ｱﾒﾘｶﾝ・ﾏﾌｨｧの生涯コミュのルイス・"レプケ"・バカルターに付いて語ろう！！！

ルイス・"レプケ"・バカルター(Louis "Lepke" Buchalter、1897年2月12日 - 1944年3月4日)はニューヨークのユダヤ系ギャングスターで、ギャングの大物ボスで死刑になった最初で最後の人物。イタリア系の犯罪組織と手を組み「殺人株式会社」と呼ばれる武力遂行機関の社長でもあった（副社長はアルバート・アナスタシア）。殺人株式会社は、手数料のために国中に熟練した殺し屋を派遣し、ギャングの死刑を執り行った（殺し屋たちは年間１万２千ドルの報酬を貰ったが、殺人が許されるのは「ビジネス上の理由だけ」とか「殺しに一般市民を巻き込まない」といった厳しいルールに縛られた）。
1926年、レプケはリトル・オージーオーゲンの殺害に参加した。
あだ名は、イディッシュ語で｢小さなルイス｣を意味する"Lepkeleh"から来ており、これは母が少年時代に彼をそう呼んでいたことにちなむ。
ニューヨーク・マンハッタンのローワー・イースト・サイドで、東欧出身のユダヤ移民の間に生まれる。少年時代から盗みに手を出し、16歳までに犯罪歴のあった彼は、ニューヨークの衣料工場へストライキ破りを提供するインチキ労働組合を組織した。そのうちに彼は多くのレストラン、ドライクリーニング屋、パン屋の労働組合支部を引き受け、ニューヨーク市で売られるパンひと塊につき１セントの上納金を徴収した。22歳までにすでに2年も服役していた。
友人のジェイコブ・シャピロとともに労働運動を利用し、企業や労働組合に対する恐喝などを続けた。バカルターは服飾産業の組合を牛耳っていた。配下にはアルバート・アナスタシアなどがいた。1927年にはライバルの"リトル・オーー"・オーゲンをシャピロと共に殺害し、彼の権益を受け継ぐ。
1930年代初頭、バカルターはラッキー・ルチアーノ、ジョニー・トーリオとともに｢緩やかな｣同盟を結成し、それと共にベンジャミン・シーゲル、マイヤー・ランスキーはマーダー・インク(この名自体はマスコミの命名)を結成し、バカルターはトップに就任する。
1935年、レプケはダッチ・シュルツが特別検察官トーマス・デューイー殺しを計画した時、シュルツのの死について共謀した。
裁判を受けるバカルター1937年に特別検察官のトーマス・デューイが組織犯罪に対してレプケの強請商売を攻撃をかけたため一時期姿を隠す。その間、自分を有罪にする恐れのある人物を次々と消していった。その後、ラッキー・ルチアーノの助言もありバカルター自らFBIに出頭した。連邦法によって麻薬取締り法で裁かれればニューヨーク州から殺人で告発されることは無いというのが彼の考えだった。しかし、予想外のことが起こってしまう。側近のエイブ・"キッド・ツイスト"・レルズが逮捕されてバカルターらのことを洗いざらい話してしまった。そのことで未解決事件がブルックリンだけで49件も片付いた。
1944年3月4日、ニューヨーク州のシンシン刑務所でバカルターは2人の部下ルイス・カポネ、メンディー・ヴァイスと共に電気椅子で死刑にされた。
バカルターは、1974年の映画『暗黒街の顔役』(原題"Lepke"、メナハム・ゴーラン監督)などで取り上げられている。