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物語Cafe. PALETTE〜ぱれっと〜コミュの月と星

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ある夜、「月」と「星」が並んでお話していました。
今日は「雲」がお休みで、夜空には二人の光がピカピカ輝いていました。

『おい、あそこ見てみろよ』
月がそう言いながら夜道を歩いている女性を指さしました。

「…サングラスしてるな」

星は遠くからマジマジと女を見るとサングラスをしている事に気づきました。

『なぁ星よ、お前どう思う。今、夜だよな』

「うん、夜だな。昼間ではないな…」

胸の中にもやもやしたものを抱えながら二人は考え込みました。



『なぁ星よ、お前[北風と太陽の]の話知ってるか?』

「知ってるよ。旅人の服を剥がす為に二人が競い合う話だろ?太陽の奴が勝つんだったよな」

『そう、その話。俺達もやってみないか?今歩いている人間のサングラスを取った方が勝ちだ』

「それはいいなやろうか。やっぱり夜にサングラスは不自然だよな」

二人とも抱えていたもやもやが無くなりました。夜にサングラスはやっぱり不自然です。


初めは月の番です。月は自分の体をまんまるにして勢いよく光を放ちました。

『今日は満月の大盤振る舞いだ、いっぱい光らせてやるぞ』

満月の強い光を浴びると、女はより深くサングラスを付け直しました。

「光を強くしたら余計駄目だろうよ。次は俺だ、見てなよ」

そう言うと星は、自分の光を暗くしました。夜空がだんだん暗くなっていきます。

「暗くなったらサングラスの意味がないだろう。これでどうだ」

しかし女はサングラスを外しませんでした。

『暗くなっても外さないのか。どうなっているんだ?』

「俺に言われても分からないよ。こうなったら二人でなんとしても外すぞ」

月と星はお互い体を暗くしたり明るくしたりしました。星はたまに流れ星のようにキラキラ流れましたが、女は興味が無いように見向きもしませんでした。ただひたすらまっすぐ歩いていきます。

『もっと本気を出せ星よ!これじゃ俺たちみっともないぞ!』

「お前も頑張れよ、俺なんて流れ星見せたのに見向きもしないんだぞ!」


ふと歩いていた女が立ち止まりました。女の目の前に男が一人いました。

女はサングラスを外すとキラキラした笑顔を男の方に向けました。男は笑顔で彼女を抱きしめました。

『……』

「……」

『まぁ、相手が彼氏ならしょうがないか』

「そうだな…」



月と星は二人をゆっくり照らしてあげました。


コメント(5)

〇トシさんへ

感想ありがとう御座います(^-^)

どんなに綺麗な夜空でも、大切な彼には勝てないんですねたぶん。想いは人を真っ直ぐにしますね〜

月と星は…どんな声でしょうね?あまり低い声ではしゃいで欲しくないなぁw

鈴蘭の揺れた音って素敵な表現ですね(^-^)

星にとって身を削るほどの「見せ場」ですからね、振り向いてくれなくて悔しかったんでしょうねw

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