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素晴らしきクラシック映画の世界コミュの無声映画大作アベルガンス『ナポレオン』ご存知ですか?

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 念願のアベルガンスの無声映画「ナポレオン」のDVDを手に入れました!
 自分は絵が好きな関係で、視覚で訴える映画が大好きで、私の人生を変えた映画というものが多くあります。世間では「映画は文章の原作に勝てない!」と言われるが・・、私は映画を契機に勉強をしてきた人種である。家庭用ビデオの無い時代に、映画館で、ちゃんとお金を払って映画『十戒』は25回も観に行きました。
 絵の次に「歴史」が好きなのも、映画で観た歴史的風俗から歴史の勉強に入っていきました。

 そういうなかで、歴史的にも映画史的にも有名な無声映画の「ナポレオン」というのがあるのをご存知ですか?無声映画といえばチャップリンの映画が有名ですが、古代バビロンのシーンで有名なアメリカ映画『イントレランス』と、フランス映画の『ナポレオン』があげられます。『イントレランス』はまだちゃんと観たことの無い映画ですが・・・フランス人のアベル・ガンス監督の超大作歴史映画『ナポレオン』は、今から27年程前にテレビ放送で見てカルチャーショックをうけた映画なのです。戦前のサイレント映画で、モノクロの映画なのですが、「よくもまぁこんな映画を創れたもんだ・・・」と驚いた映画なのです。このナポレオンの映画を、テレビ放送で初めて見た当時は、家にビデオデッキがまだなかったのですが・・・、教員なりたての頃に、ビデオを持っていたリッチな生徒が、たまたまビデオに撮っていてくれて、嬉しいことにそのテープを気前よく私にくれたのです。これまた感動でした。4時間近い大作映画なので、VHSビデオによる3倍速録画で音声もモノラル録画でした。

 その後、市販の『ナポレオン』ビデオをあちこちのビデオショップで探したし、DVD化されていないかと探しまくり、TSUTAYAのレンタルでもいいからちゃんとしたものを観たいとよく探しましたがレンタルにはされてませんでした。
 ところが、時々のぞく我が家の近くのブックオフで中古DVDで売られていたのです。即買いました(写真1)。

アベル・ガンス監督『ナポレオン』とは=
[ カテゴリ未分類 ]サイレント映画の一つの頂点と言われる1927年のフランス作品です。 日本での上映は、この作品が完成してから56年後に当る1983年に東京で3回、大阪で3回、名古屋で2回、福岡で2回、札幌で3回、計13回あったそうです。
 アベル・ガンス(1889-1981)が映画監督になったのは1911年のことで、映画の揺籃期にさまざまな技法を試み、『私は告発する!(邦題:戦争と平和)』(1919)、『鉄路の白薔薇』(1923)と、映画史に燦然と輝く作品を創り、サイレント映画の巨匠として知られている。黒澤明も、最も尊敬する映画監督として名を挙げているとか。
 『ナポレオン』は1925年1月17日に製作を開始。ナポレオンの足跡を追ってほとんど史実通りのロケーションで撮影され、固定カメラを避けて手持ちにしたり、また14ミリのワイド・レンズも考案し、極め付けが、彼の発明になるトリプル・エクラン(または、トリプチーク)と呼ばれる巨大三面スクリーンによる上映(シネラマと同じ映写方式)である。1927年4月7日、パリ・オペラ座での初演では、アルテュール・オネゲルがこの映画のために作曲した音楽が会場で生演奏され、大成功をおさめたとのこと。
 トリプル・エクランは、映画技術史に画期的な業績として記されています。その巨大スクリーンは後年、一面化して、70ミリ・シネマスコープへと発展してゆく。
 私が小学校生の時に大阪で観た『シネラマ』が世界初のトリプル・エクラン映画と思っていたのですが・・、戦前の無声映画時代に始まったということを『ナポレオン』を観る迄全く知りませんでした。

 1983年に日本で初めて公開されたとき、このトリプル・エクランが再現された。『ナポレオン』は上映時間4時間、途中30分の休憩をはさむから4時間30分という長丁場だったそうです。その最後の20分前になると、それまでのスクリーン両脇の幕が一気に開き、巨大な三面マルチ・スクリーンになる。イタリア遠征軍司令官に任命されたナポレオンが、アルプス越え侵攻作戦のなかで、餓えと凍えで疲弊した軍隊を奮い立たせ、約束の地イタリアへの進軍を開始するのである。歴史の扉を叩こうとするフランス軍の上を鷲が舞う。ナポレオンの未来の栄光を予言するように。そして、巨大な三面スクリーンはそのまま右から赤、白、青に彩色されてフランス国旗となる!大阪で上映された時は『大阪城ホール』だった。チケットは即売り切れ、高額(8000円)だったので、チケットも即売れてしまい、観に行けなかったのです。
 
 当時からアベルガンスを知っている映画通の人のネットサイトでの記載によると・・・「映画の中で私は三つの要素を同時に映すために三面スクリーンを使った。三つの要素とは肉体的なもの、精神的なもの、そして感情である。わずか1秒、いや16分の1秒の間にこの三つの要素を理解させ、溶けあわせるには相当な努力が必要だ。もし私がひとつの映像に失敗すれば他の二つもすぐ意味がなくなることに私は気づいた。観客の心、神経、そして眼が私の放縦なやり方にせめて耐えてくれることに期待しよう。」(日本上映時パンフレットより、アベル・ガンス『私のナポレオンとその映像スタイル』)とあったそうです。

 この大作がパリで初公開された翌年、1928年にアメリカのM・G・Mが『ナポレオン』の上映権とトリプル・エクランの権利を買い取ったそうだ。しかし、M・G・Mは結局、上映しなかったらしい。時あたかもハリウッドはトーキー革命に直面し、サイレント映画の巨匠アベル・ガンスも忘れさられて行ったそうです。

 ところが、アメリカのフランシス・コッポラ率いるゾーエトロップ・スタジオのトム・ラディが関心を示し、1979年秋、アメリカ・コロラド州のテルリド映画祭で上映。年が明けて、フランシス・コッポラの父親カーマイン・コッポラが作曲し、フル・オーケストラの生演奏で上映した。日本でもこの方式で上映されたのです。
 1983年の日本公開版は、そのいわばコッポラ版で、大成功をおさめて世界60カ所の上映ツアーの一環として、フランシス・コッポラと黒澤明が共同提供、資生堂が主催した。東京は武道館が会場となり、カーマイン・コッポラが指揮する総勢70名の新日本フィルハーモニー交響楽団(大阪上映は、大阪フィルハーモニー交響楽団)の生演奏付きであった。前述のように3面スクリーンに、35m/mプロジェクター4台が使用された。
 生徒からもらった録画ビデオの音声はモノラルだったが、今回私が手に入れたDVDは、ステレオ音声になっていたし、映画もDVD映像なので、映画そのものも画面がビデオで観たときよりはるかにクリアーでした。
 ネットで調べて参考にした『ナポレオン』ファンの人も言ってたように、カーマイン・コッポラのBGMは映画音楽的にそれほどよくはなかったです。
「ナポレオン」 1927年度作品

監督: アベル・ガンス
脚本: アベル・ガンス
撮影: ジュール・クリュージェ レオンス・アンリ・ビュレル ジュール・クリューゲル
音楽: アルトゥール・オネゲル カーマイン・コッポラ

出演: アルベール・デュードネ ジナ・マネス アレクサンドル・クビツキー アナベラ シュザンヌ・ビアンケッティ ウラジミール・ルーデンコ エドマン・ヴァン・ダエル

アベル・ガンス 「ナポレオン」
アベル・ガンス監督作品 「ナポレオン」(1927年作品)


 一応買ってきて、ラッシュ的にさらさらと観ましたが・・・いずれ時間を確保し、再度全編を観てみいこうと思います。

コメント(5)

何年か前にBS-NHKで放送されたものを、前・後編を2枚のDVD-Rに録画して見ました。弁士の日本語音声付きで、フィルムも染色されたバージョンでした。

ナポレオンの映画といえば、ロッド・スタイガーVSクリストファー・プラマーの大作『ワーテルロー』などもありますが、ナポレオンの幼年期や青年期を丁寧に撮った作品では、このアベル・ガンスの作品が最も印象的でした。

80年代に音楽がつけられ、リバイバル上映された作品としては、似た境遇のもので『メトロポリス』がありますが、こちらはかなり復元され、ブルーレイディスクまで出ていますので、より高画質なソフト化を望んでいます。
茅ヶ崎さんへ
 インターネットで検索していたんかにも「何年か前にBS-NHKで放送された」とあり、弁士の日本語音声付きだとのことでしたが・・・この映画の際は「弁士なしでいい」と指摘がありましたが、茅ヶ崎さんは弁士付きで観られていかがだったでしょうか?
 ロッド・スタイガーVSクリストファー・プラマーの大作『ワーテルロー』は大好きな作品で70mm映画での封切時に観ましたし、VHSビデオも手に入れました。DVD版を欲しいのですが、日本では販売されておらずアメリカ版しかないそうで残念です。
 
 
>りゅうぞうさん。

自分は、サイレント映画を初見するときは弁士の音声は切って見ます。
そのあとで音声入りのを見てますね。なるべく公開当時に近い状況で見たいものです。

NHKで放映された『ナポレオン』の場合、名前は失念しましたが女性の弁士で、それはそれで味わいがありました。

ブルーレイ版『メトロポリス』のように、1927年のベルリン・プレミア時にオーケストラが劇場で伴奏していた曲を5.1chサラウンドで再現した、えらく気合いの入ったソフトもありますね。

『ワーテルロー』は、国内では大昔にVHSが出たっきりでしたが、先日WOWOWでハイビジョン放送された際、ブルーレイに最高画質で録画できました。今では私の70ミリ映画コレクションの一部です。
はじめまして。
私は1982年10月に渋谷のNHKホールでトリプルエクランを体験しました。
カーマイン・コッポラ指揮の音楽はスクリーンに写し出される
「ナポレオン」の影像にピタリとあっていて本当に驚かされました。
ラスト10分は鳥肌モノの迫力でした。
その時の入場料は5,000円でしたが、10,000円を払っても惜しくない感動がありました。
「ナポレオン」はオールタイムのベストの一本です。



コッポラの復活上演の数年後、テレビ放映されたのを観て感銘を受けました。

数年前に中古DVDを見つけて買いました。

イタリア遠征の後の話も製作予定があったらしいですが、実現しなかったのは残念ですね。

しかし、この残された作品だけでも素晴らしいと思います。

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