に帰りたくなくて、寄り道して・・・・・・いるはずのない人に出逢った、不思議な出来事。
何故あの時、名を名乗るとか連絡先を聞くとか家までお邪魔するとかしなかったのか。


――今年も・・・逢えるかな?

淡い期待を胸に秘めて、自転車の向きを変えた。




――キキキ・・・

去年と同じ場所。
去年と同じ時間。
しかし、あの人が座っていた場所には誰もいない。

「やっぱりいないか♪」

いないだろうと思う気持ちが強かった。
だけど、もしかしたら・・・と思う自分がいたのも事実で・・・・・・。
無理矢理明るく呟いた言葉は、静かな公園にむなしく溶けていく。

この1年も・・・ずっと寂しかった。
忘れた事もない。ずっと想い続けている。
むしろどんどん想いは募るばかりだ。・・・私はいつまで苦しめばいい。




『弁慶さん、幻ですか?』

『・・・いいえ』

『・・・・・じゃあ、私が弁慶さんの見る幻・・・?』



『・・・・・・・・いいえ、君もきっとここにいます』




あの人が座っていた場所に座り、綺麗な星空を見上げて1年前の事を思い出す。

・・・・・あれは夢だったのだろうか。
確かに夢だか現実だか分からない、ふわふわした気持ちで会話していた。
もっとしっかり覚醒していれば、名も名乗るし連絡先も聞いただろう。




『弁慶さん、そのガーベラの花束、望美ちゃんに渡さなかったんですか?』

『そう・・・ですね。渡す時がなかったので』




一年前の一瞬の出来事だが、くっきりと覚えている。
走馬灯のように、次から次へと耳に聴こえてくる。

クリスマスまでの絆の関を超えて、最後の分岐点で他の誰かを選んだ望美ちゃん。
弁慶さんが望美ちゃんの喜ぶ笑顔が見たくて選んだガーベラの花束を、私はバナナと交換した。
(もっとロマンティックなものはないのかよ!)

でも・・・・・弁慶さんに貰った“希望”の花束は、枯れてしまった。
物理的に考えても、枯れるのは当たり前だ。1年ももつわけがない。



「何でいないんだよ。普通いるだろ!1年越しの不思議な逢瀬だろーが・・!」
「(弁慶さんは二次元だからこの世にはいない)」

言った瞬間に心の言葉が否定する。
・・・・本当は分かっている。だが、逢いたいんだ。
いつかきっと貴方に逢える・・・と、信じていたい。
でも、弁慶さんはゲームの人で、そもそも住む次元が違う人で・・・・。

――――堂々巡り。

私には、小さな子供みたいに王子様を信じて待つ事も 大人のように割り切ってしまう事も できないんだ。



少し視線を下げれば、向かいの民家が見える。
去年も華やかに飾っていたが、今年もとても綺麗なイルミネーションだ。
中に侵入しようと窓からぶら下がっているサンタの人形が、すっごく・・・かわい・・・い・・・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・あれ・・・・・・?」


しばらく見つめていたら、何故だか急にクリアだった世界がぼやけていく。
瞬く星空も、ピカピカ光るイルミネーションも、ボケて何となく光の色が分かる程度だ。


「・・・あれ・・あれあれあれ・・・・・?」












「また、泣いているんですか」

「えっ・・・・」


気付けば、綺麗なイルミネーションの民家を背後にして、目の前に誰かが立っている。
顔はぼやけて見えない。・・・けど、誰だか分かる。
忘れるはずがない。忘れたことなんてない。

・・・・・宮田っち・・・・・ううん、


弁慶さんの声だ。







「モザイクがかかってて・・・・・見えません」

どうしてこんなアホな言葉しか出てこないのか。
逢いたいと思ってた人に逢えて嬉しいはずなのに、飛び跳ねて喜ぶこともない。
ただひたすらに、涙だけが止まらない。手で拭えばいいのに、手の平は両方ともベンチに貼りついたままだ。


「・・・1年前も・・・君は泣いていましたね」

そう言いながら指で涙をすくう弁慶さん。・・・だが、私の心はいたって冷静だ。
私にしてみれば、本当なら取り乱してもいいはずの出来事なのに。




1人で落ち込んで、気持ちがふわふわで、現実感がない。

・・・・去年と同じ状態だ。


「迷宮の謎は解けたんですか?」
「・・・ええ。全て、終わりましたよ」
「弁慶さんがここにいるって事はもしかして、弁慶さんが望美ちゃんとエンディング迎えたの?・・・えーっと、望美ちゃんと・・・両想いでイチャイチャハッピーの巻?」
「・・・いいえ。・・・・・ふふ・・」
「?」


淡々とした会話の中で、急にクスクスと笑い出す弁慶さんに、私は弁慶さんが笑う理由がわからない。
それよりも、弁慶EDじゃないのにここにいることが、本当に分からない。

「・・・・・始めて、君の予想が外れましたね」

・・・・・だっておかしいじゃん。
弁慶さんのエンディングじゃなければ、弁慶さんは京に戻るはずだ。
必死でルートのおさらいをするが、弁慶さんが望美ちゃんとEDを迎える以外に現代に残るルートは見当たらない。

「では、僕からも君に質問させて下さい」
「私は弁慶さんの事を言い当てただけだ。言い当ててみればいいよ」

「・・・そう・・ですか・・・・・・・おもしろい事を言いますね」
「おもしろいですか!??!?!それは良かったッッ!!!」

今までピーーーーーーーーー状態だった感情の心電図(?)が、言われると嬉しい単語で一気に振り切れる。
“おもしろい”と言われるのが好きだ。笑い者にされるのが好きだ。

半分浮かれ始めた私をよそに、弁慶さんはゆっくりと口を開く。


「僕が現実だと思っていた世界も望美さんのいた世界も、この世界で創られた世界。
 京の出来事も迷宮の出来事も、全ては創られた世界。もちろん、僕自身も」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

絶句。顔文字で表すとするならば「・・・・・・(;゚□゚)<ポカーン」だ。
もしかして私と逢って1年間で・・・調べたのだろうか。この世界の事を。
弁慶さんの世界とも、望美ちゃんの世界とも違う、三次元の世界を。
という事は『遙かなる時空の中で』のゲームの事や、
もしかしたら弁梓の勝手な妄想もインターネットで・・・っ・・・・!!

いや、それはさすがに見付かりっこないか。辺境の地のサイトだしな。


「本来その世界から抜け出せるはずのない僕がここにいるのは・・・君が呼んだからでしょう?」
「・・・いや・・・私は・・・」

呼んでない、とも言い切れない。
ずっと逢いたいと願っていた。
“二次元”だけど・・・・“本当はいない”けど・・・・それでも逢いたいと。

「・・・・・・・・・・・・・・逢いたいとは・・・思ってたよ。
 そりゃーもう、弁慶さんのいない世界で泳げん!とか言うくらい」
「ありがとう」
「え」

・・・・笑顔が嘘くさくない。いや、そこを突っ込むんじゃない。
ありがとうって何だ・・・?


「あ!じゃあ!!明日も会える!?明後日も会える!?」

勢いよく立ち上がって、バタバタしながら必死で聞く。
感極まるとジャンプしたりバタバタしたり、体全体で会話するのだ。

“明日も明後日もずっと一緒に過ごしたい”・・・・伝わって・・・!!



「いいえ、サンタクロースが贈り物を持ってやってくるのは・・・今夜だけですよ」
「・・・・じゃあ、来年もサンタさんに弁慶さんが欲しいってお願いしたら・・・来てくれる・・・かな・・・?」

今夜だけ・・・今夜だけ・・・・その言葉が妙に寂しくて、
せっかく泣き止んだのにまた目から汁がこぼれる。


また、私を1人にするの・・・?

必死で笑おうとしても、中途半端なことになってしまう。


「ええ、君が・・・また僕を呼んでくれるなら、きっと」

来年の今日・・・私はまだ弁慶さんの事を想っているだろうか。
4年間想い続けたとはいえ、人の気持ちなんて突然変わってしまう。
それに、数ヵ月後には遙か4だって発売するんだ。

1年後の私なんて、分からない。


でも、明日からまた弁慶さんのいない世界で過ごすのは・・・・・寂しい。












・・・・・イヤだ。離れたくない。

「猛烈に多大にウルトラスーパー申し訳ありません!!!!!!!」

地面に額がつくくらい盛大に土下座をした後、思いっきり弁慶さんに抱きつく。
むしろしがみつく、くらいの表現の方がしっくりくるくらいだ。




「・・・・帰さねーよ。私は“帰りなさい幸せに”なんて言わない」

抱きついたまま、ボソっと耳元で囁く。引き剥がされるかと思えば、弁慶さんの腕はスッポリと私の周りを取り囲んでいる。
・・・・つまりは、抱き締められていた。
弁慶さんの身体は、意外にも温かい。
そう、弁慶さんは冷え性で冷たいのかと思いきや、意外にもちゃんと温かいのだ。

そういえば夢の中で手を握った事がある。
その時も冷たいと思っていたら温かくて、少し驚いた。



「そろそろ・・・お別れです」
「やだー・・弁慶さんぬくといからまだギューってしてたいー・・」

幼児化してる。駄々こねてる。アホみたいだ、私。

「サンタクロースはいい子にしてないと来ない、って聞きましたよ?」
「このまま離さなかったら弁慶さんはいなくならない、ってことはつまり、サンタさん来なくても弁慶さんには逢え・・・・・もがッ!!」

唇で唇をふさぐ、とはこういうことをいう。
あまりの突然の出来事に、私は思わず本気で突き飛ばしてしまった。

・・・・・咄嗟の行動だが、弁慶さんは表情を崩さない。

きっと私の行動なんて予想済みだ。
もう1度駆け寄ろうとした瞬間、マッチの炎が消えるように、フッといなくなった。


辺りを見回すが、シン・・と静まり返っている。
田んぼばかりの中にポツンと滑り台だけがある公園だ。
ましてや夜なんか、誰もいない。



「・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱり・・・・・幻じゃん・・・」


――――でも、夢でも幻でも・・・・・・・・・・いい。貴方に逢えるなら何だって構わない。





だからサンタさん。

来年もなにとぞ、よろしくお願いします。



-終-

コメント(6)

すみません・・・マジ泣きそうになりました・・・!!(;;
梓さんの想いも、弁慶さんの想いも、すごく真っ直ぐで、優しくて・・・

あああ・・・・ホントに、聖夜だけの一夜の夢って感じの切ない、でもすごく綺麗な逢瀬です・・・ハート達(複数ハート)
弁慶さん、今年も梓さんのもとに来てくれたんですね(≧▽≦)
1年間の空白はすごく長いけど・・・また来年も、会えるといいですね^^

ところで、「・・・・帰さねーよ。」を瞬時にヒノエボイスで変換してしまった私は、そろそろヤバいでしょうか(聞くな)
>リミさん

読んでくれてありがとうございます〜(>_<)
去年も弁慶さんに焦がれてて、
まさかあれから1年経ってしまったとか・・・
改めて自分でも驚いてる梓です(爆)

バカなので文章うまく書けないんですよ〜〜・・
弁慶さんの喋ってる事が特に意味不明で・・・・(泣)
自分で喋ってる言葉が繋がってなくて、弁慶さんもアホっぽい!!(コラ)
そう、来年も会いたいです・・・!!
私、できれば、来年は・・・もうちょっと気持ち伝えたいって思ってるんですよ。
去年は結局、弁慶さんに望美ちゃんを諦めるな!って言っただけだし、
今年は結局、弁慶さんが何考えてるか決めずに書いたからよくわかんないし!

「・・・・帰さねーよ」はもちろんヒノエの台詞ですよ!さすがリミさん!(笑)
この話でも、弁慶さんの耳元でヒノエの声真似してるイメージです(ぉぃ)
私、ヒノエのこの台詞が凄く好きなんですよー。

弁慶さんは「帰りなさい」だけど、ヒノエは「帰さねーよ」じゃないですか!
「帰ってほしくない」じゃなくて、ちょっと強引な感じじゃないですか!
そこが好きなんです!!
弁慶さんにもそれくらい自分の気持ちを望美ちゃんにぶつけて欲しかったんです・・・。

コメント、ありがとうございました・・・・♪♪

誰かの事を一生懸命思って悩んで、苦しんで、好きって気持ちが膨らむのはすごく素敵な事ですね〜

去年と今年のを読んで、ああ、『好き』が大きくなってるんだなぁとにまにましちゃいました。


素敵なお話と梓ちゃんの『成長』ありがとうね〜
>凛さん

本気で(アホなくらい)悩んで悩みまくって、
弁慶さんは私の心の中にちゃんといるのだと気付き始めて、
(・・・っというと何だか臭くてアレですが・爆)
ちょっとだけ、乗り越えられそうになったんですよ。
きっと、凛さんを含めて色んな方がそう言ってくれたから。

だからこちらこそ、ありがとうございますわーい(嬉しい顔)揺れるハート

でも乗り越える(良い経験だったと思う日がくる)どころか、
どんどん深みにハマってる気がしなくもない今日この頃・・・・_│ ̄│○‖

もうしばらく私の悶々は続くと予想されます。
これからも、アドバイスのほど、よろしくお願いします(^_^;



いや〜〜〜〜、同士!!!!!o(T□T)o

いやいや、何だか……同じところをグルグルしてるね……同士。
でもでも、今年は私も梓ちゃんも、何かよく分からないけど前進できた感じがする!!

体当たりしてる梓ちゃんと、儚いけどちょっと優しい弁慶さんがいい……。

オタガイガンバリマショウ……。
>ケイさん

同志ーーーーーーっ!!!!!o(>_<)o

そ、そう、“何かよく分からないけど”前進・・・!

梓の体当たりはいつものことだけど、(誰が書いても共通・笑)
弁慶さんがやたらピカピカで王子様で優しいのは、
梓さんのキラキラフィルターのせいですよ・・・。
結局は私の妄想だ。
色んな弁慶さんの一面が見てみたい。

うん、頑張ろう、お互い〜

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