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moving (movies and musicals)コミュの傾く首 〜モディリアーニの折れた絵筆〜【4】

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アート傾く首 〜モディリアーニの折れた絵筆〜 (4)straight play
 赤坂RED TEATER 10/28 19:00-

モディ(アメディオ・モディリアーニ)/吉野圭吾
ジャンヌ(ジャンヌ・エビュテルヌ)/内田亜希子
ハイム(ハイム・スーチン)/溝呂木賢       
モモ(モーリス・ユリトロ)/岩田翼
カカシュカ(ルニア・チェホフスカ)/小野妃香里
ズボ(レオポルド・ズボロウスキー)/戸井勝海

ワイングラス『ぼくの神様』ことハイムがジャンヌを追い詰めるところをじっくりと観察。
禍々しく美しく圧倒的な迫力で、・・・好みだなぁ。

彼は自分の狂気を飼いならして、狂気のまま平静でいられる人間。
ジャンヌをモデルとして、彼女の生命力を写し取れる自信のある人間。

恐らく彼はジャンヌを純粋にモデルとして凝視していたんだな。
モディから見えば、ジャンヌを単なるモデルとして扱える屈強な
精神力の持ち主かもしれない。

そんな捉え方をすると、ラストの「君を描きたいんだ、ジャンヌ。
モデルになってくれる?」が、モディのハイムへの挑戦とも受け取れるな。

そして、「絵を描こう。それしか出来ないのなら。」も別の色合いの言葉に。
ま、そんなことはないんだろうけど。

ワイングラス「私をひとりにしないでよ・・・」というジャンヌが言う場面、
だいぶ変わったなぁ。

最初は急いで部屋を出て行ったモモとズボに向かって言ってて、
次にがらんとした部屋に向かって言うようになって、
今回は、モディの絵に向かって言うようになってました。

あぁ、この言葉は2人に対してではなく、
モディに向かって言ったんだなとよく分かるようになって
せつなさ倍増です。

ぶつかっては砕けているジャンヌに対して、
カカシュカの「逃げ」はずるいなと感じてしまったな、今回は。
きっと、気持ちがジャンヌ側に傾いているんなだなぁ。
(もちろん、カカシュカの方がまともで素晴らしい人物だとは思いますが)

ワイングラス吉野さんがモディを演ると聞いたとき、才能溢れるエキセントリックな
人物を想像したんだな。陽気なラテン系の美男子。
病気という一生背負った十字架はあるにしても。

でも、今回吉野さんが作り上げたのは、ごく普通の人間。
他人の才能を羨み、自分の才能に対する自信のなさから酒にすがり、
絵を描くことからすら逃げる人間。
そして、普通の人の望む平凡でささやかな幸せも掴む事ができない人間。

恐らく心の底では望んでいるものを「望んでいない」と言い放ち、
白昼夢のような絶望(・・・って何だよw)の中で『幸せ』という言葉を
口にする人間。

何も掴めないまま、この世から消えた人物を、
どうすれば役者は輝かせることが出来るのだろう。

恐らく、圭吾さんの苦手とする演技、人物像にするなんて、
演出家も重い十字架を背負わせたものだなぁ、と思う。

今回の枠組みの中で、どうやってモディを輝かせていくのだろう。

多分、吉野さんが一番自分の役が見えていない、ような気がする。
(・・・と、思ったんです、この時点では。)

狂えない人間の悲劇。

酔ったフリの演技なんて、一歩間違えたら、ウソ臭い演技になるだけだし。

もっと、自分の得意とする人物像に作り上げればいいのに。

その後いろいろモディに対する考えで煮詰まって、
次は何かが見えてくるかなぁ・・・、と、次回に希望を託した回でした。

でも。ラストの『幸せだよ』って・・・?

モディリアーニ(←役者じゃなくて画家本人ね)が遺した
『幸福とは厳格な天使である』という言葉は、この台詞につながる?
…つなげられる?

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