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moving (movies and musicals)コミュの傾く首 〜モディリアーニの折れた絵筆〜【6】

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アート傾く首 〜モディリアーニの折れた絵筆〜 (6)straight play
 赤坂RED TEATER 10/30 19:00-

モディ(アメディオ・モディリアーニ)/吉野圭吾
ジャンヌ(ジャンヌ・エビュテルヌ)/内田亜希子
ハイム(ハイム・スーチン)/溝呂木賢       
モモ(モーリス・ユリトロ)/岩田翼
カカシュカ(ルニア・チェホフスカ)/小野妃香里
ズボ(レオポルド・ズボロウスキー)/戸井勝海

ワイングラス画家さん達、手の指に絵の具をぺたぺたつけていたのは知ってたけど、
靴にもぽたぽたと絵の具が落ちていたんですねー。

ワイングラス今回は、ささやかな幸せを夢見て、その夢に敗れたモディだったなぁ。
『幸せ』の話をしている時の視線の先にはいつもジャンヌがいたなぁ。

ということは、
人間は誰でもモデルに過ぎないと思っていたモディが、ささやかな幸せを
強要するジャンヌに惹かれてしまったのは、一生の不覚かもと思ったりして。

ジャンヌはカカシュカみたいに距離を保ってくれないから、
モディは自分の行き方について選択を迫られることになるってことで。

ワイングラス『神様話』のハイムの「あなたのようにはならない」の後の
「ありがとう」の言葉。
これは、モディを反面教師としたことに対するお礼なのかなぁ。
つまり、ハイムもモディの才能は認めているからこそ、
「ありえない 売れない絵なんて」と思うわけだ。

そして、モディがハイムの才能を恐れているように、
ハイムがモディの才能を恐れているのなら、
わざわざモディの聞きたい言葉をここで口にするはずはない。
内面は意地悪そうだし^^;

ワイングラスここらで舞台セットや衣装について書いておこう。

舞台のセット、キャンパスの裏側を窓や壁に見立てたセットが
良いなぁ。上手側にテーブル、そして椅子が3つ。
下手奥半分が台になっていて、下手端には絵の道具が一式。
モディリアーニの絵の複製も数点。

衣装替えはなくて、小物で変化をつける程度。
最初の場面ではそれぞれが黒いコート。
ズボのコートがステキだったなぁ。
舞台に出てきて数秒で脱いでしまうので、
ぼーっとモディを観ていると見逃してしまうけど^^;

自分は「にじみ出る品性・感性」があると言ってるズボは
つつしまやかで清潔感のある服装。
淡いピンクのシャツがさりげなくおしゃれだな。

淡い紫のシャツだったのがモモ。
マリーングリーンのスカーフをネクタイ代わりに蝶結びで
結んでいて、スーツの袖は肘のところまで捲り上げている。

ハイムはキャメルのジャケットにチェックのブラウス。
そのまま劇場に出ても違和感なさそうな普段着。
ジャケットの色は、モディが描いたハイムの絵に似ているような。

ジャンヌは白いブラウス(襟元はスクエア)に黒のフレアスカート。
カカシュカは少しオレンジがかった紅のワンピース。
身体の線がよく分かっる素材ででローウェストに太いベルトを。

2人とも髪はアップにしていて(やっぱり『首』は見せないとねw)、
靴は黒のパンプス。ヒールは太めだったな。
あとは、ジャンヌのショール。
カカシュカのショール。生活費を持ってきた時のショルダーバック。

小道具で使われているのは傘。
そして、酒飲みの為の『絵の具(=酒)』の入っている瓶。
モディがズボからせしめるお金。
ハイムがモモから抜き取るお金。
部屋にずっと置いてあるジャンヌのスーツケースと、
その上にそっと置かれたモディの帽子。

雑然としているのに、洗練されてもいる、落ち着いた色合いのセット。。
明るいんだか白々しいんだか分からない不思議なムードを醸し出す
音楽とも相まって不思議空間の出来上がり。

ワイングラス内容については、いろいろと見えてきたものもあるけど、
まだすっきりと言葉にはできない感じ。
まぁ、これからもうだうだ書くさ・・・。

ワイングラス吉野さんは心のきれいな部分を表現するのが上手い役者さんだと
思うけど、今回のモディは繊細過ぎて、そんな表現をする余裕はなさそう。

あえて言うなら、ジャンヌに対する冷たい態度?
自分の闇に引き込まないための必死の逃げ?

時々、モディの心の揺れについていけなくて、
モモと一緒に別次元に旅立っていきたくなることがある。
モモの幸せそうな表情を見つめて、心を休めたくなってしまう。

才能なんて形のないものを信じていかなければならないなんて、
芸術家は大変だあぁ。

で、目に見えないものを見えるためにするには、
他人の評価が必要ってこと?

でも、モディがハイムから欲しかった言葉って何なんだろう?
モディがハイムに言ったように、
「書くことこそに意義がある」ってこと?
それとも、「君には才能がある」ってこと?
それとも、「評価されなくても書き続けろ」ということ?

今回のモディは優しかったなぁ、いろいろと。

ラストは、書くしかない、芸術家としての道を選ぶしかないのなら、
という感じ。
でも、今日のモディのラストは全然幸せそうじゃなかった。

そして、終演後、またうだうだと考えて・・・、

今回、何故モディなのか。
こんなモディなのか。
やっと見えてきた気が。

まっすぐ過ぎるが故に不器用なところが似ているんだ。
画家と画家を演じる役者が、やっと自分の中でリンクした。

あ、そうなのか。そうかそうか。

で、モディの場合、「普通の幸せ」と「画家としての幸せ」の
両方は手に入れられない。
で、選ぶなら「画家としての幸せ」なんだ。

ラストの幸せの意味。
書くことしか出来ないのなら、最高のモデルがすぐそばにいる自分は
幸せだよ、ということなのかな。

モディにとって、モデルは書く動機であり、絵の道具。
それ以上でも以下でもない。
それをジャンヌに選ぶということは、
ジャンヌを通して見ていたささやかな幸せを捨てたという意味でも
あるんだな、きっと。

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