moving （movies and musicals）コミュのマディソン郡の橋(1995)

THE BRIDGES OF MADISON COUNTY

クリント・イーストウッド

クリント・イーストウッド/ ロバート・キンケイド
メリル・ストリープ/ フランチェスカ・ジョンソン
アニー・コーレイ/ キャロライン・ジョンソン
ヴィクター・スレザック/マイケル・ジョンソン
ジム・ヘイニー/ リチャード・ジョンソン
サラ・キャスリン・シュミット/ 若き日のキャロライン
クリストファー・クルーン/ 若き日のマイケル
ミシェル・ベネス/ ルーシー・レッドフィールド
カイル・イーストウッド
フィリス・リオンズ

世界中で大ベストセラーとなった同名小説の映画化。アイオワ州マディソン群の片田舎。
農場主の妻フランチェスカは、夫と二人の子供に囲まれ平凡な主婦として穏やかな毎日を送っていた。
そんなある日、夫が幼い子供二人を連れて４日間遠方へ出掛け、一人で家の留守をしていた彼女の
所へある男が道を尋ねてくる。･･･（by allcinema）

これも、丸の内ルーブルの閉映イベント上映にて鑑賞。

昔観た記憶では、
『不倫ものって共感できないっ、そもそも、あんな皺くちゃのじーさんに
惚れる気持ちが分からないっっ』

という、取り繕う隙もない酷評だったので、
この作品はさすがにスルーするつもりだったけど、
無料券（過去の半券）が見つかったものだから、一応、行っとくか･･･、で。

感動した。

やっぱり、年の功ってあるのかもしれない（笑）。
未だに退屈な日常に押し潰されそうになる主婦の心理は
体感できてないけど、でも、色々と『分かって』びっくり。

最初は、メリル・ストリープの演技がぎこちなくて、
華を感じないのは何故？思ったら、それがそもそも演技で、

平凡で大した才能も魅力もないただの主婦、が
出発点じゃないと、この話はダメなんだなってことが分かってくる。

カメラマンと出会って、非日常の世界で新しい自分を発見するということは、
ファンタジーであり、アクションでもあり、うんうん、

で、後半別れるのどーのと、うだうだするメロドラマモードには
苦笑してしまったけど、

結局、フランチェスカがロバートと駆け落ちするのは諦めて、
別れる決心をしたところから、彼女の輝きが本物になってくる。

そして、ロバートとの関係も、彼女が主導権を握るようになっている。
もう、平凡で日常に流されている主婦ではなく、自分の人生を
自分で選んだ女性に変貌している。

そして、彼と別れたからこそ永遠に美しいままの愛になったという
のは、･･･ちょっと皮肉かもしれないけど、事実なんだろう。

そして、その事実を息子と娘に伝えるタイミングの上手さ。
子供達が既に結婚生活を送っていたからこそ、
母親の気持ちも最後には理解したのだろうな、と。

ま、息子は相当ぐるぐるしてましたが。

理解したからって共感できるかどうかは別問題でしょうが。