moving （movies and musicals）コミュの人間の値打ち

IL CAPITALE UMANO

パオロ・ヴィルズィ

ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ/ カルラ・ベルナスキ
ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ /ディーノ・オッソラ
ヴァレリア・ゴリノ/ ロベルタ
ファブリツィオ・ジフーニ/ ジョヴァンニ・ベルナスキ
ルイジ・ロ・カーショ /ドナート・ルッソマンノ
ジョヴァンニ・アンサルド /ルカ・アンブロジーニ
マティルデ・ジョリ/ セレーナ・オッソラ
グリエルモ・ピネッリ/ マッシミリアーノ・ベルナスキ
ジージョ・アルベルティ/ ジャンピ
ベボ・ストルティ/ 検査官

ひとつのひき逃げ事件をきっかけに、登場人物たちの秘められた利己的な振る舞いが露わになっていくさまを通して、お金持ちと彼らに群がる人々が織りなす欲望と打算の赤裸々な人間模様を巧みな筆致で描き出した群像ミステリー。
（by allcinema）

＜人間の値打ち＞
タイトルは生命保険金額の算出に絡んだ言葉。
そういう意味の人の値打ち＝給料・年金については算出可能だけど、
その人自身の価値はプライスレスだよねってこの作品に登場してくる人物を比較しつつ思う。
そして、運もプライスレス。

ねたばれ

邦題が原題の直訳なのは予想外でした。
この言葉が保険金をどう算定するかという業界用語だったのも意外でした。

で、実際に保険金を算定されたのは、冒頭場面のパーティーで働いていて、
自転車で帰路で交通事故で、意識不明で結局亡くなった方。
査定額は、21万ユーロ。

他に出てきた金額は、彼を轢いた真犯人ルカの隠れ恋人セリーナの父親が、
セリーナの元恋人マクシーの父親のハイリスクなファンドに注ぎ込んだ金が70万ユーロ。
そのファンド評価額が下落して７万ユーロ。

その後、マクシーが轢き逃げ犯人にされたところで、真実を知った父親の行動で、
またお金が動いてたなー。

ラストで、娘さんとルカが刑務所の面会場所で微笑み交わしてるのが
なんだかいい感じだった。

彼等は、いい人たちだ。

そして、息子マッシから浮気現場を指摘された有閑マダムの母親が、
「あなたも20年後には、私の気持ちが分かるようになるわよ！」という捨て台詞を。
この台詞に対し、『いいや、そんなことはないだろう』という想いと、
『そーか、そーなるかもねぇ』という想い、両方とも浮かんだけど･･･。

どうなるんでしょうね、あのソバージュヘアの息子さんの20年後は。