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moving (movies and musicals)コミュのサウルの息子

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映画SAUL FIA
いす本ネメシュ・ラースロー

ルーリグ・ゲーザ /サウル
モルナール・レヴェンテ /アブラハム
ユルス・レチン/ ビーダーマン
トッド・シャルモン /顎髭の男
ジョーテール・シャーンドル/ 医者

メモ 2015年のカンヌ国際映画祭グランプリ受賞をはじめ、数々の映画賞を賑わした
衝撃のホロコースト映画。収容所で死体処理係を命じられ、繰り返される惨劇の中で
人間性を失いかけていたユダヤ人の男が、ひとりの少年の死をきっかけに、その亡骸を
自らの危険を顧みず正しく埋葬することに全身全霊を傾けていく姿を、独創的かつ
緊張感あふれる筆致で描き出していく。(by allcinema)

なんだかすっかり疲れちゃって、まだ感想をひとことも書いていなかった。
観終わった直後より、少し時間が経った頃の方がずずずんと来る。

終わった直後は、ラストシーンに対して、
『ここで終わりって分かるけど、終わると思ったけど、どうしてそこで終わるのー』
な気分でした。

それから、本編では音楽が使われてなかったことを思いだして、
エンドロールでは音楽がかかっていることを思い出した。

流れていた弦楽器の曲が終わってから、森の中にいる時に聞こえるような音が聞こえてきた。
収容所の工場のような騒々しい音と比較すると、天国のように安らげる音。

そうそう、音楽は多分ほとんど使われていなかったんだけど、
音自体は、始終聞耳に入ってきてた。

正方形の小さなスクリーンにサウルの姿が大写しになる周りが見えない映像で、
音が映像の役割を果たしていたって感じ。
周りがボケた映像と同じく、音で想像させる周囲の惨状。

こーいう解釈が正しいかどうか分からないけど、
サウルって『息子』を発見した時点で、もう心が壊れてしまっていたんじゃないかな。
だから、周りの迷惑も顧みず、自分のやりたいこと(=息子をきちんと葬ること)に
とことんこだわる。

だから、行動は無謀だけど、状況判断は甘い。
『自分はラビだ』って言ってきた人間がラビではないことは、察せるはずなのに、
彼には分からない。

そして、当然のごとく、彼は思い通りに祈りをささげることができなくて、
土に還るのではなく、川を流れていく息子。

そして、隠れ家を覗いていた少年。
少年が生き返った息子であるかのように、サウルは満面の笑顔を彼に向ける。
本当なら、隠れているところを見つかって焦らなくてはならないはずなのに。

この場面で彼が『狂っていた』ということを確信できるということ?

まーとにかく。

彼が狂っているとして。

そんな彼でも、あれだけの状況認識をしてしまうくらい
収容所は酷い場所ってことなのかもしれない。

目をそむけても想像せずにいられない惨状。
身体に沁みつく匂い。
(臭いって言われてたしねぇ)

『生者と死者とどっちが大事?』という問いかけ。

耳をふさぐことはできない周囲の音。

音の圧力に追い詰められる2時間。
逃げ出したくなるような圧迫感。

酷い場所だからとか、壮絶な光景だからとか、
そういう理由の前に、ただ音の圧力に耐えられない。
閉塞感に耐えられない。そんな感じ。

はぁ、今でも息苦しい。
早く、あの場所の感覚を忘れたい。

そうしないと、自分が狂ってしまうよ・・・

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