moving （movies and musicals）コミュの春との旅

春との旅

小林政広

仲代達矢
徳永えり
大滝秀治
菅井きん
小林薫
田中裕子
淡島千景
長尾奈奈
柄本明
美保純
戸田菜穂
香川照之

完全なネタバレです。

しみじみ豪華なキャストだわーと思うわ。
かなり年齢層は上だけれど、それだけに貴重？

しっかり者の孫娘と偏屈じいさんの親類を巡る旅なんだけど、
芯は、２人のラブストーリーのような、それは言い過ぎのような。

じいさんの兄弟だってそれぞれみんな大変。
自分のことで精一杯だし、他人を思いやる余裕はない。
でも、なんだかんだ言っても、みんな温かかったような気も。

春の母親の自殺の理由が、自分の浮気が原因の離婚って痛いなぁ。
「過ちは許されることはないものなのか」というのは、
この作品のサブテーマでもあるかも。

人を赦すことが自分の幸せに通じる。
赦せれば、春の両親も幸せに暮らしていけたかもしれないのに。

弟達の夫婦はそんな感じ、かな。
刑務所に入ってるらしい律儀な弟。
不動産バブルで弾けてしまったらしい弟。
彼らの隣にいる女性達の大きいこと。

春のガニ股歩きはおじいさんの歩き方が自然に移って
しまった感じなのかな？
走り回っているから、足が悪いわけではないよね。

旅館で炊事場のお手伝いをするときの動作が
仕事できそーな感じで格好良かったかな。
やっぱ将来は、旅館のおかみさんかなｗ

春の父親の家を訪問した時のじいさんの常識わきまえた大人の態度
はかなり新鮮だったな。
ここで、今までは気心の知れた兄弟に会いに行ってたから、
子供でわがままなぶしつけな態度だったんだなー、と発見。

なんか、ここ、面白かったわ。

ラストでじいさんが息を引き取る展開、唐突だったなー。
春はしっかり者だから、一人でも生きていけるってこと？
でも、じいさんは幸せな気分でこの世から去ることが出来たんだよね。
そして、じいさんはこの世からいなくなることで、孫娘に自由を
プレゼントしたとも解釈できる。
現実的側面だけを考えれば、最高のハッピーエンドじゃん。

でも、そうは思えないのが当然のことで^^;

年老いた者に残された時間はどれくらいなのだろう？
身近な人を見て、そう思うのは辛いな。