moving （movies and musicals）コミュのバードマン　あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）

BIRDMAN OR (THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE)
アレハンドロ・Ｇ・イニャリトゥ
アントニオ・サンチェス

マイケル・キートン/ リーガン
ザック・ガリフィナーキス/ ジェイク
エドワード・ノートン/ マイク
アンドレア・ライズブロー/ ローラ
エイミー・ライアン/ シルヴィア
エマ・ストーン/ サム
ナオミ・ワッツ/ レズリー
リンゼイ・ダンカン/ タビサ
メリット・ウェヴァー
ビル・キャンプ
クラーク・ミドルトン

　「バベル」「BIUTIFUL　ビューティフル」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が、
かつてバットマン役で一世を風靡したマイケル・キートンを主演に迎え、公私ともにどん底状態の
中年俳優が繰り広げる切なくも滑稽な悪戦苦闘の日々を、全編１カットという驚異の撮影スタイルで
描き出すシニカル・コメディ。（by allcinema）

（ネタバレ）

小難しい観念的なハナシかと警戒していたら、
皮肉満載のリアル＆ファンタジーな作品で、予想以上に好みでした。

重要な５大アイテムは、尻・鬘・銃・空・（ドラム）音。

楽屋裏の細い迷路のような廊下をくねくねと進んでいく描写が多かった。
うん、迷路。全体的に、なかなか出られない迷路のイメージ。

そんな話でもあり、

本人が認識している以上に『バードマン』は有名っぽく、
エドワード・ノートンに、「君はもう過去の人」などと貶められている時に、
道端を歩いていた人々が「バードマンですよね!?　写真を撮ってください!!」と
大歓迎されるオチには笑ったなぁ。

あと、予告で印象的だった『パンツ一丁で街路をずかずか行進する場面』は、
夢でも気がふれた訳でもなく、単に病むぬ止まれぬ事情故ということにも笑ったー。

で、街路の事件の数々はリアルだけど、
マイケルが、物を念力で動かしたり、空を飛んだりは、
実際に起きていることではなく、彼のイマジネーションなんだよね。

マネージャーが楽屋にやってきたときは、実際に物を投げてたとか、
空を飛んで降りて劇場に入った時は、タクシー無銭乗車だったって
オチがついていましたから。

そして、ラストシーンは、エマが空を見上げて笑顔になるところ。
これって、予告編に出てたよー･･･。
この後、彼女の目に何が映っているのかを知りたかったのに
本編でもここがラストだっただなんて。
だから、尚更、この場面を予告編に入れるセンスが理解できない。

マイケルって、髪の毛があると、結構ハンサムかも？
最初の場面、こんなにイケメンだっけ？って思ったら、
カツラをとって、あーこの雰囲気（安心♪）、なオチ。

エドワード・ノートンは、ほんとに嫌味なヤツだったな。
でも、最初に代役としてオーディション替わりに
立稽古したところの格好良さは「さすがだっ」て感じ。

そして、マイケルのマネージャーが、ザック・ガリフィナーキス。
この配役自体が皮肉？って思ったけど、
今回は、とってもマジメな役でしたよ。意外。

ナオミ・ワッツは、相変わらず綺麗だけど、
ちょっとお疲れ気味な役柄だったな。

鼻をへし折るってのも、意味深な展開だよね。

そして、批評家の映画人に対する劇場演者と比較しての差別は
ひどいなーと思うけど、ありだなー、とも。

テレビに出て顏が売れてるだけで、
実力がないのに舞台に主役ででて、しかもチケッが売れるとか、
実際にあるもんなー。

トイレットペーパーに書いた、棒の示す意味を知ってしまった後、
ハナをかんだので、あ、人類が滅亡したって驚愕ｗ

全体的には、ざっくりサクセスストーリーだったのが意外だったわ。
もっと悲劇がざくざくと起きるかと思ってたのに。

例えば、『空を飛べるんだ、自分』と思い込んで飛び降り自殺とかさ。
･･･おいおい^^;

マイケルは、元妻も美人だったし、共演者の黒髪美女ともカンケイあるみたいだし、
ナオミ・ワッツも寄ってきてたし、モテてましたねぇ。、

あとは、プレビューのトラブルが、酷過ぎて楽しかったかも。
実際にジンを飲むとか、
実際に銃が発射完了とか、
パンツ一丁で登場とか、
まー、いろいろ。

最初の嫌いな共演者が道具が落ちてきて重傷は、ま、偶然だろうなｗ

ちょっとこれ、もう一度観たいわ。
まだまだ、色々ネタが隠れていそうな感じだしっ

＊＊＊

・・・って思ってたのに、結局１度しか観てないなぁ。
そのうち、どこかの名画座で再会できるかな。