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タンポポコーヒーネット支部コミュのモンハン2小説 最終話

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最終話 〜崩魔の太刀と滅龍の竜騎士槌〜

先の砦の戦いにおいて、なんとか邪龍を撃退できたD達。

しかし、Dとドラグーンしか戦える力が残ってなかった。

サンもモンヴァサもアレックスも傷を負いつつも、二人を止めた。

だが、二人は二人だけで、真の決戦に挑むのであった。

どんな困難も乗り越えれるのが狩人{ハンター}。

二人は、古塔へ向かっていった。






古塔は静かで、なんの生物もいないかのように思えた。

普段いるはずの白いランポスもガブラスも、そこにはいなかった。
それで二人は確信がついた。奴はここに逃げたのだと。

逃げた方向で、大体の目星はついていたのだ。それが古塔。




二人は、ゆっくりと歩きだした。



古塔のエリア2にて丁度塔の前の広場を歩いている時だった。

影を照らし、キリンが急に現れたのだ。


しかし、かなり傷ついていた。しかも、後ろに多くのキリンを連れている。

どうやら、水の邪龍から逃げてきたらしいが、キリンたちは
二人を見ると、雷角を光らせ、攻撃の意志を表した。



だが、二人は少し遠回りして、塔へ向かう。
ソレを見たキリン達は、ずっと二人を警戒していた。


そのうち、元気そうな一匹が、Dの元へ走ってきた。
一瞬、Dは警戒したが、その必要はなかった。

そのキリンは、Dの太刀・蒼魔刀【雷神】に頬ずりし始めたのだ。


どこか、仲間の気配でも感じたのだろうか。
Dは、キリンの頭を撫でて、その場を去った。

キリン達は、二人をずっと見ていた。



しばらく歩いて、もう二つ目の巨大螺旋階段まで来た。
その間、邪龍に会うことはなかった。


おそらく、この先の最上階で休んでいるのだろう。


二人は緊張を超え、冷静さに変わっていた。


D    「勝てると思うか?」
ドラグーン「さぁな。死んだらそれまでの話さ」
D    「恐くないのか?」
ドラグーン「別に。それに、どうせ誰かがやらなきゃみんな死ぬ。
      友達まで死ぬのはいただけないからな」
D    「俺は?」
ドラグーン「別に(笑)」
D    「マジかよ(笑)」


二人は冗談混じりの会話で、すっかり冷静になっていた。
逆に、そっちのほうが戦いやすい。



ふと、二人は足を止めた。
最上階である空中庭園の一つ手前の小さな部屋。

二人は袋から道具をたくさん取り出す。


強走薬グレート、鬼人薬グレート、硬化薬グレート、秘薬、いにしえの秘薬、
怪力の種など、どれも肉体強化や回復の薬ばかり。


ドラグーン「忘れ物、再確認っと、よし。ないな」
D    「強走、鬼人、硬化、飲むぞ」

二人は自分の分の薬を飲み干す。
体が熱くなるのを感じた。


二人は顔を合わせて頷くと、一斉に入っていった。




そこには、邪龍の姿があった。

今は寝ているらしい。

二人はゆっくり、静かに邪龍の顔に近づき、爆弾を大量に置く。



D    「頼む。」   Dは小声で言うと、ドラグーンは頷き、そして・・・

ドラグーン「おはようございます!!!!!!!!!!!!!!!」



ドラグーンが槌を地面に叩きつける衝撃で、爆弾が一斉に破裂する。



顔面に大量の爆弾を食らった邪龍は、まだ生きていたが、
突然のダメージに、怒り叫んだ。



しかしDにはその声はほとんど届かない。
ガルルガの装備が防音の機能を発揮しているからだ。


Dは太刀を抜く。抜刀しただけで電気が宙を駆け抜ける。


そして、以前の戦いでわかった弱点。
柔かい下腹部へ走り、蒼い太刀を斬り付ける。



刀身と擦れることで電気がさらに発生し、邪龍の体を走る。


ダメージはやはり大きい。属性も水の邪龍には苦手な雷属性。




ひるんだ隙を突いてドラグーンが左足にハンマーを叩き付ける。

コレもいい手ごたえ。二人はどこか勝利を確信していた。






だが、その時だった。邪龍はさらに咆哮を放つと、周りの水の膜が分厚くなった。

Dの剣撃もとおらず、電気も効かない。


二人は焦った。水に対して、電気が通らないなんてありえない。
しかし、ドラグーンふと気が付いた。



ドラグーン「D!!純水だ!!コイツは純水で電気を遮断している!!」

D    「!!?くそっ、そんなことまでできるのかコイツ!?」

邪龍はニヤリと笑った。いままでの仕返しをするつもりのようだった。



Dとドラグーンは一旦距離を取り、様子を見ようとした。



しかし、邪龍は水の膜から水弾を飛ばし攻撃してくる。

苦しくも避ける二人。



「ダメだ。こうなっては攻撃できない。爆弾も使ったし、まず当てることができん!!」
ドラグーンはDに逃げようと言う。

しかし、今ここで逃げてはやられるし、時間が経てば体力的にこっちが
明らかに不利なのは目に見えていた。

「どうにか、あの水の膜を消すか、電気を通るようにしないと・・・ん!?」
Dは独り言をしていると、ふと、邪龍の後ろの背景に目がいった。



今日は曇り。これも水の邪龍が呼び寄せたものなのだろうか?

なんにしても、不吉な感じがしてならない・・・


その時、Dの頭に一つの考えが浮かんだ。しかし、それは人にはできない『技』
でも、いまならできそうな気がしていた。

この太刀があれば、できるような気がしていた。




「雨・・・雨が降れば・・・」
Dはボソリとそんなことを言った。

ドラグーンは、確かにそうだと思ったが、そんな都合のいいことはない。

雨が降り、邪龍の水の膜が純水でなくなれば、電気は通る。
水は、不純であればあるほど、電気が通り易いのだから。
しかし、人間の力で自然も操るのは不可能。



なおも繰り出される邪龍の水弾を避けながら、
Dはずっと、雨のことを考えていた。



そして、ドラグーンに言った。

D    「ドラ!雨を降らす!!少しでいい!奴の注意を引いてくれ!!」

ドラグーン「はぁ!?ったく、死んだら一生呪ってやるからな!!」

ドラグーンはそうは言いつつも、なぜかできそうな気がしていた。

蒼魔刀の閃きが、そんな気にさせていたのだ。


ドラグーンは角笛を取り出して、思いっきり吹くと、そのまま笛を投げ捨てる。

そして、ドラグーンハンマーの柄の部分を少しイジった。



ガシャンと音が鳴る。なにかが解除されたような音。

ハンマーと柄の接続部あたりに、トリガーが出現する。


「ガンハンマの威力、見せてやる!!」
ドラグーンは水弾を受けつつも突進し、槌を振り上げ、足に叩き下ろす。


しかし、水の膜がソレを防いだのだが、それだけでは終わらなかった。


トリガーを引くと、ハンマーにある6つの銃口から爆発が発生する。

水の膜を破り、足を軽く焦がす。

「まだまだ・・・これはどうだ!!」
ドラグーンはさらに、ロックを解除する。


すると、ハンマーが少し変形し、ヘビィボウガンとなる。


「拡散弾Lv3装填、喰らいな!!!」
6つの銃口は、さらに拡散弾を発射し、水の膜を所々破る。


少し経つとまた元通りになるのだが、ダメージがないわけではないようだった。

(水の膜を分厚くしているときは、強力な火がいいらしいな。)
ドラグーンはそう思うと、距離を少し取り、火炎弾を取り出す。


なぜかソレは、横一列に連なっていた。


「リボルバー・連射モード。火炎弾装填・・・」
装填口を開けたままロックし、火炎弾を入れる、そして!


「竜騎士の業火{ドラグニック・フレア}!!!!」
火炎弾は、次々とドラグーンハンマーへと吸い込まれ、
回転する6つの銃口から高速で連射される。

下腹部の一転へ、すべて向けられ、
実際120発あった火炎弾も、一瞬にしてなくなる。



突然の科学的攻撃に、邪龍は驚いた様子だった。

水の膜も、高熱のせいか上手く直らない。


「D!!まだか!!?」
ドラグーンはDに訊いた。Dに目を向けると、ドラグーンは驚嘆した。



Dの持つ太刀が、異様なまでに蒼みがかかり、キリンの雷角のように
光を放っていた。


「この太刀だけのものじゃない!これは・・・!!?」
D自身、かなり驚いていた。



天空の雲は黒くなり、あたりを夕方のように暗くした。


そしてついに、雨がザーッと降り始めたのだ。



二人は、驚いている場合ではないと、正気に帰り、邪龍を睨む。


邪龍がどこか怖気づいたトカゲのように見えた。



「・・・いくぞぉぉ!!!」
Dは蒼魔刀を振りかざす。

黒雲がどんどん雨を降らし、そして、雷鳴まで響かした。


次の瞬間、ドラグーンは視界が一瞬白くなった。

それとともに轟音が聞こえて、耳がおかしくなりそうだった。



目を開ければ、Dの太刀・・・いや、《D自身が雷を纏っていた》


正直、ドラグーンは何が起こったのかサッパリだった。

ただ、いまDが人間の限界を、一時期だけとはいえ超えたのがわかった。



「喰らえ邪龍!!蒼魔刀【雷神】をぉ!!!!!」
間合いを詰めて、縦に蒼魔刀を振ったとき、

さらに、天から雷が降り注いだ。



邪龍は悲鳴を上げて倒れた。

だがなんと、まだ生きていた。

鬼のような形相で二人を睨むが、体が麻痺しているらしく、動けなかった。


D    「ドラ!!とどめを頼む!!龍は龍属性が一番効く!!」
ドラグーン「わかってる!!じゃぁ、美味しくいただくぞ!!!」

ドラグーンはまたガンハンマのロックらしきものを外し、トリガーを引く。

すると、龍殺しの力である黒い雷のようなものが、ガンハンマの銃口から
バリバリと音をたてて発生する。


ハンマーは、エネルギーによる熱で真っ赤になっていた。
ドラグーンが愛用しているグラブさえ、熱のせいで白煙をだしていた。


「Dだけが、異常な武器を持っているわけじゃない!!
 Dが《自然の力》なら、俺は《科学の力》とでも言おうかな!!」

ドラグーンは熱を放つハンマーをしっかり握り、そして振り上げた。

反動で少し飛ぶと、そのまま邪龍の顔めがけて振り下ろした。

「今じゃもうこの名を知る者は少ない!!だがまさにこれこそ!!!!」

ドラグーンは邪龍を睨む!


「邪を罰する者{ダークバニッシャー}!!!!!」

いにしえの龍殺しの槌の名とともに、その機械槌をたたきつける。


滅龍の力が爆発し、槌が邪龍の顔とともに崩壊する。



ふたりは、しばらく沈黙に包まれた。


お互い、生きたままの勝利を正面から受け止められなかった。

二人とも、正直死ぬ気だったのだから。


D    「ドラ・・・生きてますか?」
ドラグーン「敬語な意味がわかりませんよ?」
D    「勝っちゃった?俺ら狩っちゃった!?」
ドラグーン「勝っちゃったね・・・俺ら・・・」



もう、走馬灯のように出来事が起こったので、ポカーンとしていた。

自分達でやっておいてなんだが、突拍子がなさ過ぎた。



そんなことをしているうちに、邪龍の体は滅龍の力によって腐化してしまった。

残ったのは、古龍の骨だけ。



D    「ま、生きているから良しとしよう」
ドラグーン「だな。無事、帰れそうだ」



その時、二人は周りの声に気づいた。聞いたことがある。

声は複数あった。

D    「これ・・・キリンの鳴き声・・・!?」
ドラグーン「どうやら、落雷の手助けをしてくれたらしいな」
D    「この太刀は、キリン達の仲間の命を奪って作っていたのに・・・
      あの頬ずりしてきたキリンも、きっとわかっていただろうに」
ドラグーン「なんだか、悪い気になった・・・とか言いたいのか?」
D    「まぁ、そんなとこかな」
ドラグーン「でも、結果的には、あのキリン達を助けたんだ。その太刀は」
D    「・・・でも、なんか複雑だなぁ」
ドラグーン「まぁ、とりあえず。帰ろうぜ」


Dは頷くと、太刀を鞘に納めようとした。

その時、蒼く透き通る太刀は、急に濁りはじめて、
そして、亀裂ができ、最期には、いくつかに割れてしまった。



Dはそのまま破片を持って塔を降り、古塔の前の広場でキリン達に出会った。


キリン達は駆け寄ってきて、太刀の破片を見つめていた。

Dはそのまま鞘と破片を地面に置くと、キリン達はそれらをくわえて
塔の方へ入っていった。


「いいのか?まだ直せるかもしれないのに・・・」
ドラグーンは訊いた。しかし、Dは頷いただけで、歩きだした。


「もう、あんな武器を使わないでいい世界になってくれるといいんだが・・・」
Dは上を見て言った。今はすっかり晴れて、虹が薄くかかっていた。

「まぁ、モンスターを狩るという世界は、変わらんだろうけどな
 少なくとも、あんな尋常じゃないものは、使わなくてすむだろ」
ドラグーンは言う。



キャンプ地で、のろしを上げると、しばらくしてギルドの女ヘルパーが
馬車に乗って迎えに来る。

「すごい雷と爆音でしたけど、大丈夫だったんですか!?」
女ヘルパーは訊く。


二人はただ、討伐クエスト完了 とだけ言った。















チアフルの街ではすっかり活気が戻って、前からいたハンター達も
今まで通りの生活をしていた。

街には英雄と唄われた10人のハンターが、街の大老殿と呼ばれる場所で
街の大長老に迎えられていた。


「今回の緊急クエストと題した特別任務の完遂、見事であった。
 特に雷神・Dとリピナ・ドラグーンよ」
大長老は、安堵と喜びを混ぜた表情で言う。

D    「あれは・・・武器のおかげというか・・・そう、奇跡です。
      別に俺がやったわけでも、ドラがやったわけでもないし・・・」
ドラグーン「それに、レックスさん達がダメージを蓄積してくれたおかげで、
      弱った奴と戦うことができた。俺ら二人が特別視されるのは・・・」

ふたりは謙遜していたが、サン達からめちゃくちゃに言われる。


「兎に角、これはぬしら10人の勇気ある行動の賜物である。
 改めて、礼を言わせてもらうぞ」
大長老は、玉座を立ち頭を下げる。


流石に10人とも、この行動には戸惑った。

街の最高権力者の大長老が、自分達に頭を下げているのだから、
みんな例外なく戸惑うのは当然だ。






それから、10人揃って、酒場の大きなテーブルを囲んだ。

周りには興奮する様々なハンター達。

10人は、これからのことを話していた。


とりあえず、Dを除くネコ狩猟鯛のメンバーはみんな、
ノーブルの街に帰って、しばらく休むことに。

サンとアレックスも、ココット村に帰ると言う。


ドラグーンは、街でずっと過ごしていたから、数日休憩したら、
また狩りに出るらしい。

Dとモンヴァサも、ふたりで村に帰ることにした。

今となっては、懐かしいジャンボ村。




翌日、準備を整えたみんなは、それぞれの馬車に乗った。


レックス「D君、ドラちゃん、サンちゃんにアレックス君、モンさんも
     またしばらくしたら会おうね!」

クール 「今度は、色々パーティを変えて、狩りに行こう」

D   「うん、レックさん、キュルさん。元気でいてください」

レックス「おういえ♪あたしはいつでも元気満々よぉ!」

ザクシス「騒いでっと、キズが痛むぞ?」

ザクシスが言うと、レックスは痛みのあまり叫びにすらならなかった。

マオ  「ホラ、いわんこっちゃない(笑)」

リン  「べつにマオさんが言ったわけじゃないけどね」


すっかり日常と変わらない会話に、Dは安心した。

レックス「じゃ、また〜!!」

ザクシス「D!!次は同じ舞台に立てるといいな!!」

D   「はい!!みんな、また会いましょう!!」


みんな馬車から手を振って、離れるDを見ていた。








サン   「んじゃ、ウチらもここらでお別れやな」

アレックス「また、一緒に狩りしましょう!!」

ドラグーン「ま、二人ともしっかり休んでこい。話はそれからだ」

サン   「偉そうに言ってからに!!自分だって怪我だらけやないか!(笑)」

ドラグーン「俺はしっかり秘薬も飲んだからな。たいしたことない」

アレックス「あんまり、無理はしないでください。また会いましょうね!」


馬車が音を立てて動きはじめ、ドラグーンは二人を見送った。



Dとモンヴァサが、ちょうどそこにやってくる。



D    「おっと、馬車が来たみたいだな。またすぐ来るからな」

ドラグーン「まぁ、どっちでもいいぜ。」

D    「なんで?俺いらない?(笑)」

モンヴァサ「あえてワシがいるのか?(笑)」

ドラグーン「イヤイヤイヤ(笑)ただ、無理はするなってことさ。それと」

D    「それと?」

ドラグーン「お前より以前、二人で組んでいた女ハンターから連絡があってな。
      あと、混色狩人旅団の総隊長からも。」

モンヴァサ「混色狩人旅団というと、あのハイレベルハンター達のチームか?
      そういえば、お前は団員の一人だったな」
ドラグーン「そう、だからもしかしたら、しばらくあえないかもしれないから」

D    「そうか、じゃぁ、ゆっくり休むかな」

ドラグーン「そうしろ。ホラ、馬車の運転手が待ってるぞ」

D    「ああ、じゃあな。リピナ・ドラグーン」

ドラグーン「その名で呼ぶな、雷神・D。じゃあな」

モンヴァサ「元気にしておれよ。ワシも年じゃから、いつまでも一緒に
      クエストにはいけんぞ」

ドラグーン「そう言ってられる間は、大丈夫ですよ(笑)」

D    「じゃ、またな!」




Dとモンヴァサは馬車に乗り込む。
ドラグーンは、見えなくなるまで、その場に立っていた。















ジャンボ村についたのは、二日後の朝だった。


村は前より少し活気だっていたが、みんな変わらなかった。

まず向かったのは酒場。
前からいる村のみんなは、もうすでに酒場の椅子に座って朝食をとっていた。



「ただいま。久しぶり」
Dは看板娘に声をかける。ちょうど村長の後ろから声をかける形になった。


振り返った村長と看板娘は、顔が喜びの表情に変わった。


「Dさん!!モンヴァサさん!!帰ってきてくれたんですか!!?」
看板娘は、料理中の手を止めて歓喜の声を上げる

Dはその看板娘の手を指して言う。

「焦げるよ?」
Dは、この村を発つ前にも、このやりとりをしたことがあったなぁと思い出す。


その時と同じく、看板娘はあわてて料理を再開する。

「すぐにお二人の分をつくりますんで、待っててください!」
看板娘は元気な声で、料理を進める。


「オイラもちょうど昨日、もうひとつの村から帰ったとこなんだ。
 偶然だな。一緒の時期に帰るなんて」
村長は笑みを浮かべる。

「それはそうと、もう二人の噂はそこら中に広まってるよ!
 見たこともない水の邪龍を、10人の力を合わせて倒したんだってね!」
村長がそれをいうと、周りのハンターが寄ってくる。


「そういえば、ここを発つまえ、たしかにワシはコイツに言ってやったな。
 コイツはとても《運がいい》と。
 奴に会ったのも、そしてそれをドラグーンと倒したのも、また運よ」

モンヴァサはガッハッハと笑いながら言う。


「でも、なんにしても、ハンターとして一番大切なことは、
 ハンターとして、命を大切にすること、ソレがモンスターでも。
 そして何より・・・」



Dは村のみんなに言う。

すでに、村中の人間が、Dを囲んでいた。
船の親方も、工房のばあちゃんも。


Dはすーっと息を吸うとこう言った。









〜ハンターとして一番大切なこと、それは諦めないこと〜




ジャンボ村には、一本の太刀が立てられ、
それには10人の英雄の名前と、Dの言葉が刻まれた・・・






             〜モンハン2小説 完〜

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